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【女性作家ショートショート作品集】 ショートショートドロップスを読んで

いつも、いろんな音楽や本を紹介してくれる、仲良しHiroさん。

そのHiroさんがオススメしていた小説を即購入して、読んでみました。


感想というか、なんというか、自分の好みがハッキリした。そんな作品たちだった。

帯にも書いてあるように、楽しいお話、こわいお話、切ないお話、不思議なお話、いろんなジャンルの物語が詰まっていた。

短編小説もよく読んだりするけれど、ここまでの有名女性作家の描く、様々なジャンルが一冊になったのを買ったのは初めてかもしれない。

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この一冊を作った作家の「新井素子」さんの、まえがきにまず驚いた。

「ショートショート」っていったい何? から始まっている。
ショートショートってもうプロットだよね。という話から、何文字までがショートショートなの?
その定義って?

そんなことを詳しく書いてあり、今の私にはとても刺激的な「まえがき」に、そこでもう「勉強になった!」と、まるで読み終わった感満載になっていた。

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もう、いきなり言ってしまえば「三浦しをん」さんの「冬の一等星」という作品が一番好きだ。
辻村深月さん、宮部みゆきさん、新津きよみさん、そしてこの本の編集にも携わっている、新井素子さんの作品もとても面白かった。
もちろんジャンルはみんな違う。

そんな中で、どうして三浦しをんさんの作品がよかったのかは、私がいつも、こんな作品を書きたいと思っている「雰囲気」がとても素敵だったからだ。
「雰囲気」なんていうと、どんなことよ?って、感想として読者には伝わらないかもしれないけれど、小説なのに肌に触れるような、その場に自分が存在するような感覚。

短い中に詰められたたくさん言葉が、一見本編とは違うもののように見えて、ラストにはこう言いたかったのか、ここに繋がるのかと思わせる。

短編小説だから、どんどんと読み進めていくが、どの作品を読んでいても、三浦しをんさんの作品の「雰囲気」がずっと私の中に残った。

この余韻というか、そう、この雰囲気という漠然としたものが心のどこかに残るような、そんな作品を私も書きたい。

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そして、この作品の中で「難しい」と私が思ったのはSFだった。

映画などのSFは結構好きで観たりするけれど、そういえば小説でSFって選んだことないな?と、ふと思った。
そして今回読んだ中で「うーん、私には難しい……」と思ってしまった作家さんはSFを書いている方だった。

もうこれは、好みの世界だから、一度読んでほしい。

SFを書かれている作家さんの中には、ショートショートでSFを書くなんてすごい!と絶賛する方もいるかもしれない。

とにかくすべてが、面白く、こんな世界があるのか……という気持ちにさせてくれた作品だった。

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読み終わったあとに、そういえばオススメしてくれたHiroさんが、「夕雪ちゃんへのオススメはこの人」って書いていてくれたなぁと思いだし、もう一度コメントを見に行った。

そうしたら、Hiroさんオススメの作家さんが「三浦しをん」さんだったのだ。
うーん、さすがHiroさん、私の好みわかってらっしゃる!!笑


一冊の本にしては短いページ数の、ショートショートという作品集。
その割に読むのに時間がかかってしまったのは、一作一作の個性が強い作品だったからかもしれない。

小説のその世界に浸かってしまう私は、この素晴らしい女性作家たちの世界から抜け出すのに時間がかかってしまった。

素敵な小説に出会えたこと、オススメしてくれたHiroさんに感謝。

ありがとうございます。





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