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隔離7日目 となりの隔離メシはうまそう

きょうが入境後に義務付けられた隔離生活の最終日。明日からはようやく制限なしで行動できる。後半は外出もしていたけれど、それでも基本的にはホテルで過ごす時間が長かった。ので、いまはやっぱり晴れ晴れとした気持ち。想像していたよりはあっという間だったけれど。

隔離生活で最大の楽しみは何だったかと聞かれれば、やはり隔離メシであった。

【隔離メシとは】
隔離中のため原則として外出できない宿泊客に対し、ホテルが用意してくれる1日3回の食事のこと。ホテルのスタッフが近所の飲食店のテイクアウト弁当を注文してくれているようで、滞在しているホテルによって中身は千差万別。宿泊客がメニューを指定することはできない

今回泊まっているホテルの隔離メシは、どのメニューもしっかり美味しくて、できるだけ宿泊客が飽きないようにいろんなパターンを用意してくれていて、特に大きな不満はなかった。

ふと思い立ってTwitterを検索してみると、同じく台湾に入境したばかりの人々が、隔離メシ投稿を競い合っていた。

みんなホテルの一室にひとりきりなので、基本的にヒマで、「出来事」といえば毎回の隔離メシくらい。自分が注文したわけではないのでメニュー名すら分からず、「一体これは何なのだろう」と思いを巡らすのも楽しいのだろう。

みなさんの投稿をみていると、やはりホテルによって微妙に中身や提供方法が違うことがわかる。そして、自分のホテルの隔離メシに不満があるわけではないとはいえ、それでもなんとなく「隣の芝生は青い」と感じるのである。

↑カレーかあ、おいしそう。使い捨ての箸とフォークがついているのもうらやましい(自分は毎回使い捨てカトラリーもどきみたいなのを石鹸で洗っていた)。

↑かりかりしてて美味しそう! ご飯のうえに肉どーん!はうちと一緒だ。

↑スープがついているの、いいなあ。「うどんより硬くて餅より軟らかい」って確かに気になる。

↑スープがついているの、いいなあ(再び言う)。えっ、朝ご飯、フルーツもついているんですか? 

↑きゅうりも乗っているしジャージャー麺的な料理? このソースはどんな味がするんだろう。麺って、こちらではあまり出ませんでした。

↑おかずの種類が多くてすごい! 幕の内弁当みたい。色とりどり。もしかしたらちょっと高級なホテルなのかな。

↑ああ、たしかに。完全に部屋を出られない最初の3日間って、隔離メシだけが外界との接点でした。黄色のスイカ面白い〜 

↑こちらのホテルは夜ご飯としては量少なめなのかな? けどりんごがあるのうらやましい。

↑高雄も基本的に似ている。どこのお店の弁当なのか教えてもらえるんですね。しかし高雄まで防疫タクシーで移動した方って一体何時間かかったのだろう。

別アカ作るか迷う

こういう投稿の数々を眺めていると、いまどきの若者(←おじさん言葉)はこういうふうにSNSを使うんだなあと勉強になる。顔も名前も知らなくても、同じ「台湾に留学していて現在隔離中です」という属性だけでつながって、みんなで楽しく交流している。

これは自分が大学生だった2008〜09年、ロンドンに留学していたころにはなかった現象だ。当時もブログはあったし、結構いろんな人が書いてはいた。けれどTwitter民はほとんどいなくて、こういうオンラインの横のつながりって生まれにくかった。

いまちょっとだけ迷っているのは、Twitterの別アカウントを作るかどうか。「台湾留学」というシングルイシューでフォローしあうとなると、まったく関係ないツイートをするのが申し訳ない気がするからだ。

たとえば岩手出身の私は大谷翔平選手のファンなわけだが、もし台湾留学コミュニティのなかで「よっしゃ28号ホームラン! これでリーグ3位タイ浮上!」とか書いたらかなり浮くだろう。

「Z世代は複数アカウントを使い分ける」みたいな話はよく聞いていたけれど↓、実際に自分がそういう世界に身をおいてみると、どういうことなのかよくわかる。こういう発見も、いったん仕事を離れて学生の身分で留学させてもらってこその収穫かも。


【2022/08/28の日記】

大谷くんが先発予定だったので朝3時に起きてエンゼルスの試合をみる。みながらnoteを書いたり台南行きの交通手段を調べる。

朝食後は新井一二三「台湾物語」を読み進めた。文中に登場した文献や映画、読んでみたい、みてみたいというものが沢山あって大変だ。特に司馬遼太郎「台湾紀行」と、台湾一周旅行を描く映画「練習曲」、二二八事件を描いた有名作「非情城市」は早めにみておきたい。

朝食。スープとヨーグルトは自分で買ってきたもの。
昼食。チキンがしっかりした塩味で美味しい! 下は五穀米みたいなのでした

夜は学生時代の友人(台湾人)と会うことに。学校の規則で「室内での飲食はNG」と伝えたら、「地球の歩き方」には載っていない大稻埕碼頭貨櫃市集という場所を教えてくれた。

コンテナ船の発着所をリノベーションしたのであろう新しめ(にみえる)ナイトスポット。お店もコンテナをモチーフにしているみたい。とってもおしゃれな、夜市の現代版みたいな感じなのかな。

これがきょうの夕食(の一部)。これで1000元(約4600円)なので、正直かなり高い。円安もあるけれど、そうじゃなくても高い気がする。けどおいしかった。

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