YAMI大第1回レポート:【常識への挑戦!】コロナから起こった働き方革命
11月30日、朝10時からYAMI大 U-35くらい学部、オンラインイベントが本格始動しました!
YAMI大って何?という方はこちらへどうぞ。
【YAMI大公式サイト】
https://www.yami-dai.space/
【U-35くらい学部公式ウェブサイト】
https://yami-dai-u35.jimdosite.com/
※ここに書いてはいませんが学部長、吉原海(KAI Yoshihara/♀)は中央大学法学部政治学科卒。政治学はもちろん、NPO/NGO、ジェンダー論まで幅広く学んだ人です。卒業後はCanada、NewZealandでワーホリしたり、山小屋とかOLとか、とにかくいろいろやった人です。
(写真:Canadian Rockie)
//第1回オンラインイベントはこうして行われました//
【時間・参加人数】
11月30日(日)午前10:00~11:00(日本時間、@Zoom)
●日本全国3名+録画参加6名(台湾・南米・日本)
(対話を大切にしようというポリシーのもと、今後は耳だけの聴講はなくなります)
【プログラム】
①学部長挨拶
②LEOくんインタビュー動画共有
多忙を極めてオンラインイベントに参加できないコアメンバーLEOくんの動画(録画)をみんなで観ました。動画は学部長によるインタビュー形式です。
③対話ーコロナ禍で働き方はどう変わる?ー
コロナパンデミックで大きく変わったことのひとつが「働き方」。
収入を得るという意味では、生活ともろに直結していることです。
今回参加した全員がコロナ以後、働くスタイルが現実的に大きく変化しました。コロナ以後どのように働いているか、仕事に対する考え方が変わったか?などをシェアし合いました。
最終的に、そもそも仕事って何よ……?というところまでディープに話し合いました。
//<LEOくん動画共有>「働くな」って言われたコロナ禍をどう生きた?//
(写真左:LEOくん、右:学部長KAY)
★LEOくんの発言要約★
①自分が楽しいと思う世界を確立したい!
コロナになって「社会へ帰属すること」から「自分の世界を生きること」に集中し始めた。どんなときでも自分が楽しいと思える世界を確立したいと思うようになった。組織に属してももう未来は見えない(経済活動の衰退や企業の倒産、解雇がいつ起きてもおかしくない状況を踏まえて…)。
②豊かさを”自分の中”に作る
豊かさを「外的要因」に求めず「自分の中」に創り出したい。
11月アメリカ大統領選で重要な争点となった人種差別問題は、「自分たちが不幸だ」という原因を外側に求めている部分がある。自分は自分の中に豊かさを創っていきたいと思う。
③自粛期間は”自分がどう生きたいか?”に向き合った時間
自粛中は「自分自身が本当はどう生きたいか」に向き合った期間だった。働くなと言われ、給料も減ったが、そこからやりたいことを見つけ、行動して実現できたので気持ちは充実していた。今4つくらい仕事をかけもちしている。雇用されているものもあれば、起業したものもある。
//<対話45分>コロナでぶっちゃけ働き方はどう変わった?//
◎対話の前に学部長から一言
奇しくも今日の参加者3人は全員違う働き方をしています。
学部長:会社員(休業要請のため休業・副業中)
A子:フリーライター(コロナ前から完全在宅)
B男:会社員(現在は半分在宅、半分出社)
率直に今の働き方についてどう思うか?
満足しているか、もやっとしているか?まずは何でも話してみましょう。
※話しているうちにどんどん話題が展開していったので、学部長、A子、B男のまま表記します!
Topic1:コロナで現実的に働き方はどう変わってる?
A子:インターネット市場の新規参入が増えたため、自分のいる業界は以前より競合が増えシビア。
幸いその影響は今のところ受けていないので「働く時間」より「働いていない時間」に重点を置くようになった。コロナが始まってからオンラインで習い事を3つ始めた。
コロナ前は、働いていない時間を充実させることで、働くことのパフォーマンスが上がるという発想自体なかった…。
自宅で習い事ができる状況は、乙武洋匡さんが「今まで障害者がどんなに嘆願しても、自宅でのコンサート鑑賞や授業のオンライン学習は叶わなかった。コロナになって健常者が訴えることで実現した」と過去に発言していた感覚に似ている(黒人からオンラインでゴスペルピアノを習うなどコロナ前ではありえない!)。
学部長:やればできるじゃんという話。仕事も勉強も家でできて、ライブも家で観られる。自分はまず、満員電車通勤に3時間も取られていたことが考えられない。在宅だと家事をする時間もきちんととれる。
電車の広告で「カメラで在宅勤務社員の行動監視!」の電車の広告を見てバカじゃねぇの?と思った。成果を出せばいい、とは名目ばかり。まだまだ日本は質より量を偏重する働き方…。「〇時間机の前に座っていた」という事実が大事なのであってアウトプットでその人が評価されない。
「仕事がカミサマ、人生100%仕事」という固定観念が沁みついていて、空いた時間でちょろっと家族と過ごすという日本の仕事への考え方はQOLをあまりにも下げている。
(欧米圏で働いた経験から)欧米の人は家族が病気なら仕事よりそっちを優先するし、周りもそれに合意している。その上で収入もきちんともらっている。日本も時間よりもパフォーマンスで評価される社会にシフトしてほしい。
B男:在宅の監視はバカげてる!在宅でサボる人は、会社でもサボる。
どうやったらサボれないかでなく、どうすればサボらないようになるか?を考えるべき。(社員を見ていて)サボる理由は、疲れているか、仕事がつまらない、の2タイプ。
どう疲れすぎないで働くか、どう仕事を面白くするか、という2つの根本的な対策をすべき。
勤怠管理に関して、自分の会社が完全在宅になったとき、社員の管理に対してはそこまで干渉しなかった。管理しなくても、やってないやつは空気でわかる。
在宅で仕事をやらない人は、やる気がないか、やり方がわからない(通信環境のインフラが整っていない)。後者はできる限りのインフラを整えたが、それでもやらない社員はいた。それでもできないというのなら、コロナ以前の社内のマネジメントに雑さがあったということだから仕方ないよねって話。
Topic2:そもそも「仕事」って何?「仕事」という固定観念の崩壊
学部長:「仕事はやらなきゃいけない最たるもの」と社会的な位置づけがあった。コロナ前、仕事って「絶対揺るがないはずのレベル」のものだった。だけどコロナはそれさえ止めてしまった。
「そもそも仕事とは絶対揺るがないものなのか?」という底辺のレベルから考えなければいけない状況になっている。”仕事”そのものが持つ価値の揺らぎが311のときより万人に振り注いでいる。
B男:自分は働き方のバランスを選択できるようになった。今は「週2日オフィス、週3日在宅」を自分で選ぶことができている。自分のバランスだけでなく、会社や周囲とのバランスも考えて決めている。
在宅の配分は、仕事内容が在宅に適しているか、チームワークが在宅に適しているか、で決定されると思う。
A子:サラリーマンの夫は、会社⇔在宅⇔シェアオフィスと働き方のバリエーションが増えている。本人がそれに慣れているかは別として…。
学部長:自分は、固定された空間(家⇔職場)に押し込められるのが性格と合っていない。コロナ以前、在宅でできる職種はプログラマーなど限定的だった。今はオフィスワークがかなり幅広く自宅でできる。究極、どこの国にいたって働けるわけで、今後、自分の好み、適正に合った働き方やライフスタイルの選択が開けてくるのではないか?週1回だけ出社でいいのであれば、残りの時間沖縄で過ごすこともできる。
Topic3:そもそも「結婚」って何?結婚の大前提までコロナは斬った!
B男:会社以外のコミュニティがない人は在宅はしんどそう。仕事ばかりしてきた人、ほかに居場所がない人、家族と顔を合わせるのが辛い人、など。
学部長:仕事だけでなく結婚も「長い時間家で一緒に過ごす」という前提に立っていなかった。だから家にいられない人、コロナ離婚してしまう人が現れる。
24時間一緒にいられないのに、なんで一緒にいるの?なんで結婚したのって話。
B男:仕方ないでしょ、そういう仕組みなんだから。
学部長:「仕事なんだから…」「結婚したんだから…」といったライフスタイルの重要な選択肢をもう一度、大前提に立って見直すチャンスが今。
これまでの日本は、社会人になったら朝起きたら出社する、といった時間割がある。学校と同じ。
「自分の頭で考えなさい」という教育はされてこなかった。こういうふうに生きなさい、好きにしてはいけない、自分の頭で考えてはいけない、と教えられてきた。「好きにしろ」と言われてもできないんじゃないかな。
今は混とんの時期であって、次に新しい生活様式でこうしよう、ということはまだ定められていない。コロナが収束して「こういう風にまた生きよう」という社会的なことはまだ決まっていない。今のうちに「自分はこういう生活がしたいんだ」という自分のスタイルを設定しておかないと、これから新しい「何か」が社会によって決められてインストールされてしまう危惧がある。
Topic4:長期戦になったコロナ!情報を正しく得るにはどうすればいい?
A子:コロナ生活も1年になって周囲と「コロナ観」がズレてきた。コロナに対する考え方も人それぞれ、十人十色になってきた(悲観的な人、楽観的な人、ニュートラルな人、いろいろ)。
その中から自分は「私は私で楽しい生活を作るしかない」と割り切りが生まれた。習い事を3つも始めたのもそのせい。結果的にそれが仕事にいいインスピレーションを与えて、生活にハリが出ていい循環が生まれている。
学部長:コロナの状況が長くなって、情報の出るところも増えたし、情報の解釈もそれぞれの人生観や考え方が出るようになっている。
医療従事者でない自分は、コロナに対してどんな姿勢で理解すればいいのか正直まだわかっていない。ワクチンだって本当に効果があるのかわからない。マスクなしで外に出て何の心配もなく人と会話ができる日が本当に来るのか…?
ドナルド・トランプのコロナ感染があって大統領選挙でバイデンが勝利し、その直後のタイミングで米ファイザー社のワクチンが出てきた報道はあまりにもできすぎた話。政治や企業がコマを操っているゲームにしか見えない。コロナに対する考え方も、より正しい情報を見極める力をつけなきゃいけない。
ただ「正しい情報を選択しよう」ということは今までも教わってきた。今そこで止まってる。どうすれば正しい情報と向き合えるのか、まだそこは自分もわからない。
B男:いわゆる科学者の人は、因果はわからないけどアンチトランプが多いと言われてた。情報を取捨選択することを身につける力は、突き詰めれば世界観・哲学の話になる。どこで折り合いをつけるか、と考えるしかないのでは?
例えばAとBの選択肢があったとき「どっちが正しいか」というより「どっちが正しい可能性が高そうか」で選択する。その差はわずかかもしれないが案外とっても大きい。「真理はどれか」ではなく「現時点ではどっちのほうがマシか」で選ぶべきでは?
A子:何につけても現場の声を聞くべきでは?先週近所の内科に行ったら同じくらいの年齢の担当医が疲労困憊していた。ポロっとこぼした「一番黒いのは上層部だよ」という言葉が印象的だった。それが日本医師会的な組織なのか、もっと政治的なものなのか、日本の縦割り行政的なものなのか、つっこんでは聞けなかった。このとき菅総理が倒れても日本は続くけど、医者が倒れたら日本は続かないという政治の脆弱性を感じた。
Topic5:結局私たちがたどり着いたトピックはこれ⇒政治家ってなんなの?!
学部長:ヒエラルキーの上に行けば行くほど、権力や誰かの思惑、PR会社や広告会社の思惑に翻弄されている。
先日、元政治記者で政治系ノンフィクション作家の常井健一さんの対談を聞いた。政治家が「自分の一過性の好み」で政治を進めていくことに改めて悲しくなった。
多くの人に関わる物事を決定すること、社会を形作ることを決定することが、一個人の思想で作られていいのか?民主主義という政治制度が取られているのに、現代の政治家のあまりの理念のなさに悲しくなった。
その点アメリカ大統領選は、広告やPR会社が絡んでいるにせよ、建前でも理念VS理念で闘わせているのはいいなと思う。
B男:某IT企業の社長が「政治家や議員になる質問になる気はないのか?」という質問をされ「ない、今の制度でなっても仕方ない。それにもう政治家だと思ってる」と語ったそう。
学部長:政治家って何?名乗ったもん勝ち。誰でもなれる。衆議院議員であれば職業として名乗れるけど、他は名乗ったもん勝ち。今の政治制度だとネゴシエーションで時間がすべてなくなる。自分の信念を現時点の政治制度では形にすることができない。
っと話している間にもう時間になったね!
//学部長からの〆//
↑見よこの笑顔!次は化粧するらしw
今日は仕事の話をしました。
コロナで色んなことができなくなって、それまで大前提にあった常識が崩れました。
働き方の変化について考えたとき、
・そもそも出勤しなくていい。
・自分で在宅と出社のちょうどいい割合を選べる。
・仕事以外の時間を充実させていくことができた。
といった良い点もありました。
そもそも仕事にやる気がない人もいるようですが、そういう人はそのまま続けるのか、新しい仕事を探すのか、チャンスの期間にもなっています。
今日みんなと話して、コロナはこれまで自分の常識だったことの大前提を見直す期間、そこからポジティブな変化が生まれてくる期間でもあると感じました。そうなったとき「自分で考える」「自分で選択する」ということが改めて重要だと考えます!
【お問い合わせ先】
◎YAMI大 U-35くらい学部
参加費無料。まじめに楽しくがモットー♪
学部へのご質問、お問い合わせ、見学希望の方は下記よりご連絡ください♪
u35.yamidai☆gmail.com (☆→@)
公式ウェブサイトはこちらです
ー書記係からのコバナシー
今地球に生きるすべての人が歴史の目撃者。
阪神大震災、オウム真理教事件、911、311…これまでもそういう経験はありました。
今回みんなと話して、さらに文字起こしをして感じたのは、話したトピックすべてにバシッとハマるオールラウンドな解決策はないということでした。
歴史が動く事象に、そんな簡単に正解が出るはずがない。出たらたまったもんじゃない。
わからないからこそ、話してみる価値がある。
わからないからこそ、みんなと分かち合う価値がある。
だから私たちはこねこね粘土を練るように、自分の身の回りから視野を広げて遠い未来のビジョン、社会や政治の領域まで、あーだよね、こーだよね、とじわじわ波紋を広げるように話し合っていきました。
こうして練られたトピックは、いつか個人の枠を飛び出て本当に大きな良い変革をもたらすかもしれません。
「歴史の証人」になっている私たちの経験は重いです。ものすごく重いです。
でもこれってとてつもなく大きなギフトなのかもしれない。
自分自身や未来に生まれてくる子供に、どんな世界を手渡せるのか、自分たちで決めることができるから。
記録・文責:F.MIKITY
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