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心の栄養をいっぱいもらった「バケモノの子」

劇団四季「バケモノの子」を観てきました。大迫力です。思い出すだけで、ウルウルしてしまう。

主人公も、準主役も、脇役も男性。そんな感じで男性多めの作品でした。なので他の作品ではあまりお見かけしない、男同士の掛けあう歌がいくつかあって。

1番印象に残ってるのは、男性3人によるアンサンブルというか、パートごとに歌ってハモる1曲。その力強さに圧倒され、思わず息を呑んじゃいました。雄々しくも美しい。美しさには儚さが必須だと思ってたけど、全然そんなことない。ぐわんってぶち破ってくる破壊力。すごい。カッコいい。

人間の少年が、数奇な縁を経てバケモノと出会い、互いにまじり合うことで成長を遂げてゆく。そんなお話です。少年に出会う前のバケモノは、粗野で、独りよがりで、誰も寄りつかない人物でした。それが少年に教えようとする中で、どんどん変わってくんです。

かつて研修で習ったことがあります。学びを深める最も効果的な方法は、誰かに教えること。教える過程を通して初めて、自分にどんどん染み込んでいくそう。

教えるとは、教える相手のためのみならず。最大は自分のためなり。この考え方を聞いたとき、目から鱗で、とっても納得したのを覚えてます。

バケモノの変化がまさにそうでした。教えるとは尊いことなんだ。時を経るごとに、バケモノに情緒というか、深みが自然と加わっていく。揺れ動き、惑うとは大切な過程なんですね。しみじみ思いました。

話は変わるのですが、わたしが座ってた席のお隣さんは、お父さんと10歳くらいの娘さん。わたしのミュージカル観劇デビューも丁度そのくらい。同じく、父に連れて行ってもらいました。

その親子を見て思ったのが、たくさんの愛情を注がれ、わたしは育ったんだ。あの頃は全然わかってなかったし、たぶん当時はわからなくていいんだけど。大人になった今、ようやく分かったというか。客観視できて。親の思いを想像できました。

わたしは大切に、愛をもって育てられてた。気づいてなかった事実に、劇が始まる前から胸が詰まっちゃって。何やってんだか、わたし。目が潤みました。そうこうしてる間に幕は開き、劇はスタート。惹き込まれていきました。

観劇と、この気づいてなかった親の愛とで、心の栄養をいっぱい補給できた「バケモノの子」。すてきなクリスマスギフトでした。

では また

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