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意を決してルーマニアに行ってみたら古き良きヨーロッパがそこにあった。シギショアラ散歩編

普通の市街地を散歩してみる

 さて前回、シギショアラ観光の中心地である時計塔・旧市街地区を観光した。翌日は私の悪癖が発動し、観光地でない普通の住宅地をうろつくことにsしてみた。

シギショアラはやけにカラスが多い。なんかホラーゲームみたいだ。

 住宅地と旧市街観光地を分かつ川を超えると、早速見えてくるのは至聖三者大聖堂。西洋建築に詳しいわけではないが、どことなく東側の建築様式と言うか、ロシア正教会の影響を受けているような気がする。

曇天の空に舞い踊る烏の群れ。まるで凶兆のようだ…。

 土手沿いにはしだれ柳が植えられており、風情もバッチリだ。

ヨーロッパの田舎町、橋、川、柳…いいコンビネーションではなかろうか。
橋を渡ると学校らしき建物も。流石にガッツリ撮ると犯罪者っぽいので表面だけ。

 さてこのまま道を進んでいくと、うまいことに大型スーパーに出くわした。多分この町の住人の多くはここに買い物に来るのではなかろうか。せっかくなので寄ってみることにした。

後で調べて分かったが、ドイツ資本のスーパーでヨーロッパ各国にあるらしい。

 中は日本の大型スーパーと大差ない感じだった。入口ゲート前にコーヒーの自販機があったりするのは外国っぽい。中に入っていくつかの商品の値段を見てみる。

1レイ33円くらいであるから、上から120円、60円、16円、15円くらいだろうか。やはりパンは安い。
パスタ一袋3.99レイ=130円。これは大分安いのでは!?
ファボりな!!

 ちなみにここでは行動食という事でスニッカーズ5個パックを買った。確か5個入りパックで400円くらいだったかと思う。スニッカーズをかじりながら、店を出て散歩を再開した。

屋根と壁の色、可愛い過ぎんか?
平屋建てが多いが、二階建てもたまに見かける
住民の皆さんにはなんてことの無い道だろうが、私にはロマンあふれる道である。

 各家々には素敵なお庭があり、それぞれ皆さん趣向を凝らして飾りつけをしていて大変可愛らしいのだが、さすがに人んちの庭をバンバン撮影してアップロードしてたらただの犯罪者である。涙をこらえて撮影は見送った。どうかご理解いただきたい。

これを見ると結構しっかり区画整備されているのだろうか。
隣町へと続く道を、自転車でおじいさんが走っていく。

 それにしても駐車場という概念が無いのか、みんな基本路駐である。大丈夫か!?

駐車場にするくらいなら路駐して、庭に花を飾ろうの精神なのだろうか。
さきほどの至聖三者大聖堂と、時計塔歴史地区が一直線に見える場所を見つけたのでパシャリ。

 ここまで単に町の写真を貼ってるだけじゃねえか!とお怒りの読者諸氏もいらっしゃることだろう。それは重々承知なのだが、ヨーロッパの田舎町の散歩は楽しくってしょうがない。もう少々お付き合いいただきたい。

 こういう風景を見るたびに、私は現地人がこの風景をどう捉えるかを考えてしまう。きっと現地民からしたらなんてことの無いこの町並みは、日本人にとっての「函館行って要所を見た後に町歩きをしてみたら思いのほか寂れてて物悲しくなるあの感じ」に似ているのではないだろうか。

 函館行った事ない人には分かりづらい説明で申し訳ないが、彼の地には海鮮市場や函館どつく、修道院や函館山など見どころがそれなりにある。それは時計塔や旧市街地を持つシギショアラも同じだ。しかし観光客向けのエリアから一歩踏み出すと、そこには寂れた町があるばかり。(函館をディスりすぎである)

 ただ私は日本育ちの日本人なので、日本の寂れた田舎町には哀愁を覚えるが、海外の寂れた田舎町には詫び寂びを感じる。要するに外国かぶれである。

集合住宅と聖堂。旧東側諸国の集合住宅ってなんで魅力的なんでしょうね。
川の方まで戻ってきた。ほぼ一周した形だ。

 ところで散歩中見つけた面白アイテムを少々。

MIXTはMIXEDのことらしいが、MAGAZINは何とストアという意味らしい。つまりこれは雑貨屋さんなのだ。英語ネイティブが見たら頭こんがらがるだろうなあ…
恐らくは幼稚園か何かだろう。黒人やアジア人っぽい絵も描かれている所に時代を感じる。

ヌ!!

再び時計塔・歴史地区へ

 さてそうこうしているうちにいつの間にか歴史地区へ戻ってきた。位置関係的にはこんな感じである。

 昨日は大通りから歴史地区に入ったが、今回は裏手から入る形となった。いきなり小高い丘を登る感じになる。結構大変だ。

階段を上って歴史地区へ
裏門のゲートが出迎えてくれた。これもまた中世らしくてよき。
門から反対を眺めるとこんな感じ、この家々に今でもちゃんと人が住んでいるのが驚きだ。

 門をくぐり中に入ると、昨日は気づかなかった可愛らしい小道が沢山あることに気が付いた。ここは歴史保存地区でもあるが、現役で人が暮らしているのだ。様々な道が枝分かれしていてどれも可愛い。

まるでジブリ映画の世界にでも繋がっていそうだ。
自動車さえなければいつの時代だか分からない。

 さて歴史地区まで戻ってきた私はホテルで一休みし、夕飯を取ってその日を終えたのであった。海外に来るとどうしても散歩の割合が増えるのは致し方ない。

夕飯に取ったグヤーシュスープとパン。本来は隣国ハンガリーの料理だが、ルーマニアでも広く親しまれているようだ。日本人がカルビクッパ食うのと同じようなものだろう。
こんな感じで具材がゴロゴロ入っているので結構お腹にたまる。
食べ終えた帰り道、時計塔がライトアップされていた。

 まるでSCE(現SIE)が2001年に発売したゲームソフトICOの世界のようである。私はあのゲームのせいでヨーロッパかぶれになったと言っても過言ではない。あたかもICOの世界に出てくる霧の中の古城ではないか。この景色を見つけた時は本当に感動的だった。

 というわけで皆さんもヨーロッパ風の古城の中で少年少女が冒険する美しいゲームがやりたかったらICOをやろう(何の話?)。

 次回はシギショアラのラストをお送りしたい。


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