新卒採用活動を1年でリデザインした話
こんにちは。デザインマネジメントファームCOLOGUEの藤井さとみです。今回は、昨年末から今年にかけて弊社(株式会社デジタル・アド・サービス)の採用活動をリデザインした話をしていこうと思います。
弊社には採用専門の担当者はなく、デザイナーが採用担当を兼任している体制で、わたしも昨年末から採用担当者になりました。そこでせっかくならば採用体験をよくしつつ、課題があれば解決に向かっていこう!ということでアクションをはじめたのがきっかけです。
解決したい課題
新入社員の入社前後のギャップが大きい
面接官によって、審査基準にブレがある(面接官自身も不安そう)
地方採用がむずかしい
そもそも「採用」とは何か?
組織において、人は採用を通して流入し、異動や昇格降格により移動します。さらに代謝(退社)を通して外部へ流出していきます。
組織における人の流れにおいて、採用は「入口」と呼べそうです。
課題1:新入社員の入社前後のギャップが大きい
さて、今回解決したい「新入社員の入社前後のギャップが大きい」について、要因と思われることを仮説で検討しました。
アプローチ
そこで、経営と現場と採用担当者で、中長期的な人材計画をすり合わせる機会をつくることにしました。
実際にすり合わせを行う前に、経営・現場・採用の3者で「人材マネジメント・人事」のインプットをしました。具体的にはいくつかの参考書籍を読み、その内容をNotionにまとめて読んでいただく方式をとっています。
その後、ある程度マネジメントに対して共通認識ができたところで「10年後に目指す人材構成」「人材フロー」「求める人物像のペルソナ」と目標から細かな人物像まで作成していきました。
つくったもの
これらが今後採用を行うことにあたっての方針になっていきます。弊社は総合職採用ではなく、職種ごとの採用になります。そのため都度現場とのすり合わせて求める職種は調整でしたが、共通する人物像が作成できたことで、選考で見るポイントが明確になりました。
課題2:面接官によって、審査基準にブレがある
アプローチ
求める人物像を作成できたので、今度はチェックするポイントを分割して、採用フローに落としていきました。(上図参照)
元々の選考方法だと、1つの面接で見るものが多いものの、ABCや○×などシンプルに結果を決めなくてはいけませんでした。
そこで、ひとつの工程で「見るポイント」「見ないポイント」「迷ったらどうするか」の3点を設定して、審査官にお伝えしました。
絞った採用方式は、審査官からも評判でした
審査官からは、特に「見ないポイント」と「迷ったらどうするか」があることで迷わず審査に望めたと好評でした。また、社内でも今年度の実技選考に残った学生さんは例年と比べてもレベルが高かったと評判がよかったです。
課題3:地方採用がむずかしい
東京新卒採用については、ありがたいことにここ数年多くの応募をいただいていました。しかし特に2020年以降、地方採用は十分な応募者を集めるのが難しくなってきました。そこで、今回試したアクションは就活プラットフォームを利用した「スカウト」です。これは非常に効果がありました。実際にスカウト開始前と後では応募者に数十人と違いが出ています。
泥臭くいこう!スカウト活動
登録している就活プラットフォームのスカウト機能をつかって「希望勤務地は問わず」スカウトします。意外と弊社とのマッチング度の高さを感じると、希望勤務地ではなくても応募してくださる方がたくさんいました。
そして反応があった学生さんに対してはこちらから積極的にコミュニケーションを取るようにしまう。合言葉は「就職活動の相談でも良いので、気軽にお話ししましょうね!」です。
学生さんの、デザイナーの知り合いになる
また、スカウト時のメッセージは「採用者」ではなく「社会人デザイナーの一人」として声かけします。なぜなら、学生さんは社会人デザイナーが比較的少ないから…!就活は情報戦です。学生さんからしてみれば社会人デザイナーの知り合いは一人でも多く欲しいはず。ならばなりましょう、私が!…というスタンスです。
もちろん採用に関することもコミュニケーションを取りますが、加えて「就活相談」や「ポートフォリオ」へのフィードバックも積極的に行いました。これをすることで、マッチング度をお互いはかることにも役立ちます。
おまけ
スカウト活動、工数は確かにかかります。ですが、それに見合う成果が得られる活動ですので良ければご参考ください。待ってても学生さんは応募なんてしてきてくれません。
課題に対するアクションまとめ
新入社員の入社前後のギャップが大きい
経営・現場・採用の3者で「10年後に目指す人材構成」「人材フロー」「求める人物像のペルソナ」をつくった!
面接官によって、審査基準にブレがある
求める人物像をもとに、チェックするポイントを分割して、採用フローを作成した!
ひとつの工程で「見るポイント」「見ないポイント」「迷ったらどうするか」の3点を設定して、審査官にお伝えした!
地方採用がむずかしい
採用者ではなく「知り合いの社会人デザイナー」として泥臭く「スカウト」活動をした!
以上、課題に対する今年度の採用リデザインの報告でした。皆様の採用のご参考になりますと幸いです。
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