承認欲求が手放せないならそのままで良い、手放せたなら自由になれる
承認欲求は、人間社会の中で、意識的でも無意識でも大なり小なりあるかもしれない。
誰かに認められたい、構ってほしい、褒められたい、愛されたい、
何かの拍子に現れるのでは。
誰かに認めてもらいたくて、人は自分の事を他人に話たがる、共感してくれないと腹正しさを感じたりする事もあるかもしれない。
仕事を一生懸命やって褒められれば気分が良く、認められないと寂しい。
自分の方が仕事ができてるのに、あの人の方が認められてる、と嫉妬心が湧いたり、
いろんなパターンがある。
余りに承認欲求が強すぎると、いろんな面で支障をきたします。
承認欲求は子供の頃からあるのは当然かもしれない。
大なり小なり満たされない思いが残ったまま大人になり、人間関係や恋愛にも現れるでしょう。
親や先生との関係、仕事の上司、社会性が身について大人になっても引きずることにもなります。
それはそれで仕方のない事ではあります。
ありのままに受け入れられない世の中でもあったし、自分のせいではない。
ある時期になり、この自分の中にある承認欲求が鬱陶しくて仕方がなかった私は、
自分の中にあるものを炙り出してみた。
『何故他人に認めてもらいたがるんだろう?』
『自信がないから?』
『誰かに構って欲しい?チヤホヤされたい?』
『仕事をこれだけ頑張ってるのに、報われない』
など、あれこれ感じてる事を探った。
私はそれを誰かに口にできず、我慢する事に徹していたと思う。
『人に認められようとか関係なく、一生懸命やって、能力を上げていけばいいんじゃないの?』
と自分が自分に言う。
すると、
『他人よりもできるようになりたい、そんなに負けず嫌いだったかしら?』
『競争心や闘争心?がむくむくと湧いてくるけど?』
『しかし、それもなんだか傲慢になっていくようで、嫌な気分だ』
『人より出来たから?単なる自己満だよね』
『なぜあの人は甘えるのが上手なんだろう?』
と自分と対話していくと他人に甘えられない自分に気づく。
人に自分の内面を知られる、またどう思われるのかが怖いから、隠そうとする。
『何故恥ずかしいのだろう?』
この複雑な空虚感を埋めるのに必死だった。
何か趣味を見つけて没頭したり、いろいろやってみた。
そして最終的には、人に自分の内面を表現し、癒す事だった。
自分の中にある無価値観に気づいた。
自分が好きじゃなかった事も、自分を攻撃していた事を思い出した。
認めてもらいたかったのに貰えなかった自分が、どこかに潜んでいた。
それを他人に知られるのも嫌だった。
我慢すればいいんだ、我慢すれば何か良いことがある、と勘違いしてた。
我慢が限界に達し始めると、いい人と思われたい事を隠していた事に気づく。
そしてそれはとてもとても窮屈で息苦しかった。
あるきっかけで、自分という人間を思いっきり表現してみるようになってきた。
表現しなければならない状況になった。
表現しないと自分がどんどん壊れそうだ、
しかし、表現しても壊れそうだ、
ても、表現する事で、なんだか何かが軽くなるような気がした。
自分が本当に感じてる事を少しづつ、聞いてくれる人に暴露していった。
いろんなタイプの人がいた。
自分と似たような価値観の人もいたが、真逆の性格の人もいた、
カウンセラーやヒーラーさんなどにも頼った。
いろいろ表現していったし、いろんな所に出向いたりし、鍵を開け扉をどんどん開いていった。
嫌な自分も全て、そしてありのままに受け入れてもらった時、自分も自分を受け入れるようになっていった。
自分は自分のままでいいんだと思うようになっていった。
段々自分の本心が現れると、嫌な事に対してはっきり言えるようになって、人と喧嘩もした。
そのうち、何を認めて貰おうと思ってたのかさえ忘れていた。
完璧な人間になろうと思ってたのかな?
私の完璧とは一体なんだったんだのかな?
完璧なんか無かったんじゃ?
あるのは個性のみ。
自分の個性が段々に好きになっていった。
自分が好きになると、他人の承認欲求が強い所がよく見える。
そして前は自分と同じ承認欲求が強い人にイライラしてたが、今はイライラしなくなった。
子供っぽくてかわいい、とか、面白いとかに変わった。
承認欲求の度が過ぎて自滅している人もいる。
この人は今自信を無くしてるのだろう、
と思うとその人のいい所を探すようになる。
認めてもらえない事に拗ねたり、愚痴を言ったり、悪口を言ったりするのは、満たされない何かがあるから。
それを認めてあげる事で消えていく。
承認欲求が強いと他人からエネルギーを無意識に吸い取ろうとしてしまう事もある。
承認欲求は自分が価値がある人間だと自分が理解し、心から感じることができると、欲求不満は消える。
自分を満たすのは結局は自分。
でもたまに承認要求もあった方が人間らしいのかな。
そんな自分も好きになる。
あれっ、今の自分、人に認められたいんだな〜と。
でもそんな自分も好きだから、その欲求不満の思いは自然にスッと消える。