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SIDE TRACK(サイド トラック)

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トゥーヴァージンズ発の新たな連載メディアです。 本線(本来の道)とは別の“もうひとつの道”。 そんな脇道にふと入っていった先に、 まだ見ぬ言葉や文章、景色との新たな出会いがありま… もっと読む
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#美しきもの見し人は

第12回 天使と尼僧

「『ブッダ』を繰り返し読んでいたせいで、輪廻転生の考えが染みついてしまって、だからクモを…

第11回 主よ、人の望みの喜びよ

友人がなか卯の「天然うにいくら増し増し丼」を激賞していた。これまで、わたしから友人にセブ…

第10回 灰色の雪

およそ半世紀もの間、社会に潜伏して市井の人として生涯を終えたテロリストは、ジェームス・ブ…

第9回 涙が出ちゃう

「楽しいことがない」とあなたは言う。笑いながら、冗談めかしてだけど、それは実感のこもった…

第8回 服と沼

服がなかなか捨てられない。二千円でおつりが来るカットソーを、襟元が伸びてびろびろになって…

第7回 予兆

騒々しい駅前のビルの中にある図書館に行きたかったのに、間違えて別のビルに入ってしまった。…

第6回 愛しているんだ動物を

動物園だーい好き。行くと楽しすぎて頭がどうにかなってしまう。全動物をコンプリートしないと気がすまないから、足の裏が痛くなるまで駆け回って、目も耳も鼻も感度を最高にして対峙した動物の全てを味わい尽くす。脳みそをフル回転させ、へとへとになりながら閉園時間を迎えて、名残惜しく退散する。 上野動物園でミナミコアリクイの赤ちゃんが生まれたらしい。おめでとうございます。見たくてたまらなかったが赤ちゃん公開のアナウンスはなく、じれったい思いをしていた。どうやらひっそりと展示が始まっている

第5回 虻の王

墓地は舗装されていなかった。だから晴れた日でも、靴を斜面にめりこませるイメージを持たない…

第4回 太陽の宮殿

いつも地引網をするみたいにして原稿を書いている。「悲しい」「苦しい」「腹が立つ」といった…

第3回 ダイヤモンド富士

千代の富士はいまダイヤモンドになっている。もちろんあの、ウルフの呼び名で愛された昭和最後…

第2回 神の恩寵、神の慈悲

毎日始末書ばかり書いている。仕事で失敗を重ねているからだ。始末書すらまともに書けず、訂正…

第1回 聖なる車たち

「ミリオネア・バイヤーズクラブ」は2022年の年末の深夜にTBS系列で生放送された、テレビショ…