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「ないことにされてしまっている」を可視化したいと思った②

現在実施しているクラウドファンディングに、シニア女性映画祭の皆さんから応援メッセージをいただいた。

「見えなくされてしまった」シニア女性の多様な姿をスクリーンに映し出し見える化するのが、この映画祭のコンセプトで、2017年にいちはやく台湾ドキュメンタリー映画『日常対話』を日本で上映した映画祭だ。

代表の三木草子さんが東海ジェンダー研究所発行のLIBRAに寄稿されたエッセイ には、すごく大事なことが書いてあった。

長い歳月をかけてできた顔のしわや白髪は、老木の美しさにも似た人生そのものの美だ。
だが世の中の美意識と価値観はいまも「若さ」が基準で、「若く見えない」高齢女性は表に出されない。現在、女性3人に1人が65歳以上の高齢女性だが、テレビにはその姿が見えない。(中略)高齢女性の方が多く寿命も長いのに、見えなくされているのは公平でも平等でもない


ほんとだよー、まったくその通りだ、と思いながら拝読。当事者であるシニア世代の女性が、積極的にこういう発信をしている姿には、本当に勇気づけられる。

今、翻訳出版をしたいと思っている『同性愛母と私の記録・仮(原題:我和我的T媽媽)』は、私とほぼ同い年の監督が、自分のお母さんのことを映画にした『日常対話』を書籍化したものだ。国は違えど、お母さん世代の生きてきた時代に横たわる社会的な背景は、とても似ている。ものの考え方は変わってきているが、それが現在に至るまで、私達女性を苦しめ続けていると思う。

三木草子さんのエッセイを読んで、それまで自分の中でもやっとしていた『同性愛母と私の記録・仮』翻訳出版の持つ意義のひとつが明確になった。そうだよ、こういう作品がもっと世の中に広まっていけば、いろんな価値観を沢山の人と共有できるんじゃないかな?

生きていればあと20年くらいで、自分もようやく、めでたくシニア世代になるわけで、今はとにかくいろんな先輩たちの生き様を知りたいと思うし、そんな時に、三木さんと彼女のエッセイに巡り合えたのはすごくラッキーだった。それに、子どもの頃から思い続けていたことがあながち間違ってなかったような、肯定してもらえたような気がして、すごく嬉しかった。

…というわけで、映画祭の皆さんからのメッセージをシェア。
ぜひ読んでください。

メッセージはこちら>>
https://greenfunding.jp/thousandsofbooks/projects/4012/activities/13816


シニア女性映画祭は今年で第9回目を迎えるとのこと。今年はウーマン・リブから50年、「彼女たちがいたから。」をテーマに11月14,15日、大阪府豊中市で開催されます。詳しくは映画祭HPとブログサイトをご覧ください!

[シニア女性映画祭]
HP>> http://sister-waves.fem.jp/ 
ブログ>> https://sisterwave.exblog.jp/

冒頭にお借りした写真にも、とても素敵なコメントが付されていました。
ありがとうございます!!

翻訳出版クラウドファンディングは11月16日まで。
緩やかに、でも確実に支援の輪が広がってきています。
ご興味もってくださいましたら、ぜひサイトをご覧ください。
そして可能ならご支援お願いします!


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