★東京ウォーカー、創刊30年で休刊…死屍累々の「都市情報誌」年表1969-2020

2020年6月19日発売号をもって、都市情報誌「東京ウォーカー」が休刊。
創刊は1990年。「ぴあ」「シティロード」が人気を二分していた「都市情報誌」に、大手出版社の角川書店（当時）が参入、と話題になった。
創刊当初は苦戦したが、翌年のリニューアル後、人気雑誌に。販売部数のピークは、Windows98が発売された1998年だった。

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関東・関西を中心に「都市情報誌」年表をまとめてみました。
広範囲のイベント情報や、チケット発売情報中心の雑誌を「都市情報誌」と定義。
グルメ中心（例：「おとなの週末」「東京カレンダー」「大人のウォーカー」）、街歩き（例：「散歩の達人」）、旅情報（例：各地の「じゃらん」）などの雑誌、「春ぴあ」や「春ウォーカー」などの季節ムックは、基本的に対象外です。

【都市情報誌年表】

発行：2020/6/21（補訂2021/9/18）
制作：Otobe_Asahi
参考：国立国会図書館ほか各地の図書館、及び各社ウェブサイト

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＜1969年＞
★都市情報誌「月刊プレイガイド東京」創刊

＜11月＞
【関東】「月刊プレイガイド東京」（近代日報社）創刊

＜1970年＞
★「プガジャ」の源流「月刊プレイガイド」創刊

＜3月＞
【関西】「月刊プレイガイド」（芸術月報社）創刊

※「月刊プレイガイド東京」とは無関係。翌年創刊の「プレイガイドジャーナル」の源流。
「日本初の都市情報誌」と言われているのは、東京ではなく関西の「月刊プレイガイド」である。
＜7月＞
【関東】「月刊プレイガイド東京」休刊
＜12月＞
【関西】「月刊プレイガイド」休刊

＜1971年＞
★「シティロード」創刊

＜7月＞
【関西】「プレイガイドジャーナル」（プレイガイドジャーナル社・学生援護会関西本社）創刊

※「月刊プレイガイド」（関西）のスタッフが中心になり創刊。
＜9月＞
【関東】「月刊コンサートガイド」（後に「シティロード」と改題。エコー企画）創刊

＜1972年＞
★「ぴあ」創刊

＜4月＞
【東海】「プレイガイドジャーナル名古屋」（→名古屋プレイガイドジャーナル→ナプガジャ。発行：プレイガイドジャーナル＜名古屋市＞）創刊

※関西の「プレイガイドジャーナル」とは直接の繋がりはない。

＜6月＞
【関東】　「ぴあ」（ぴあ、月刊誌）創刊
（復刻版より）

＜1975年＞
★「名古屋プレイガイドジャーナル」改題

＜4月＞
【東海】「名古屋プレイガイドジャーナル」、「ナゴヤプレイガイドジャーナル」に改題

＜1976年＞
★「シティ情報ふくおか」創刊

＜3月＞
【東海】「月刊アワーシティ」（アワーシティ・コーポレーション）創刊
＜9月＞
【福岡】「月刊シティ情報ふくおか」（プランニング秀巧社）創刊

＜1977年＞
★「エルマガジン」「アングル」「東京情報」創刊

＜3月＞
【関西】「L magazine（エルマガジン）」（京阪神エルマガジン社）創刊
＜4月＞
【関東】「月刊東京タウン情報」（明文社、LIC編集部）創刊
※1977年1月に「創刊0号」を発刊。
＜6月＞
【関東】「Angle」（月刊アングル。主婦と生活社）創刊

＜12月＞
【関東】「月刊東京タウン情報」、商標の関係で「月刊東京情報」に改題

＜1979年＞
★「ぴあ」隔週刊に変更

＜6月＞
【関東】「月刊ジャスト・ナウ」（ジャスト出版）創刊

※休刊日不明。「ジャスト出版」は1985年頃まで存在していた模様
＜8月＞
【関東】「ぴあ」、隔週刊に変更

＜1980年＞
★「月刊東京情報」休刊

＜1月＞
【関東】「月刊東京情報」、発行元を「スミダ紙工株式会社　うるばん事業部」に変更し、誌名を「月刊東京情報うるばん」に改題

＜7月＞
【関東】「月刊東京情報うるばん」休刊
※「スミダ紙工株式会社」は、1992年に社名を「グラパックジャパン株式会社」に変更。

＜1982年＞
★ぴあ「月刊カレンダー」創刊

＜9月＞
【関東】「月刊カレンダー」（ぴあ）創刊

＜1983年＞
★「ぴあ関西版」の前身「Q」創刊

＜6月＞
【関東】「月刊カレンダー」休刊
【関西】「都市遊泳読本　Q」（朝日放送、プラスキュー。「ぴあ関西版」の前身）創刊

※「ぴあ関西版」の公式サイトには、「朝日新聞社発行」とあるが、「朝日放送発行」の誤り。

＜1984年＞
★エルマガジン「サヴィ」創刊

＜4月＞
【東海】「プレイガイドジャーナル名古屋」、「名古屋プレイガイドジャーナル」に改題
＜12月＞
【関西】「Savvy」（サヴィ。京阪神エルマガジン社。「神戸からの手紙」（神戸新聞出版センター、1975年創刊）を改題し発刊

＜1985年＞
★「ぴあ関西版」創刊、「アングル」休刊

＜6月＞
【関西】「Q」、ぴあに移管し「ぴあ関西版」として創刊
＜7月＞
【関東】「月刊アングル」休刊

＜1986年＞
★「プガジャ」が「ぷがじゃ」に

＜3月＞
【関西】「プレイガイドジャーナル」、「ぷがじゃ」に改題

＜1987年＞
★「オズマガジン」創刊

＜6月＞
【関東】「オズマガジン」（千曲出版→スターツ出版）創刊

＜1988年＞
★「Hanako」創刊、「ぷがじゃ」休刊

＜5月＞
【関東】「Hanako」（マガジンハウス）創刊、週刊
＜9月＞
【東海】「ぴあ中部版」（ぴあ）創刊
※創刊号の表紙イラストキャラクターは星野仙一。
【関西】「ぷがじゃ」休刊

＜1989年＞
★「ミーツ・リージョナル」創刊

＜4月＞
【関東】「Caz」（キャズ。扶桑社）創刊
＜10月＞
【関東】「オズマガジン」発行の千曲出版、スターツ出版に社名変更
＜11月＞
【関東】「Any」（エニイ。S.S.コミュニケーションズ）創刊
＜12月＞
【関西】「Meets regional」（ミーツ・リージョナル。京阪神エルマガジン社）創刊

＜1990年＞
★「東京ウォーカー」創刊

＜1月＞
【東海】「ナゴヤプレイガイドジャーナル」、「ナプガジャ」（隔週刊）に改題
＜3月＞
【関東】「週刊トウキョー・ウォーカー・ジパング」（→週刊東京ウォーカー。角川書店）創刊

＜8月＞
【東海】「ナプガジャ」休刊
＜10月＞
【関東】「週刊トウキョー・ウォーカー・ジパング」、「週刊東京ウォーカー」に改題

【関西】「Hanako.West」（マガジンハウス）創刊（3、4月に「Hanako臨時増刊」で2号発行）
＜11月＞
【関東】「ぴあ」、「Weeklyぴあ」に改題し週刊化

＜1991年＞
★文春「サンタクロース」創刊

＜5月＞
【関東】「サンタクロース」（発行：文藝春秋情報出版、発売：文藝春秋）創刊

※文藝春秋情報出版は、「サンタクロース」創刊にあたり、文藝春秋が新たに設立した会社。
都市情報誌だが、全国誌ということもあり地域情報やチケット発売情報は少なく、アメリカのエンタメ情報、CD・ビデオの発売情報、テレビ・ラジオの番組解説などが中心。
TOKYO FM「遊ぶ！サンタクロース編集部」（キャスター・山内トモコ）と連動し、読者・リスナーの意見を募る企画もあった。
＜8月＞
【関東】「エニイ」休刊
＜11月＞
【関東】 「apo」（アポ、S.S.コミュニケーションズ）創刊

＜1992年＞
★「シティロード」一時休刊し復刊

＜8月＞
【関東】「シティロード」休刊、11月、版元を「西アド」に変更し復刊
※「西アド」は、福岡県久留米市などでタウン誌を発行していた広告会社。
＜10月＞
【関東】「サンタクロース」休刊
※休刊号の挨拶は「サンタクロースはフィンランドに帰ります」だった。

＜1993年＞
★ウォーカー姉妹誌「シュシュ」創刊

＜3月＞
【関東】「シュシュ」（角川書店）創刊

＜1994年＞
★「シティロード」休刊

＜2月＞
【関東】「シティロード」休刊
＜6月＞
【関西】「関西ウォーカー」（角川書店）創刊

【関西】「はーびぼー」（ぴあ）創刊

※関西エリアの女性誌。毎号、篠山紀信撮影の「宮沢りえ表紙」が売りだった。
＜7月＞
【関東】「アポ」休刊

＜1995年＞
★小学館「ポタTOKYO」創刊

＜2月＞
【関西】「はーびぼー」休刊

＜4月＞
【関東】「マンスリーウォーカー」（→メンズウォーカー。角川書店）創刊

＜9月＞
【関東】「ポタ」（→「ポタTOKYO」）（小学館）創刊

【東海】「月刊アワーシティ」休刊

＜1996年＞
★「東海ウォーカー」創刊

＜7月＞
【東海】「東海ウォーカー」（角川書店）創刊

＜10月＞
【関東】「マンスリーウォーカー」廃刊
＜11月＞
【関東】「メンズウォーカー」（角川書店、隔週刊）創刊

※「マンスリーウォーカー」の隔週刊誌化。

＜1997年＞
★「キャンドゥ！ぴあTOKYO」「TOKYO1週間」創刊

＜6月＞
【福岡】「九州ウォーカー」（角川書店）創刊

＜10月＞
【関東】「キャンドゥ！ぴあTOKYO」創刊

＜11月＞
【関東】「TOKYO1週間」（講談社）創刊

＜1998年＞
★「横浜ウォーカー」創刊

＜3月＞
【関東】「横浜ウォーカー」（角川書店）創刊
＜5月＞
【関西】「関西ウォーカーシュシュ」（角川書店）創刊、2002年一時休刊し「月刊シュシュ関西」に継続

＜1999年＞
★「KANSAI1週間」創刊

＜3月＞
【関西】「KANSAI1週間」（講談社）創刊
※「TOKYO1週間」は週刊だが、「KANSAI1週間」は隔週誌。
＜6月＞
【関東】「千葉ウォーカー」（角川書店）創刊
＜12月＞
【関東】「ポタTOKYO」休刊

＜2000年＞
★「神戸ウォーカー」「北海道ウォーカー」創刊

＜6月＞
【関西】「神戸ウォーカー」（角川書店）創刊
【北海道】「北海道ウォーカー」（角川書店北海道）創刊

＜9月＞
【関東】「メンズウォーカー」（角川書店）休刊

＜2001年＞
★「TOKYO1週間」隔週刊に変更

＜3月＞
【関東】「TOKYO1週間」隔週刊に変更

＜6月＞
【関東】「東京ブロス」（東京ニュース通信社）創刊

＜2002年＞
★「キャンドゥ！ぴあTOKYO」廃刊

＜6月＞
【関西】「月刊シュシュ関西」（角川書店）創刊

＜8月＞
【関東】「キャンドゥ！ぴあTOKYO」廃刊

＜2004年＞
★「東京ウォーカー」隔週刊に変更

＜4月＞
【関東】「週刊東京ウォーカー」隔週刊に変更し「東京ウォーカー」に改題
＜11月＞
【関東】「東京ブロス」休刊

＜2005年＞
★「シティ情報ふくおか」一時休刊し復刊

＜6月＞
【福岡】「シティ情報ふくおか」休刊
＜11月＞
【福岡】「シティ情報ふくおか」、「Fukuoka CLASS（シティ情報ふくおか）」（株式会社シティ情報ふくおか）として復刊

＜2006年＞
★「Hanako」隔週刊に変更

＜1月＞
【関東】「Hanako」隔週刊に変更
＜4月＞
「ウォーカー」各誌、角川書店及び角川書店北海道から、角川クロスメディアに版元変更
＜8月＞
【関東】「キャズ」休刊

＜2007年＞
★「月刊シュシュ関西」休刊

＜2月＞
【関西】「月刊シュシュ関西」休刊
＜3月＞
【関西】「神戸ウォーカー」月刊に変更し「月刊神戸ウォーカー」に改題

＜2008年＞
★「エルマガジン」休刊

＜4月＞
【関西】「月刊神戸ウォーカー」休刊
＜11月＞
【関東】「Weeklyぴあ」、隔週刊に変更し「ススめる！ぴあ」（ぴあ首都圏版）に改題
＜12月＞
【関西】「KANSAI1週間」、編集発行元をサンケイリビング新聞社に変更、販売は講談社
【関西】「エルマガジン」休刊

＜2009年＞
★「千葉ウォーカー」「シュシュ」「Hanako WEST」休刊

＜3月＞
※角川クロスメディア、角川ザテレビジョンと合併し「角川マーケティング」に社名変更
【関東】 「千葉ウォーカー」休刊
＜6月＞
【福岡】「九州ウォーカー」、「福岡ウォーカー」に改題し隔週刊から月刊に変更
【北海道】 「北海道ウォーカー」隔週刊から月刊に変更
＜10月＞
【関東】「シュシュ」休刊
＜12月＞
【関西】「Hanako WEST」休刊

＜2010年＞
★「ぴあ中部版」「TOKYO1週間」「KANSAI1週間」休刊

＜6月＞
【東海】「ぴあ中部版」休刊、フリーペーパー「ぴあ×Starcat」（＝2016年10月号で休刊）に継続

【関東】【関西】「TOKYO★1週間」「KANSAI1週間」休刊

＜10月＞
【関西】「ぴあ関西版」休刊

＜2011年＞
★「ぴあ」休刊

＜7月＞
【関東】「ススめる！ぴあ」（ぴあ首都圏版）休刊

※角川マーケティング、角川マガジンズに社名変更

＜2012年＞
★「北海道ウォーカー」季刊誌に変更

＜3月＞
【北海道】「北海道ウォーカー」月刊から季刊（→のち不定期刊）に変更

＜2013年＞
★「横浜ウォーカー」「東海ウォーカー」月刊化

＜4月＞
【関東】「横浜ウォーカー」隔週刊から月刊に変更
【東海】「東海ウォーカー」隔週刊から月刊に変更

＜10月＞
※角川マガジンズ、「株式会社KADOKAWA」に吸収合併

＜2015年＞
★「東京ウォーカー」月刊化

＜3月＞
【北海道】「北海道ウォーカー」休刊、不定期刊化

＜6月＞
【関東】「東京ウォーカー」隔週刊から月刊に変更

＜2016年＞
★「週刊東京ウォーカー」が電子雑誌で復活

＜3月＞
（参考）
【全国】「週刊東京ウォーカー+」電子雑誌として創刊（→2019年2月休刊）

＜2017年＞
★「福岡ウォーカー」休刊、「九州ウォーカー」復活

＜6月＞
【九州】「福岡ウォーカー」休刊。2017年8月より、隔月発行「九州ウォーカー」（ムック扱い）に継続

＜8月＞
【福岡】「九州ウォーカー」隔月刊として発行（ムック扱い）

＜9月＞
【東海】「東海ウォーカー」休刊。2017年10月より、隔月刊のムックとして発行

＜10月＞
【東海】「東海ウォーカー」隔月刊のムックとして発行

＜12月＞
【関東】「横浜ウォーカー」休刊。2018年1月から隔月刊のムックとして発行

＜2018年＞
★「横浜ウォーカー」隔月刊化

＜1月＞
【関東】「横浜ウォーカー」隔月刊のムックとして発行

＜2019年＞
★「横浜ウォーカー」「東海ウォーカー」「九州ウォーカー」再び月刊化

＜1月＞

【関東】「横浜ウォーカー」再び月刊化

【福岡】「九州ウォーカー」再び月刊化

＜2月＞
＜参考＞
【関東】「週刊東京ウォーカー+」休刊

＜3月＞
【東海】「東海ウォーカー」再び月刊化

＜2020年＞
★「東京ウォーカー」「横浜ウォーカー」「九州ウォーカー」休刊

＜5月＞
KADOKAWA、新型コロナウイルスの影響により、「東京ウォーカー」「横浜ウォーカー」「東海ウォーカー」「関西ウォーカー」「九州ウォーカー」の刊行を中止。東海、関西は7月発行分から再開。

＜6月＞

【関東】「東京ウォーカー」休刊

【関東】「横浜ウォーカー」休刊

【福岡】「九州ウォーカー」休刊

＜7月＞
【関西】「関西ウォーカー」月刊化

＜2021年＞
★「関西ウォーカー」「東海ウォーカー」定期刊行終了

＜9月＞
【関西】「関西ウォーカー」定期刊行終了、不定期刊化（実質休刊）
【東海】「東海ウォーカー」定期刊行終了、不定期刊化（実質休刊）