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【9月号 風間俊介 連載】脳内会議『ダンスはうまく踊れない』

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外出自粛期間に、部屋の掃除をした方も多いと思います。僕もその中の1人です。今まで、時間が出来たら片付けようと思っていた仕事の資料などを整理して、随分すっきりしました。でも、色々片付いたが故に、今ある問題が浮き彫りになりもしました。
うむ、僕の本棚はそろそろ限界を迎える。
数年前に大きな本棚を買い、この大きさなら当面は大丈夫だろうと思っていましたが、このままでは年内にも容量をオーバーすることでしょう。最近、本を読んでいません。昔は、よく本を読んだのですが、今は忙しさにかまけて、本を読んでいないです。では、何故、本棚の容量が無くなっていくのか。
その答えは、台本です。
ドラマ、映画、舞台などの台本が着実に積み重なって、なかなかのスペースを取るようになってきました。それは嬉しいことでもあります。視覚的にも、体感的にも「これだけ積み重ねてきたのか」という、自信や誇らしさみたいなものがあるのですが、現実はそんな美談だけでは語ることが出来ません。どうしよう、この台本達。先輩役者さんの中には、撮り終わった瞬間に捨てる方もいます。最初にそうしていれば、それがスタイルになっていくのでしょうが、「取っておく」を今まで続けてきちゃったからなぁ。少しだけ減らすという方法もありますが、それだと「この作品は残そう」「この作品はサヨナラするか」と、作品に優劣をつける作業になるのは嫌なんだよなあ。
昔、大量のCDを整頓する為に、音楽を全てデータ化したことがあったのですが、今回は、中の文章が大事なのではなく、「台本」という物にその作品への想いを重ねちゃってるからなぁ。などと、ウダウダしているうちに、それぞれの意見が固まり始めて、脳内会議が始まります。

風間A「今はまだ若干の余裕はあるけど、問題を先送りにして、限界が来てからでは遅いのではないか?」
風間B「じゃあ、捨てるの?」
風間C「それも、仕方ないかもねー」
風間B「うーん、捨てる以外の方法も考えた方が良いんじゃない?」

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