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愛国心 - 「日本と日本人への10の質問」

2024年の東京都知事選も折り返し、残り一週間、はたして「東京都」のことをきちんと問題意識をもって看ようとしている方はどの程度おられるのだろうか。

少なくともきちんとした公約を掲げている方には頑張ってほしいなぁ、なんて公報を傍らに、ほぼ3名ほどに絞り込んで悩んでいます(当日は仕事なので期日前投票を予定しています)。

さて、公共に資するとは、、なんて思いながらの「日本と日本人への10の質問」、「経済」のお次は「愛国心」。お、と思うような舵取りですが、、通して俯瞰するとなんとも塩野さんらしい問題提起の仕方だなぁ、と今でも感じます。

■ 愛国心

「人間にとって最高に名誉ある行為は、祖国のために役立つことである」

出典:「日本と日本人への10の質問」 / 『文藝春秋(2007年7月号)』収録

「愛国心」、文字通りに解釈すれば「国を愛する」ということですが、「愛する」とは、「大事に思う」とか「慈しむ」なんて風にも言えるのでしょうか。

第1次安倍政権時の教育基本法改正(2006年)ででも「我が国と郷土を愛する」といった言葉が盛り込まれていましたが、自分が学生の頃に、単に「国を愛しなさい」と言われて受け入れていたかというと、多分無理だったと思います。

学生の頃の自分であれば、なんだかよくわからない、漠然としたままに「愛しなさい」と言われてもな、、と、そう考えていたかな、と。「国」に対して明確なイメージを持ち得なかった時期だったよなぁと、今から振り返ってみれば。

それでも、日の丸や君が代に対してのある種の昂揚感は持っていましたし、君が代の歌詞も諳んじられていました(各種式典では普通に歌っていたとも思います)。

それだけに「愛国心教育は政治家の仕事ではないし、教育できるものでもない」との塩野さんの言葉は理解ができる内容でした。

では、どうすれば、国に限らずとも何がしかに対して「愛する」といった気持ちを感じるようになるのでしょうか。個人的には、そういった気持ちは決して強制されるものではなく、自然と産まれいずるものだと思います。

 親に対して抱く感情と、祖国を愛する感情は、ともに同心円にあるものです

出典:「日本と日本人への10の質問」 / 『文藝春秋(2007年7月号)』収録

自分であれば、自分の大事な人達が住んでいる社会や共同体(居場所)の延長が「国」であるならば、家族を慈しみ友人を大事に思う、そんな気持ちの延長として自然と愛着を感じると思います、「国」に対して。

まぁ、自分が子供の頃は、親とか目上の人への敬意は、自然と教えられたものですが、、家庭で。そう考えると、2006年の教育基本法改正が「家庭教育の重要性」に注力するというのは良かったのだろうなぁと思っています(息子が生まれた年でもあってか、より印象に残っています)。

「愛国心」はこんな感じで、、「教育」の項目でもあげられていた「学校教育が独立してあるわけではなく、根っこには家庭教育がある」とのことは、人として営みを続けていくには重要な要素ではないのかなぁ、とも。

さて、次は「中国とアメリカ」となりますが、うーむ、日々情勢が変わっている昨今、どのタイミングで整理しようかなぁ、、と少し悩ましくも。


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