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意識の構造化*②タンタン桜に舞う

10年前

山高み 見つつ我が越し 桜花 風は心にまかすべらなり (紀貫之)

この歌はどのような状況で詠まれたものだと思いますか?また、貴方自身が桜を思い浮かべるとき、何が映像として浮かびますか?

・目の前にある桜の木

・空中に舞っている桜の花びら(実際に視覚に入った情報ではなく、想像も含む)

・記憶の中にある桜(回想像)

例えば、春に桜を見に行こうと思ったとき。見に行こうとワクワクしながや思い描く桜のイメージと実際に見た桜は多少なりともなにかギャップがありませんか?

思ったよりも、色がピンクではなかった。思ったよりも、花びらが小さかったあるいは大きかった。

私は思い描く桜の方が、実際に目の前にした桜をよりも神秘的でほんわかしています。

回想像や想像のイメージの方が、実像よりも美しく見える。


また、

バラというと一輪のバラの花を思い浮かべる人が多いだろうと思いますが(勝手に断定)、

桜というと、桜の花一輪というより、満開の桜の木や舞い散る桜吹雪など、集合としてイメージされる人が多いのではないでしょうか。

日本人にとっての桜の共同意識。

イマジネーションで世界をとらえる、やり方。


ついでにもう一句、桜の歌を。作者は誰だっけ…


桜花 散りぬる風の名残には 水なき空に波ぞ立ちける

「水なき空」とは、桜吹雪の残像が空間(空)

を揺らしているようだ、と。

回想像を比喩的に使う。

共同意識があるから、できる表現。


そして、10年後

タンタン:なんでこの時期に桜なのさ。もしかしてこの前、紫陽花の話が出たときに、紫陽花で有名なお寺で食べた葛餅が美味しかったなぁ、とか思って、花つながりで学生時代を思いだしたとか?

私:う…(図星)

タンタン:まったくもって、花より団子だね。説明も雑だし。もっとこう、日本人が桜について抱いている共通のイメージがあるから、イマジネーション自体をも比喩として歌にできる、とか、桜自体の存在が日本人にとって実体を離れて比喩的な存在になってる、とか言えばいいのに。

私:いや、そうなんだけど。そんな大層に偉そうにいうことでも…私、研究者とかではないし。

タンタン:好きなことを書いてるだけなんだから、分かりやすく自己表現すれば。理解が浅くてまだまだだね。せっかく、桜の話をするみたいだから覗きにきたら、この有り様。桜餅の一つもありゃしない。

私:…(自分だって、花より団子では…)

タンタン:ちなみに、ボクにとっての桜のイメージは、桜吹雪の中でダンスしてる、みたいな幸せな気持ちを象徴するものだね。思い浮かべるだけで幸せになる、みたいな。何て言っても、春は恋の季節だしね。

私:え、タンタンも恋…?

タンタン:(咳払い)。えっと、じゃあ、今日はこの新しく仕入れた、ベリーとローズヒップのハーブティーをもらっていくよ。美容にも良さそうだしね。じゃ!

(タンタン、ハーブティーをガサッと持って去る)

私:え、、美容気にするんだ。って、私のお茶…




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