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お経と讃美歌とテクノの親和性についての考察

こんにちは。ちゅんです。
2022年9月にFoundationから出品される平面作品が讃美歌をテーマにしてるので、そこから派生する考察をまとめたいと思います。なのでディスクリプションではないです。あくまであの作品からのその後の妄想というかスピンオフ的な感じです。

まずはお経と讃美歌とテクノについて軽く解説。
それぞれをあんまり深掘りはせず概要だけサラッと。

元々のお経の意味合いとは。
お経は、この世を「生きている人」が幸せな道を歩めるように、と作られたものだそう。
心の苦しみと向き合い続けたお釈迦様が、人々に対してありがたいアドバイスをくれてるイメージ。
一方葬儀で読まれるお経はというと「故人」をあの世へ導いたり、やすらかに眠るように伝えたりする。同時に大切な人を亡くした遺族や参列者たちの心を癒す意味合いもあるそう。

「賛美歌」とは、神や聖人をたたえた賛美の歌で、こちらも一般民衆が歌うために作られた歌だそう。また信仰そのものを励ます歌らしい。そのため礼拝や集会などで一斉に歌われる事がメイン。
プロテスタントを中心に、西方教会で歌われるもの。これに対してカトリック特定の典礼歌は、「賛歌」と呼ばれており、祈りの言葉を音楽的に詠むものだそうです。同じ宗教でもジャンルが少し違うんですね。

テクノについて。
シンセとドラムマシンで曲が作られていて、80年代に生まれたジャンルの総称。ミニマム系やアンビエント、ポップス系など、種類が多岐に渡る。また、電子音のリズミックなフレーズと、ドン、ドン、ドン、ドンという特徴的な4つ打ちのリズムによるシーケンス(自動演奏機能がある機器)、ディレイ(音にエフェクトをつける機器)などで作る音楽です。
私が知ってるアーティストだとデトロイト系テクノからのミニマルというジャンルの、ジェフ・ミルズという人。興味があったら調べてみて下さい。

この、4つ打ちのリズムと!お経のポクポクポクが!
似てるなぁーーー!と前から思ってて。
ふと調べたんです。

「お経 テクノ」で。

するとすでにそれを体現されてる現役の住職さんがいました!
浄土真宗本願寺派の福井県にある照恩寺というお寺の住職さんです。
何でも元DJだという住職さん。仏様がプロジェクションマッピングでカラフルに彩られ、テクノ調でお経を唱えてて、それが普通にマッチしている笑。

私自身はとくにどの宗派を推してるとかはないのですが、実家がお葬式などで呼ぶのが浄土宗だったので、南無南無はよく法事などで聞いていました。
浄土という世界観。阿弥陀如来の浄土が最高ランクだそうで、“阿弥陀”という言葉には無限の光、無限時間という意味があるんだそう。
阿弥陀様の存在そのものが光という思想。光にも青、赤、白、黄など、さまざまな色を放っていて、それが世界を作っているという思想。
ビジュアルで見せたら確かにプロジェクションマッピングやミラーボールで現代版にすると面白い!
無限の、という響きが私の制作のコンセプトに近いので、ほほう!と興味を持ちました。

また、讃美歌(讃歌)の方も電子音楽とコラボしてる歴史があって、1990年代にエニグマというミュージシャンが民族音楽やグレゴリオ聖歌と電子音楽を融合させて世界的にヒットしたそう。
実際に動画を調べて聴いてみた。アンビエント系なんだけど、うーん面白い!そしてクセが強い笑。

一見バラバラのベクトルに進んでるそれぞれのカテゴリーなんだけど、共通点みたいなものを見出すとなんか面白い!となったわけです。
お経とテクノと讃美歌は、本来のルーツから見ても遠い親戚みたいなものでは?!
テクノの、あの特徴的なドン、ドン、ドン、ドンは
私にとってはお経みたいな安らぎを覚えるリズムで、CLUBやフェスで夢中になって聴いてると、それなりの「ゾーン」に入って楽しい。原住民の儀式で踊るような感覚に近いというか。
また、悲しみや苦しみから解放されるための道標的な存在だったり、祈りや希望をイメージさせる存在なのもそれぞれから共通している感じがして(細かく言えば宗派で考えが違うとかジャンルによって違うとかはありますが)自分の中ではかなり熱い出来事に遭遇した気がします。

また、新作の話に少し触れますが
数年前にリリースされたとあるアーティストの
これまた讃美歌をテーマにした曲に少し影響されてます。新作を作る前に「崩壊を再構築する街」という平面作品をOpenseaでオークション出品しましたが、その作品を更に派生させた作品が今回の新作です。

というちょっとしたこぼれ話でした。
テクノについては個人的に深めていきたいジャンルなので今後も少しずつ調べていこうと思います。

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