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現代アートの定義と写真表現の自由#6

「何を表現しているのかよくわからない」という写真を拝見することがよくあります。
今回は写真における現代アートの定義と、それに基づく写真表現の自由、そしてAIとの向き合い方についてボクなりの考え方をお伝えします。

写真における現代アートの定義

現代アートの難しいことはあまりよくわからないということを前提に端的に言えば現代アートとは、「従来の枠にとらわれない自由な表現」をボクは定義とします。
写真においても同様で、現代アートは伝統的な技法やテーマから解放され、新しい視点やアイデアを取り入れた表現という解釈をしています。
ボクが思うに、現代アートの写真は以下のような要素を持っています。

  1. 自由な発想:固定観念にとらわれず、自由に発想し、表現すること

  2. 個性の発揮:自分らしさを写真に込めること。技術的な完璧といえる写真よりも、自分の感じたことや考えたことを反映させること

  3. 実験と挑戦:新しい技術や方法を試すこと

特に3番は現在のデジタル編集や合成、AIの活用など、さまざまな手段を用いて自分を表現するということに該当すると考えます。

郷愁

表現の自由

つまりボクたちは、自分の感じたことや考えたことを自由に表現する権利があります。
そのためには、ボクは以下のようなポイントを大切にしています。

  1. 自分の感性を信じる:自分が美しいと思うもの、自分が表現したいと思うものを信じて、それを形にすること。たとえ他人が理解しなくても、自分が納得できる作品を作る。

  2. 多様な手法を受け入れる:デジタル編集、Lightroom、Photoshop等の使用も、現代アートの一部として受け入れるべきだと考えています。編集によって写真の持つ意味や感情をより強く表現することができます。

  3. 批判を恐れない:自由な表現を行うと、必ず批判も受けることがあります。しかし、その批判を恐れず、自分の作品を信じることが大切。

情報量

AIとの共存

最近では、AIを使った写真の編集や生成が注目されています。
ボクは、AIとの共存を考える必要があり、AIを敵とみなすのではなく共に新しい表現を追求するパートナーとして考えるべきとかんがえています。
まだまだAIについては、未知数な点もありますが、自分のアイデアや感性を表現するための道具として、AIを積極的に活用するのは「良し」としています。つまりAIと共同で作品を作り上げるというAIとの共創は、新しいアートの可能性を広げるものと考えています。

天と地と

圧倒的独創性と写真

最初にライカを購入したとき、ボクは純粋にカメラの性能だけで美しい写真を撮ることが大切だと思っていました。
多くの人が憧れるLeicaというカメラで、Photoshopのようなデジタル編集ツールを使うのは邪道だと思っていたんです。
写真はカメラで撮影されたままの姿が最も美しいと信じていました。
しかし、ボクの考えはある一冊の写真集によって大きく変わりました。
それは、川田喜久治さんの「VOLTEX」という写真集です。

川田喜久治さんの「VOLTEX」

川田さんはこの作品で、Photoshopを駆使して強烈なインパクトのある作品を作り上げています。
作品を初めて見たとき、その迫力と独創性に圧倒されました。
「VOLTEX」を通じて、川田さんは単に現実を写すだけでなく、自分の内面的なビジョンやメッセージを強く表現しています。
そのために、Photoshopを巧みに使って作品を作り上げているのです。ボクはこれに感銘を受け、デジタル編集の可能性に目を開かされました。

Photoshopを使うことは決して邪道ではなく、むしろ自分の表現を広げるための強力なツールであることに気づいたのです。川田さんの作品を通じて、Photoshopを使って自分のビジョンをより鮮明に、より強烈に表現することができると学びました。

反発

つまりライカのカメラとPhotoshopの組み合わせは、ボクにとって最高の表現手段です。
カメラで捉えた一瞬の美しさを、デジタル編集でさらに磨き上げることで、自分だけの独自の世界を作り上げることができます。
例えば下の写真は八つの空の写真を合わせた写真です。

八空

現代アートの写真において、自由な表現が求められることと前述と合致すると考えています。
ただ自由な表現の中にも美しさを求めることを忘れずに、感動やメッセージを伝える作品を作り続けることが今ボクが向き合う写真と考えています。

籠鴉

ボクもまだまだ成長途中ですが、これからも自由な発想で、AIやデジタルツールを駆使し、美しさを追求する写真を撮り続けたいと思います。

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