【再】第762回 100年に一度の大禍を記録する

1、実は一度誤って上書きしてしまったので内容が一部変わっています

ようやく緊急事態宣言も解除されて、

ほっと一息されている方も多いのではないでしょうか。

生活が激変して明日が見えない、という方もいらっしゃることかと思いますが

このコロナ禍において学芸員として何ができるでしょうか。

それを北海道の浦幌町の博物館が示してくれました。

上記リンクから博物館だよりをみることができます。

令和2年5月号から

博物館では、こうした新型コロナウイルス感染症に対応する、地域の様子(世相)を記録するため、ポスターやチラシ、文書などの関連資料を収集しています。
 数十年後、「あれは大変な時代だった」と振り返るとき、きっと役に立つ資料になると考えています。

とのこと。

過去の歴史を調査し、紹介することだけが博物館の役割ではなく、

将来の歴史資料になるであろうモノを収集・整理・保管することも

地域の博物館に課された使命なのです。

続く6月号によると

博物館では夏休み期間中に企画展「コロナな時代のマスク美術館」を開催予定です。みなさんが自作されたマスクを苦労した点、工夫した点などのメモと共に、博物館で展示してみませんか?

と企画段階から町民を巻き込み、世相を反映させる取り組みに果敢に挑戦されています。

2、何ができるか

これを受けて我が町でもできることはないか、と考えてみました。

当町も観光地ということもあり、飲食店は自粛ムードで大打撃を被っていました。

例に漏れずテイクアウトで地域の方に向けて料理を提供する、という取り組みが盛んに行われました。

画像1

タクシー会社も同じチラシに掲載される、というのが地域性になっていますよね。

あとは給付金。

画像2

自治体によってスピード感がだいぶ違うことが報道されており、

この地域ではいつ配布されて、混乱は起きなかったのかどうか、

ということは記録されて然るべきでしょう。

ちなみに我が町はすでに配布・申請受付がだいぶ進んでおり、

小規模な自治体ほどうまくいっている傾向にあるようです。

あとはマスクですね。

残念ながら町内のお店でマスク不足を知らせる貼り紙などあったのですが

記録もとっていなかったのです。

せめて政府から配布されたマスクがいつ届いたのかを記録して

展示にしておきたいところです。

ちなみに6月4日現在ではまだ届いておりません。

3、過ちは繰り返さない

実は10年前の東日本大震災の際に悔しい思いをしました。

当時は避難所運営に駆り出されて、文化財業務、という雰囲気でなかったこともあり、

私自身が目先の業務に追われて考えるゆとりがなかったこともあり

将来、思い返すべき縁となるような資料を収集できませんでした。

浦幌町の話題を耳にするまで、全く思いつかなかったので

また同じ過ちを繰り返すところでした。

今度はきっと同じ轍を踏まないで記録していきます。

そしてこちらでも早ければ7月から小さいですが展示コーナーを設けることになりそうです。

できましたら、またご紹介しますので、こうご期待!


本日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。


令和2年6月4日 再度掲載

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