第1409回 2023/9/24〜30の歴史ニュース
1、秋のどき焼き体験
本日は歴史体験事業として縄文土器づくり体験をやってきました。
私はもう安定の火の番担当ですが、涼しい気候でほっとしました。
真夏に火の前にいることはほんとうに大変ですからね。
さて、いつものようにヘッドラインの後ろのRはX(旧Twitter)でシェアした時のリアクション数、コメントが付いたらCと表記しています。
ちなみに前回はこちら。
2、ニュースヘッドライン
①北海道礼文島の浜中2遺跡でアワビを神の国に送り返す「貝送り」の儀式を行ったとみられる遺構を発見 R9
②長野県原村の八ヶ岳美術館で企画展「縄文前期の巨大祭祀場 阿久」を開催。令和6年1月8日まで
③秋の京都非公開文化財特別公開。10月28日から11月26日 R11 C
④ヨルダン川西岸のエリコにある古代遺跡テルアッスルタンを「パレスチナの世界遺産」にすることをユネスコが決議 R8 C
⑤アフリカ南部ザンビアの川沿いの遺跡から47万6000年前の木造住宅の一部が出土 R6
⑥東京大史料編さん所と宮崎県都城市が「琉球并諸島図」をデジタル化し、ホームページ上で無料公開 R4
⑦広島県福山市の明王院の木造弥勒菩薩坐像の中から和紙の束を発見 R15
⑧栃木県鹿沼市で市民学芸員養成講座が人気 R14 C
⑨福島県福島市の西久保遺跡で8世紀の終わりから9世紀初頭とみられる「鎮兵」と墨書された木簡が出土 R21 C
⑩オーストリア西部のデュルンベルクで紀元前2世紀の革靴が出土 R3
https://www.cnn.co.jp/fringe/35209371.html
3、世界平和のために
いかがだったでしょうか。
皆様の気になる話題もありましたでしょうか。
まずは⑨の古代木簡の出土。
記事によると出羽国から下野国の国司に宛てられたもので
「鎮兵」という文字から東北北部にいた蝦夷に対する防備に関する内容だったと推定されています。
想像を逞しくすれば最前線の出羽に派遣される兵士の供給先である下野国に増援を依頼する内容、とかですかね。
だとしたら出土地は福島県なので残念ながらその伝達は届かなかったのかもしれません。
そして大発見なのは⑤。
47万年前ですってよ!
この時期の人類の痕跡なんて人骨そのものか、石器が僅かに見つかっているくらいですから、
住居の部材だったとしたら前代未聞のことです。
続報が期待されますね。
そして穏やかじゃないのは④。
本来は世界遺産に新たな文化遺産が追加されたことは喜ばしいのですが、
パレスチナとイスラエルの係争地にあるからことは厄介です。
実効支配しているイスラエルの世界遺産ではなく
パレスチナの世界遺産になったから、イスラエルは穏やかではない。
パレスチナがユネスコを政治利用している、と反発しています。
世界最古の城壁都市とされるエリコ。
その価値は揺るぎないものですが、国と国との紛争のタネになるのは
なんとも悲しいことです。
逆にその保存に共同で取り組むことで歩み寄りが図られるような
そんな文化遺産の活用ができたらよかったのに。
ユネスコにはそこまでの力はないということでしょうか。
文化遺産が世界平和に寄与するような社会を目指していきたいものです。
本日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。
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