第702回 2020/3/17〜23の歴史ニュース
1、10件だけだとあまり追いつけない
毎週月曜日はフォロワーさんたちがTLに流してくれた
歴史ニュースをまとめてご紹介します。
一回につき10件程度ご紹介に留めていますので
少しタイムラグが発生しているのはご容赦ください。
ヘッドラインの後ろのRはコメントをつけてリツイートした際にいただいた、いいねとリツイートの件数、Cはコメントがついたことを示しています。
ちなみに前回はこちら。
2、今回は全体的にリアクションが低調
①兵庫県上郡町の辻ヶ内遺跡が古代山陽道の駅家だと確認 R12
②グアテマラで発見された約2000年前の石碑に、古代マヤ文明の初期の文字を発見 R38 C
③中国四川省渠県城壩遺跡で2000年以上前の少数民族「賨人」のものと見られる船棺墓を発見 R17
④北國総合研究所が主催する調査で臨済宗大徳寺龍源院を通じた能登畠山氏と長谷川等伯の師、等春の繋がりが明らかに R6
⑤民間の考古学研究者が兵庫県豊岡市の古墳を独自に調査し報告書を出版 R45 C
⑥新国立競技場の建設で使用した木材を、地元のアイヌ民族団体に知らせないまま伐採していたことが判明 R25
⑦神奈川県茅ヶ崎市で新たな歴史文化交流館の建設へ R8
⑧青森県青森市の浪岡「中世の館」展示コーナーがリニューアル R13
⑨岡山県倉敷市の倉敷民芸館が常設展示をリニューアル R11 C
⑩福岡県北九州市の城野遺跡が県指定文化財に R12
3、夜明けはまだか
いかがだったでしょうか。
貴方の琴線に触れる話題もあったでしょうか。
今回もっともリアクションが多かったのは⑤の考古学愛好家が独自に一つの地域の古墳を調査し、報告書にまとめた、という話題。
考古学は相沢忠洋しかり、森本六爾しかり、黎明期には在野の学者が牽引していたと言っても過言はありませんでした。
一度旧石器捏造問題でアマチュアリズムに批判もありましたが
中央の権威ある学者よりも地域の実情を知っている在野の学者にも開かれた学問であっていて欲しいという思いはあります。
私自身が行政で文化財担当をやっているとは言え、自信持ってプロと言えるのか、悩む時もあるから尚更なのかもしれません。
また⑧、⑨と展示リニューアルの話題も続きます。
4月を迎え、5月の連休に向けて新たな展示でお客様を迎えようと準備してきた施設のことを思うと、
早く世情が安定して普段通りの生活ができることが待ち望まれます。
個人的には⑦の新たなハコモノを作ろうとする自治体の動きには驚きました。
茅ヶ崎市といえば伊勢神宮の荘園であった大庭御厨があった場所で鎌倉景政や源義朝といった人物にゆかりがあります。
さらには国指定史跡としては弥生時代の環濠集落が見つかった下寺尾西方遺跡と古代の役所跡である下寺尾官衙遺跡などが近在し、その出土遺物を展示することで学習効果を高めることを図っていくようです。
20年度一般会計当初予算に整備事業費約10億8千万円を計上とありますが、2022年度には開館を目指す、というなかなかのスケジュール感。
現在の市文化資料館は新館に移転とのことですが、十分な収蔵機能を持っているのかは個人的に気になってしまいますね。
増え続ける発掘調査での出土遺物はどこの自治体でも収蔵スペースに苦慮しており、
新たな施設になって展示活用は効果的になったものの、
バックヤード機能が二の次になったような話も耳にしています。
どのような施設になるのか見守っていきたいですね。
本日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。
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