第709回 2020/3/24〜30の歴史ニュース
1、もう3月も終わりですね
毎週月曜日はフォロワーさんたちがTLに流してくれた
歴史ニュースをまとめてご紹介します。
一回につき10件程度ご紹介に留めていますので
少しタイムラグが発生しているのはご容赦ください。
ヘッドラインの後ろのRはコメントをつけてリツイートした際にいただいた、いいねとリツイートの件数、Cはコメントがついたことを示しています。
ちなみに前回はこちら。
2、最近リアクションが低調
①中国山西省考古研究所が選ぶ2019年の重要考古学発見の一つに、西磁窯溝村の磁器窯遺跡が R17
②沖縄県那覇市の県指定有形文化財「下馬碑」の土台に缶スプレーで塗料を塗ったとして、那覇市安里の自称建設作業手伝いの男(53)を文化財保護法違反の疑いで逮捕 R24
③兵庫県立歴史博物館で特別展『驚異と怪異―モンスターたちは告げる―』を開催。4月25日から6月14日まで R11
④八戸市丹後平古墳出土の方頭太刀(国重要文化財)が折れる R39
⑤中世の出雲大社の遷宮の詳細などを示す178通の新たな文書を発見 R30 C
⑥国立極地研究所、国文学研究資料館などのチームが15日までに、飛鳥時代に現れたオーロラを歴史書「日本書紀」が記録していたとする分析を発表 R17 C
⑦伊達家文書と伊達家印章が国重要文化財に指定 R24
⑧中国山西省運城市絳県西呉壁村の西呉壁遺跡で夏・商時代の銅製錬遺跡で木炭窯と祭祀遺構を発見 R5
⑨静岡県袋井市の大門遺跡で銅鐸形土製品が出土 R29
⑩京都市仁和寺で最小の国宝、秘仏薬師如来坐像を展示。5月29日まで R45
3、オーロラに銅鐸に伊達家
いかがだったでしょうか。
貴方の気になる話題もありましたか?
展示会の話題は自粛ムードのおかげでなんだか手放しで喜べないですね。
個人的に最も印象に残っているのは⑥のオーロラの話題。
西欧や中国では不吉な印象を持たれていたのに、
我が国ではキジが羽を広げた姿に例えているのが興味深い、というお話をしました。
さらには古記録を研究する国文学研究資料館と国立極地研究所という科学的な分野の研究者とが連携して一つの事実を明らかにした、ということが画期的ですね。
続いては⑨の銅鐸形土製品の話題が気になりました。
弥生時代の青銅製の祭祀具については
西に銅剣銅矛・東に銅鐸と重なり合いつつも分布圏が形成されているような図をよく見ますが、
静岡県はその銅鐸分布域の最東地域になります。
一方で今回見つかった土製品、銅鐸のミニチュアみたいな遺物は
銅鐸そのものが見つかっていない埼玉や群馬でも出土している、とあります。
遠方は青銅器を容易に入手できなかったので、土製品で代用していたのか、
違った意味合いが付与されていたのか、気になりますね。
土製品で代用というのであれば、もう少し精巧に作ってもよさそうな気がしますけどね。
あとはなんと言っても仙台市博物館に所蔵されている、伊達家文書と印章が重要文化財になった話題。
もう少し博物館公式HPから詳細データを抜き出してみますと、
・仙台市博物館が所蔵する伊達家文書総数約11,300通のうち、
主に仙台藩主伊達政宗期までの文書類 1,046通
・歴代仙台藩主13人のうち5代藩主吉村を除く12人の藩主の印章類
とあります。
前者には伊達政宗の父、輝宗の文書も含まれているとのこと。
子の政宗が異様にキャラが立っているので、陰で目立たなくなってしまいますが、
輝宗は織田信長と文書や贈り物のやり取りをするなど中央の情勢にも目配りする有力な大名でした。
後者はなぜ5代目だけ印章がないのか、気になりません?
ちょうど仙台市博物館は設備改修のため閉館しており、
4月1日の再開に合わせて今回指定になった資料が展示されるそうです。
なんとか無事に予定通り開館できるといいですね。
本日も最後までお付き合い頂きありがとうございました。
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