第1424回 2023/11/14〜19の歴史ニュース
1、案内者のあればこそ
今週は土曜日に地元の考古学会中近世部会の企画として陶磁器の見学会を実施、日曜日の本日は町内会の役員研修会と慌ただしく過ごしておりました。
研修の方は企画者ではありますが、講師ではないのでちょっと気楽でした。
地元ガイドさんにお願いして、ならではのお話が聞けたのはよかったですね。
2011年の東日本大震災の際には高台にある、この写真の神社の手前まで火災が迫っていたというのも驚きでした。
まだ焦げ跡が残っている樹木もありましたが、案内者がいなかったら素通りしていたかもしれません。
さて、いつものようにヘッドラインの後ろのRはX(旧Twitter)でシェアした時のリアクション数、コメントが付いたらCと表記しています。
ちなみに前回はこちら。
2、ニュースヘッドライン
①和歌山県太地町の町立くじらの博物館で企画展「鯨と人の営み」展開催 R3
https://www.icrwhale.org/230803ReleaseJp.html
②奈良文化財研究所でAI(人工知能)による機械学習と航空レーザー測量で得られた地形データを組み合わせて、未知の遺跡を効率的に発見する技術を開発 R11
③福井県越前市の武生公会堂記念館で企画展「うたを詠む」を開催。11月26日まで R4
④南モンゴルのオルドス市の岩場で発見された1300年前の古代テュルク・ルーン文字を解読 R6 C
⑤東京都港区のJR田町駅近くから「高輪築堤」を発見 R5
⑥愛知県田原市の伊川津貝塚で、犬のアクセサリーを発見 R10
⑦三重県伊勢市の旧宅から伊勢神宮参拝の案内役である「御師」に関する資料を新たに発見 R13 C
⑧葛飾北斎の「富嶽三十六景」の一括作品がオークションに出品 R4
⑨特攻隊練習吉である鶉野飛行場に関する資料を兵庫県加西市に寄贈 R12
⑩韓国京畿道楊州市の大母山城跡で西暦916年の木簡が出土 R2
3、覚悟と決断
いかがだったでしょうか。
個人的には⑨の資料寄贈の話題が気になりました。
戦時中の、しかも特攻隊という関心が寄せられやすい歴史資料とはいえ、
一括資料を受け入れる、というのは自治体にとっても大きな決断であることは間違いありません。
収蔵庫のスペース的な問題もありますし、何より貴重な資料を預かる、ということはその保存活用に対して責任を負うということになります。
それを踏まえて決断された、ということであれば賞賛に値します。
そして高輪築堤。
またもやJRの工期が遅れるという話題。
という段階ですでに注目を集めるのはさすがですね。
最後はAIに未発見遺跡の候補地を抽出させる、という最先端技術の話題。
AIで絞り込んだ候補地を今年2~9月に計4回、候補地を現地調査し、計35か所の遺跡を目視で確認した、というからすごいことです。
まだまだ未発見の遺跡、というのはあるものなのですね。
本日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。