第716回 2020/3/31〜4/6の歴史ニュース

1、何度でもいう。こんなときこそいつも通りに

毎週月曜日はフォロワーさんたちがTLに流してくれた

歴史ニュースをまとめてご紹介します。

一回につき10件程度ご紹介に留めていますので

少しタイムラグが発生しているのはご容赦ください。

ヘッドラインの後ろのRはコメントをつけてリツイートした際にいただいた、いいねとリツイートの件数、Cはコメントがついたことを示しています。

ちなみに前回はこちら。


2、まだまだ歴史の話題

①東京国立博物館で開催予定の「法隆寺金堂壁画と百済観音」の展示を報道陣に公開 R15

②大阪府堺市の旧市街地「環濠エリア」にある「旧十八屋」が国有形文化財登録へ R7 C

③中国四川省カンゼ・チベット族自治州石渠県真達郷で明代のものとみられる石刻と岩絵を発見 R26 C

④仙台市博物館蔵の「伊達家文書」「伊達家印章」が重要文化財指定へ R22

⑤中国河南省洛陽市の前漢時代の大型墓から「温明」と「玉温明」が出土 R2

⑥埼玉県川越市の江戸時代中期に建てられた町家建築の「水村家住宅」が解体の危機 R24 C

⑦イタリア・ヴェネツィアにある聖ラザロ島アルメニア・カトリック教会で「5000年前の剣」を発見 R13

⑧和歌山県岩出市の根来遺跡で屋外展示施設をプレオープン R50 C

⑨鳥取県米子市の米子城跡で人為的に崩された石垣を発見 R23

⑩大分県豊後高田市で田染荘の“荘園領主”と称した水田オーナーを4月30日まで募集 R75 C

3、

いかがだったでしょうか。

貴方の琴線に触れる話題もあったでしょうか。

今週も全体的にリアクションが低調でしたが、2つだけ突出していたニュースがありました。

一つは⑩の「荘園領主」募集の話題。

要は重要文化的景観である棚田を残すために、水田オーナーを募集する

という企画なのですが

歴史好きには垂涎の称号を贈る、という発想が素晴らしい、という話。

減農薬栽培で育てた「荘園米」が定期的に「貢納」されるだけでなく、

「荘園領主芳名板」に1年間名前が掲示され、

「御田植祭(6月)」「収穫祭(10月)」の招待状が届く、

と言ったものです。

中世の荘園領主も収穫祭に呼ばれたことがあったのでしょうか。

むしろ現代の荘園領主は「権利」が細分されて大勢になっていますから

領主同士の交流も醍醐味でしょう。

ちょっとネーミングを工夫するだけで人の心を鷲掴みにすることができる、

そんな好例ではないでしょうか。

続いては和歌山県の根来遺跡の話題。

「天正の兵火」とも呼ばれる1585(天正13)年の豊臣(羽柴)秀吉による焼き打ちの痕跡を残しつつ、見学できるようにした、とのこと。

焼失した半地下式の倉庫跡を復元するとともに、

隣にある休憩所には大甕やつぼ、皿、瓦などの代表的な遺物のレプリカ(GRCとFRP)も七つ配置され、直接触って質感も確かめることができるということ。

各分野の専門家が時代考証を行った復元イラストを多用、音声コードもある。

とのことなのでかなり力を入れた活用施策なのでしょう。

記事には

朝倉氏一乗谷遺跡(福井県)、草戸千軒町遺跡(広島県)と並び日本中世三大遺跡と称されている。

とありますが、実は初耳でした。

早くに発掘調査のメスが入り、大きな成果が上がった遺跡、という意味で並び称されているのでしょうか。

4月1日からはプレオープンは予定通りでしたが、関連イベントは中止された模様。

早く世が平らかになって、文化的な活動が大手を振ってできるようになるといいですね。


本日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

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