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冬が来たねって話

雪が舞っているのを見て、ようやく冬が来たなあと思う。
冬は、好きでも嫌いでもない。これは全ての季節において言えることだ。だから、どの季節が一番好きかって聞かれると、ちょっと困る。どの季節も好きだけれど、やっぱり苦手だとか好きになれないところもあるから。


冬で特につらいのは、朝。布団から出るのがすごく億劫になる。数年前、羽毛布団に替えてからというもの、抜群に寝心地が良くなって余計に出るのが辛い。
布団に限らず、最近は流行りなのか、何でも軽量化が進んでいる。母が若い頃着ていた冬服なんか、持ってみたらみんな肩がこってしまいそうなくらい重かった。今はどれも軽くて暖かいから嬉しい。

猫と一緒にこたつに入って、温まるのは好き。みかんやアイスを食べながらテレビを見たり、本を読んだり、だらだらパソコンを触ったり。こたつで食べる雪見だいふくは、真夏のソフトクリームに匹敵する、と思っている。今年は座り心地のいい座椅子を買って、ますますこたつから離れがたくなった。

運転のことを考えると憂鬱になるけれど、大人になっても雪を見るとわくわくする。子どもの頃は、雪が積もるたびに外に飛び出していた。家族が雪かきした後にできた山で、姉と雪だるまやかまくらを作っては遊んでいた。当時飼っていた白猫と一緒に、庭中に足跡と肉球の跡をつけて歩き回ったりもした。学校では友達と雪合戦をしたり、凍った橋の上でスケートのまねごとをしてみたり。しょっちゅうしもやけになっては苦しんだけれど、それでも雪遊びは大好きだった。

冬に飲むココアはすごくほっとする。コーヒーも紅茶も日本茶も全部好きだけれど、ココアは特別。子どもの頃は、喫茶店で生クリームがたっぷり乗ったものを飲むのが大好きだった。今でも無性に飲みたくなったときには頼む。
家ではずっと森永を愛用してきたけれど、あるときお菓子作りのために買ったバンホーテンの純ココアで作ってみたら、あまりの美味しさにすっかりはまってしまった。少々手間はかかっても、鍋で練って作ったほうが断然美味しい、とそのとき知った。

つい最近、ココア専門店なるものが存在することを知ったので、今の状況が落ち着いたらぜひ行ってみたい。


こうやって書いてみて思ったけれど、私は意外と冬が好きなのかもしれない。文章や言葉にして初めて気づくことって、けっこう多い。

何はともあれ。冬ならではのいいところもいっぱいあるよね、っていうお話でした。


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