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650km離れた遠くの街から、いつまでも世界は…

2020年05月24日 いつまでも世界は第九回
京都のサーキットイベントが今年は配信での開催となった。
今年はひとりいつせかブースという、存在がパンクと愛に満ち溢れているブースからの出場となった(初出演)

ひとりいつせかブースってのは当初非公式の存在だった、いつまでも世界は…にでたい石庭未来が発起人となり鴨川でスピーカーとマイクをたていつまでも世界は…が開催されている裏で堂々とやっていた非公式のアコースティックブースだった。それがいつの間にか公式となり、とんでもない数のシンガーが鴨川に集まり歌うようになった。

そのお誘いをいただいた時、5月のスケジュールの都合上泣く泣く出演を断念せざるえなか。ただ、今世界を騒がせている例の社会的情勢を受けスケジュールは全てとんでいったし、何もやることがなかったなくなってしまっていた。勿論身動きも取れないからただ耐え忍ぶだけで、だからと言って自分が納得いくカタチでないと安易にライブというものを提供する気持ちも同時になかった。だから共同の配信や番組のオファーは全てお断りしていた、あくまで自分が個人でマイペースに自分なりの音で誰にも指図されずやれることだけをやると決めていた。

けれど石庭未来はまた声をかけてくれた(しかも珍しく電話で)。そこに安易に頼んでいるとかではなく今の何かアクションをどうにかして起こしませんか?という強い意思を持って声をかけてくれた、それが何よりも嬉しかった。そして出演に至った。

石庭未来のことを書いた記事


当日まで公式の西島さんも含めてバタバタと準備に追われている状況だったんじゃないかなと思う、こういった配信をするのにはあまりにも時間が足りなかったんじゃないかと本当に思う。僕の方にも毎日石庭から共有事項や諸注意点など更新された内容の連絡がきていたし。開催することがいかに大変な状況で、そして沢山の人が信頼していないと成り立たない状況下で誰もがエンドロールを予測しえない状況で連日沢山の人が開催に動いていた。

日付が変わった当日に主宰の西島さんから開会宣言が発表された。

生の演奏に勝るものはないです。
映像配信での演奏が、
ライブハウスで目の前で鳴らされる音に勝てる訳ないです。
でもそれでもやることにしました。
(いつまでも世界は開会宣言/引用)

そうこの言葉に全ての思いが詰まっている、主宰の西島さんのこの意思に突き動かされて、アクションを共に起こしてくれた人や惜しみなく協力してくれた人がいたんだと思わされる。その言葉の重みがこのいつまでも世界は…第九回に籠もっていた。

当日、石庭未来の開会宣言で始まった。

慌ただしい1日が始まった。僕の出演時間は14:35〜でそれまでは人の配信を見ながら聴きながら、ゆっくりと準備をしていた。

配信から配信へと、ネットワークの波を使って色々な街に訪れた。
そこに友達が、先輩が、仲間達の行き場がなかった日々に向かって全力投球するその動いた姿。その久しくみるその演奏姿が生き延びていたんだとひどく安心した。みんなこの日々をなんとか生きて、なんとか生き延びて、なくなった日常に対してのアンサーをどう出すかそれぞれが必死に考えていたんだと安心した。

全然余談だけどカワサキレオンさん(愛の伝道師)はだいたいどこのブースにも現れていてまさしく電脳空間を泳ぎまわっていた。水を得た魚のように泳ぎまわっていた。


そして自分の出番がきた、当日は清川UTEROの3FにあるスタジオUNKNOW SOUNDS STUDIOからの配信でした。

2020.05.24(sun)
いつまでも世界は…第九回(ひとりいつせかブース)

セットリスト
1.小さな夜、午前三時
2.homesick
3.ひとりごと
4.whether report

正直不慣れなことが多くて慌ただしく、バタバタとろくにちゃんとした挨拶もできなくて大変申し訳なかった、ただそれと同時に見守ってくれた人、顔なじみのお客さん、ここ最近のツイキャス配信で知り合い遊びにきてくれていた人、みなさんのおかげで歌いとげることができました。

この場を借りて改めて、本当にありがとうございました。



砂場(ウエスト)/寺田町fire loop

僕の出番はおわり、そのあとはのんびり色々な人の配信に飛んで行っていた。そして好きなバンドを久々に見た。あぁ日々の息詰まった中でこの音楽を待っていたんだ、好きにあれこれ理由を付け足すとチープになってしまうけれどずっと待っていたんだった。もう本当にボロボロとメソメソと画面越しに見ていた。そして新曲がすごく良かった

どこにだってある平均の生き方を
重ねようとして重ねられずに
いつの間にか僕を僕を置き去りにして
辿り着く場所も何もかかも見失っていた

お金じゃ買えない 幸せを対価を
払えない自分が立ち尽くしている
生きてても良いかな
誰も咎めないのに

サーチライト/砂場


推しがその輝ける場所で必死にそして純粋に楽しんで生きていくことを奏でてくれる、そういう日常が久々すぎて溢れた。そうだったこれだった。僕たちの生きていた日々はまさしくこれだった。
ナツキさんは『いつかちゃんと大手を振って会えるように…』と思わず零した涙がなによりもその大切なもの、場所、人そしてその愛を証明してくれていた。ラストソングの『拝啓、バンドマン』がなによりも僕らへの返事だった、丁寧にしたためてくれた手紙のようになそんな音楽を歌ってくれていた。

気がつけばあんなに暑かったお昼がすっかり夕暮れ日が落ちて涼しい風が吹いていた、汗ばんでいた体に透き通った風が通り抜けた。もうすっかり春は終わって夏に季節は進んでいるのだなと気づいた、わかっていたことなんだけど全然外に出なかったり、何かやり切ったあとの汗をかかなくなっていたせいで全然実感していなかった、始まったドラマが終わりに向かおうとしていた。でもその涼やかな風がどうも心地良くてその乗り掛かった船の行末を見守っていた、それは僕だけではなく沢山の人が。

ひとりいつせかブースのアンカー、石庭未来の配信が始まるその前に一つのドラマが起きていた。

みんなが繋いだその配信のバトンを最後に繋いだ、アンカー石庭未来をみんなが託したと言葉を送っていた。他の配信会場と違って僕たちは各々の場所から配信するわけで一度も顔を合わせているわけではない。でもみんなその繋がれたバトンを次に次にと繋いでいった、そして最後の走者に手渡った、少しだけでもみんな願っていたんじゃないだろうか、今日という一日を通して感じたこと、起きたことその光景に対して、最後の石庭未来にこのブースのゴールテープを全力疾走で切って欲しいと。


いつまでも世界は…最後の音が鳴ろうとしていた、会場は京都MUSE。
パーティーオーガナイザーmoguraさん(nano店長)の挨拶が始まった。

このコロナ禍の中でですね、どうする、どうするいつせかどうやって開催する?ライブハウスはいつまで経っても営業できない。そういう状況の中でもどうやるかっていうとやっぱりみんなに音楽を届けたい、音楽好きにとってはやっぱり目の前でライブがおこなわれるものを見ていただけるわけではないんですけど、やっぱりみなさんにリアルタイムで音楽を演奏している姿であったり音楽そのものであったりを届けたい。そもそも京都の街中で色んな場所から同時に音楽を鳴るということの素晴らしさを訴えかけてきた『いつまでも世界は…』ですから、その配信での開催もコンセプトはブレないんじゃないか、なんなら東京に北海道まで範囲を広げていろんなところで同時に音楽を鳴らすという試みやってみました、皆様いかがでしたでしょうか。

mogura 閉会宣言(一部抜粋) 

そしてシックスブリッツが始まった、残念ながら僕は西島さんのバンドを見たことがない。弾き語りしか見たことがない、でもその演奏が始まった時にいつまでも世界は…の人が持っているその力強い輝きや、音楽を人間が奏でるその姿をの力強さ、うまくは言えないけど本当に原始的でいて、でもそのあまりにも素直なカタチをしたそれはそのまま通り過ぎてしまいがちな喜び。それらを爆発させていた。

もう画面越しでニヤついてしまうくらいよくて、そりゃライブハウスで見たいなと勿論思ったけど。配信での開催に踏み切ってくれたことそのものが未来へと繋ぐアクションだったと思う。いつか救いがあると言わんばかりのその演奏が、『いつまでも世界は…やれたぜ!』というその叫びが全部がライブハウスで鳴っていた音楽のソレだった。希望だった。

こうして、京都から、そして全国からその意思を発信したこのサーキットはシックスブリッツの音楽を持って幕を閉じた。


数ヶ月、日数に置き換えてみたら100日に程の日々かもしれない。でも、なくなってしまった日常を思い出させてくれた。西島さんも言っていたけど、伝染病が流行ってライブができなくなってしまった時、お客さんが目の前にいない中でライブをしたんだワシはとおじいちゃんになってもっときっと言えるし、ソレを画面越しに見たんだと、生き証人としてソレが言える気がする。

ちゃんとまたライブハウスで、人の目の前で音楽を鳴らしたい。


この街がまた大好きになりました。
いつまでも世界は…ありがとうございました。


いつまでも世界は今回無料配信で行っています、チケット代もなく無料で見れる内容で全世界に配信していました。だから各会場投げ銭制をとっています。誰に投げ銭をするとかそういうのはおまかせします、その心を突き動かされたものにどうかその手にもつ銭を投げてみてください。
公式アカウントからはいつまでも世界は…2020 公式Tシャツを受注生産で販売していますのでこちらも合わせて是非手に入れてください。


長い文章になりましたが、読んでくれてありがとう。










































































































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