マガジンのカバー画像

地形ヲタ、中世の城址にハマる

12
高い所や凸凹地形が好きなので、(戦国武将には興味がないけど)山城を見つけたらとりあえず登ります。
運営しているクリエイター

#横浜市港北区

小机城の春

桜が咲いたので、鶴見川沿いをサイクリングしました。 小机城の頂上がピンク色になっている。 実は、小机城は隠れた桜の名所なのです。 これは行くしかない! ということで、いきなり本丸前の土橋に到着。 登城じゃ。たのもー! 次は、二の丸に行ってみよう。 二つの郭を繋ぐ土塁の先は 井楼跡 さらに二の丸へ 桜の庇のように覆っています。 二の丸の横の物見櫓に登ってみる。 まるで、小机城の頭上をかざる桜花冠。 遮られた森の中、桜の若木が光を求めて 伸びて伸びて、周

小机城址④ 鶴見川遺跡紀行(5)

中世の堅城・小机城を攻略だ! これまでの小机城シリーズ 長らくお待たせ申した。いざ、小机城に登城つかまつる。 まずは、城の全体像をお見せ致そう。 小机城の想定図鶴見川対岸からの小机城址、緑豊かでござる。 まず、本丸広場案内板で全体像をご覧入れよう。 ちょっと平面的で分かりにくいでござる… 今昔マップ殿で古地図と現地形を比べようぞ。 左図:明治30年ごろ。横浜線(八王子〜横浜)は絹の道ゆえ、早くから敷設されていようじゃ。 右図:傾斜量図。第三京浜の跡が痛々しいぞよ

小机城址③ 鶴見川遺跡紀行(5)

中世武士団「小机衆」 の姿とは? 「狼煙ネットワークは、まぼろし~( ゚д゚)__♭" 」的な(煙だけに…)自分でも望まない結末になってしまった前の記事。 当初「優れた情報伝達スキルを持って南武蔵を治めた小机衆の本拠地はコチラ!」というストーリー展開を考えていたので、本当に大打撃です。 はぁ…ここから内容を立て直さなければ。しかし、どうしたものか? 巧みだった後北条氏の地域支配しかし、調べるにつれ不思議に思うのは… あれだけ短期間に勢力を拡げながら、血族争いも下克上も起

小机城址② 鶴見川遺跡紀行(5)

小机城と狼煙のネットワーク? 前回の続き 小机城の重要性長尾景春の乱から数十年後、北条氏勢力下に入った小机城は改修され、現在の形になったそうです。北条氏綱(2代目)は、その城主に重臣の笠原信為を配置。その後、小机城の重要性が高まったのか、北条氏が城主として入城し、笠原氏は城代として南武蔵一帯の防衛を担います。 まずは、小机城の重要性をまとめました。 将棋で例えるなら、前線の歩が取られないように1段下で支えている金や銀の働きに近いイメージか。 狼煙の中継点小机城は、北

小机城址① 鶴見川遺跡紀行(5)

中世の堅城・小机城と太田道灌の戦い 前回からの続き。 シリーズ全体は、こちらから ↓ 鶴見川中流域2さて、大倉山を後にして鶴見川を遡ると… 新羽ポンプ場から港北水再生センターへ伸びる汚水圧送管橋。その奥ににプリンスホテルが見えてきました。 堤防遊歩道を進むと…ん?川が急カーブ!? 地理院地図で見るとこの通り。牢尻台付近も直角カーブだったけど、ここはもっと屈曲してる! カーブの頂点で鳥山川(左)が鶴見川に合流。さらにその先で大熊川が合流しているので、この地域は豪雨