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双極性障害との戦い(2)

指定された診察日を迎えた。
医者より目線が下になるソファーに座らさせられた事を今でも覚えている。淡々と事情を訊かれる。頭の中は空っぽなのか飽和状態なのか分からない。だが、答えた。薬を出してくれた。ひとり暮らしできる状態ではない。とも忠告を受けた記憶がある。
薬を飲んで見ても効果はみられなかった。親に向かって電話で「死にたい、生きてたくない」と毎日泣き叫ぶ。


リュックひとつ。
誰にも何も告げず、
実家に帰ることにした。


相変わらずの生活が続く。心身の状態は回復しなかった。むしろ、酷くなっていった。身体は鉛のように重い。起きている時間は一日の中で2時間程度。三食は親がベットまで持ってきた。無理矢理起こされ食べた。だが甘いものは無限に食べられる。
「死にたい、生きてたくない」と言う回数は日に日に増えていった。学校へ行っていないという罪悪感にも襲われる。どうしたらいいのか分からない。何もしたくない、いや、できない。


私は深い井戸の底へ落とされた。




to be continued…


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