ラッセルの幸福論で教室を見る

教職12年目を迎えた、とらです。
小学校教員をしています。

ラッセルの幸福論のことを今日も書いてみたいと思います。

以前も書いたことがあるのですが、過去回から引用すると

ラッセルは、イギリスの哲学者、論理学者、数学者です。「幸福論」は、1930年、ラッセルが58歳の時に書かれた本です。彼はかの有名な物理学者、アインシュタインと共に「ラッセル・アインシュタイン宣言」を発表した反核平和運動家でもあり、大きな功績を残しています。

「幸福論」の英題は「The Conquest of Happiness」です。直訳すると「幸福の獲得」です。幸福は与えられるものではなく、自分でつかみ取る能動的な営みだということです。

まずはこのことに自覚的にならなくてはいけません。幸福であることに努めるということです。では、具体的になにをするかというと、不幸の原因をできるだけ遠ざけるということです。

ラッセルがいうには、不幸の原因は「自己没頭」だといいます。
昨日の記事に書いた自分のことばかり考えてしまう状態です。
自分の欠点や短所のことをいつまでも考えてしまうということは、想像してみればあまり幸せではなさそうです。

ラッセルはさらにこれを分析し、
 バイロン風の不幸、競争、退屈と興奮、疲れ、ねたみ、罪の意識、被害妄想、世評に対するおびえ
といった要素が人を不幸にさせていると述べています。

不幸自慢をし、いつも競争ばかりして、刺激ばかりを追い求め、精神をすり減らしている。また、人のことをうらやみ、子どもの頃の記憶に縛られていれば、不幸でしょう。また、人の目を気にしてばかりではなおのことです。

わたしはこれらのことが、他者との付き合い方のことを言っているのではないかと考えています。つまり、他者と自分を比較するあまり現状に満足することができなくなっている状態ではないかと思うわけです。

教室に置き換えてみると、これらの項目に当てはまる子どもがいるかもしれません。もしかすると、教師自身がそのような状態になっているとしたら、これはよくないですね。

幸福になるには、これらと反対のことをすればいいし、子どもたちにそういった話をしていけばいいのではないかと思います。

幸せをシェアし、競争は適度にし、退屈、つまり日常を楽しむ。体をよく動かし、おおらかでいる。自分は自分であると認めていく。そうした態度が幸福を導くのではないでしょうか。

まずは教師自身がこれらのことを心に留め、努めて幸福であるべきだとわたしは思います。もちろん、苦しい時もあるでしょう。でも、努力して幸福になるという気概を持ち続けてほしいし、幸せになってほしい。そんな風に思います。

ここまで読んでくださりありがとうございました。
今後はわたしの拙い実践についてもお話していきたいと思います。

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