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ちょっとした勇気が世界を変える【音声と文章】

山田ゆり
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会社の仕事で初めての書類を作ることになった。

一目見て、「難しそう」と感じた。

いやいや、やらないうちから難しいと決めつけるのは良くない、と気持ちを整えてから取り掛かった。



分からないところは飛ばして分かるところから埋めていく。
例えば、住所や名前など。

「そんな分かり切ったことは後でもいいんじゃない?」

右側の後ろからブラックな私が囁く。

「いいんだ。とにかく、分かっていることから埋めていって全体像をつかむのが先。」
と、右側前方からホワイトな私が反論する。


ブラックの言葉を聞きながらもホワイトな私の言葉に従い、分かるところを愚直に埋めていった。


分からない箇所を読み返す。
それは何を求めているのかと脳内をだいだい色のボールのような思考が尾を長く引きずりながらグルグルと回っていた。



やがて一通り、書類は文字で埋まったが、
果たしてこれで大丈夫なのだろうか。


どうしよう。
これをひとまず脇に置いて別の仕事をしようか。
気軽に出来る手慣れたあの件をしようか。


それほど重要でも緊急でもない別件に取り掛かり、いい気分に浸りたいという欲望が湧いてきた。


しかし、今のこの件、今週のモノにしたい。
明日は金曜日だ。分からないことをその場でお聞きして、後でもう一度で直せばいいことだ。
とにかく今はこれを終わらせることに注力しようと思った。


私は上長に「今やっている書類ができましたが、これでいいのか分かりません。あとでまた出直すことになると思いますが、とりあえず、書類提出に行ってきます。」と報告した。


できれば1回で済ませたいし、1回で終われたらカッコイイと思う。

だから「もう少し時間をかけてからにしたら。」というブラックな私の声に引きずられそうになった。

完璧主義の私が少し頭をもたげた。


しかし、「大丈夫だよ。行っておいで。」というホワイトな私が差し伸べた手をギュッと握った。




そして、私は申請窓口に出向いた。
初めて書類を書いたのでこれで良いのかわからず、とりあえず見ていただきたいと素直に受付の方に伝えた。

面談コーナーに通され、担当の方が目を通して下さった。そして追加記入が数か所あった。

作り直して出直すつもりだったが、その場で追加記入すれば大丈夫とのことでそうした。


そして年月日の入った受領印を押され、控をいただくことができた。


赤いスタンプインクの受領印は、
「よく頑張りました!」と言われているようで誇らしかった。
自己肯定感のグラスにまた1個、キラキラの原石が投じられた。

難しいと感じたものを、来週に持ち越すことなく、今週のものにすることができ、私は小躍りしながらその建物から出た。




難しい、分からないことはどうしても後回しにしてしまいがちだ。
しばし、簡単な仕事をしながら現実逃避をしたいと思ってしまう。


でもそんな時は、ちょっとした勇気を出して、自分の課題に取り組もう。

必要なのは高度なスキルや経験ではなく、ちょっとした勇気だと思う。



今日も私は負けそうになる自分に勝った。




ちょっとした勇気が世界を変えます。
今日も素敵な一日にしましょう。



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ちょっとした勇気が世界を変える

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