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読書要約#18 苦しかった時の話をしようか

父から就活生の娘に送る、手紙形式の人生のアドバイス。

①要約

キャリアをどのように決めるか、あるいは人生をどのように生きるか、ということがこの本には書かれている。キャリアを決める際に変数として動かせるのは次の3つ。
①己の特徴の理解、②それを磨く努力、③環境の選択 だ。
まずは己の理解から。つまりは、自分がどのようなタイプの人間で、人生の目的のためにどの職能を身につけると良いのか、を理解するということだ。本書では人間のタイプをT(thinking)の人、C(communication)の人、L(leadership)の人の3つに分類している。思考力に長けている者、意思疎通が得意な者、集団を率いるのが得意な者、この3つの濃淡で人は構成されている。どれか1つに長けている者もいれば、2つはできて1つが極端に出来ない者、3つともバランスよく出来る者など千差万別である。まずは自分がどこにプロットされるのかを認識するのが先決。方法は自分が好きなこと(動詞)とその文脈を50個ないしは100個ほど書き出し、T・C・Lどこに位置するか分類する。ポイントは自分の内側にフォーカスするということ。誰かの比較ではなく自分はこれが好きだと思ったものは全て書き出す。シンプルに分類結果でタイプの濃淡がわかる。これがわかることで自分の特徴とどの職能を組み合わせるのが良いのか道筋が見えてくる。短距離の才能があるのに長距離を始めようとする悲劇を防ぐことがこの行為の目的である。またこのプロセスで自分の「好き」と徹底的に向き合うため、そこから人生の目的を見つけることができる可能性もある。
次の変数が道筋を仮決めしたらそれを極めようと努力することだ。ここが一番大事で、行き先が決まっても船を漕がなければいつまでも着かない。とは言っても、1度決めたものを継続するのが難しいのも事実。そのハックとなるのが、「ここに行く、これをやる」と決めてから実際の行動までの間を極限まで短くするというもの。この間が長いからモチベーションが下がったり他のことに目が移る訳で即行動が鍵だ。即レスができる人は仕事ができると言われる所以もここに結びついているかもしれない。「just do it」を考えついたNIKEは最高である。
最後の変数が環境の選択だ。自分の能力を最大限に発揮できる環境を選ぶということ。就活で言えば企業を選ぶということになる。ここで悩むのが大半な気がするが、自分が必要とする能力が育つかor発揮できるか否かで決めたらいいと思う。そもそも働くという行為は人生の目的を達成するための手段なので、合わなかったら変えればいいくらいの気持ちでいいと思っている(合う環境を探す努力は惜しんではならないが)。むしろ著者は、人間自体変化を好まない生き物(変化をするとそれだけリスクが伴うので)なので、目的のために転職という変化を決定するだけで希少価値が高くなるとも言っている。

最後に、父である著者が娘に一番伝えたかったであろうメッセージを転記する。

この世界は残酷だ。しかし、それでも君は確かに、自分で選ぶことができる!

②所感

良書。やはり自分のやりたいことに傲慢に生きていこうと思えた。自分のやりたいことを選べる環境に生きているのであればやったほうがいいに決まっている。人と差がつくとしたら努力の量だなとも思った。愚直に続けられるか否か。常にそのためにアンテナを張って生活できるか否か。のんびり過ごしたいならそのためにはどんな要素が必要でどの能力を鍛える必要があるのか、結果的にのんびりしてても忙しなく動いていてもその過程には必ず戦略を練り戦術を実行するフェーズがあるということを忘れてはならないと思った。

③転用

実際に自分の好きなこととその文脈を書き出して自分がどのタイプの人間なのかを検証してみた。65個書き出し、分類した結果、Tが28個、Cが26個、Lが11個、その他が10個という結果になった(1つの好きなことに対してTとCのようにしたものもある)。やってみての正直な感想は意外にCが多かったなということ。圧倒的にTが多いのかと思いきや、意外とそうでもなかった。考えてみればそうなのだが(このように考えるが大好きだ)、考えを巡らすには必ずインプットが必要であり、インプットの種類は、本などの書籍から、人の話から、自分で経験することからの3種類しかなく、考えるという行為をするために人とコミュニケーションをとるという要素が多分に含んでいることがわかる。自分では決して社交的であると思わないが、新しい知見が得られるという意味で人と話すことは好きである。Lの少なさでいうとこれまた難しいのだが、自分のリーダーシップのイメージは多くの人を巻き込んでプロデューサーのような役回りをすることを指すと思っているのだが、本書では「何かを達成すること」「目的を定めて挑戦すること」など、それって考えることなくしてできなくないか?ということまで含んでいたのでTのいくつかはもしかしたらLにも含まれるのかもしれない。このように考えると、自分のイメージしていた答えとそれほど乖離する結果ではなかったと言える。
ということで、あとは努力して必要に応じて環境を変えて船を漕ぐのみであるということがわかった。

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