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帰省の自粛と言うけれど

大学生の息子が帰省した。3月に帰ってきて以来だから、5ヶ月ぶりになる。5月の連休に帰れなかった時は、感染拡大を防ぐためには、今は我慢するしかないのだと自分を納得させていた。しかし、一人で暮らす息子達がもしコロナに感染したら、重症化したら、会えないまま最悪のことが起きたら…と想像はどんどん悪い方に進み、夜中に悪い夢にうなされて目が覚めることもあった。

そして、緊急事態宣言が解除になって、いくらも経たないうちに再び始まってしまった感染拡大の山は、いつピークが訪れるのかもわからない。このまま秋冬を迎えたとき、いったい何が起こるのだろうと考えると恐ろしくなる。

そして、お盆の帰省は自粛した方がいいというような世間の空気である。実際帰省を見送ったという人のインタビューがニュースで流れるのも見た。東京から田舎に帰省している人の家に悪質なビラが置かれたと言うニュースもあった。何かわけのわからない世界になってしまったような変な気持ちになる。大切なものを見失っているということなのか。感染拡大を防ぐことは大切だと思う、そのためには移動の自粛が必要なのは当然のことであり理解できる。しかし、大切な人と会う機会を逃してしまって、もし2度と会えないようなことになったら、それこそ後悔しきれないのではないか。そして、感染症と闘うことに目を奪われ過ぎて、他の大切なものを失うことになってはいけないと思う。


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