見出し画像

非水電解質二次電池の特許出願動向 #電気自動車 #EV

割引あり

 非水溶媒に電解質を溶かした電解液を使用した二次電池は、非水電解質二次電池と呼ばれるものであり、スマートフォンやノートパソコンに使用されるリチウムイオン電池はこれに属します。
 前回のセパレータに引き続き主に電気自動車に使用されるものを対象にして調査を行いました。調査対象は日本国内の出願と日本国を指定国とした国際特許出願です。

前回の記事

免責事項:本記事は情報提供を目的とする物であり、投資を推奨するものではありません。本記事で得られた情報を利用した行為によって生じた損失について一切責任を負いません。また、出典を明記した引用は可能ですが、それ以外の無断転載はご遠慮ください。

 今回は、非水電解質二次電池について主要プレイヤーや注目会社の特定、技術トレンドの把握を目的とします。全数読み込むことはしていません。

IEA(国際エネルギー機関)の調査
EVの販売台数

出典:Global EV Data Explorer https://www.iea.org/data-and-statistics/data-tools/global-ev-data-explorer

発表された政策目標販売台数

出典:Global EV Data Explorer https://www.iea.org/data-and-statistics/data-tools/global-ev-data-explorer

非水電解質二次電池のなかで現在の主流となっているリチウムイオン電池の市場環境です。

経済産業省生産動態調査より筆者作成

生産額、販売額ともに上昇傾向で、カーボンニュートラルの目標達成のためや、災害時の非常用電源としての更なる需要が見込まれるため今後も増加していくと予想しています。

経済産業省生産動態調査より筆者作成

こちらは生産数量と生産容量ベースでみたグラフです。生産容量は増加していますが、生産数量は同じように増加しているわけではありません。一つ当たりの容量が増加していることでこのような結果になっていると思います。

日本国内向けの特許出願件数です。
特許出願は、出願公開制度の関係で出願が公開されるのは原則出願から一年半です。そのため、全数公開されているのは2022年までで、2023年と2024年は一部のみしか公開されていないため見かけ上減っています。

ここから先は

2,921字 / 11画像 / 1ファイル

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?