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子どもの自己肯定感を伸ばすには

自己肯定感を育成することの重要性は誰しも、親なら知っていることだろう。また、親ならば、それ自体が願いでもある。


では、どのようにして子どもの自己肯定感を伸ばすとよいのだろうか。その方法について、文献を基に記述することにする。


①子どもの「能力」をほめてはいけない。「過程」や「努力」をほめる。


「能力」をほめられた子は、次にチャレンジするときに、難易度の低い問題を選んだり、できなかったときに落ち込みやすくなるそうだ。メンタルが弱くなるので注意


逆に「過程」「努力」をほめられた子は、難易度の高い問題にも主体的に取り組んだり、失敗しても自分の努力が足りなかったと内省することができる。


②その子自身を見る。「比較」をしない。


友達、兄弟と、つい比較して「~~はできるのに、どうして~」という小言は禁句だ。比較するなら、その子自身の過去と現在を比較しよう。

「クラスで〇番なんで、すごいね。」

中学校に行くと、なおさらこのような評価をすることにある。学校ぐるみでこのような比較にさらすことになっているので、必然的に親も本人もそういう構えになっていく。そして、受験戦争へといつの間にか足を突っ込んでいくのだ。

「今回のテストは、前よりも努力していたね。〇時間、学習時間が増えていたね。」


と声をかけるべきである。

③「弱点」を「強み」として書き換える。

例:

・落ち着きがない→好奇心旺盛

・消極的→慎重

・傷つきやすい→優しい

認識は表裏一体。わが子だからこそ、ついつい願いが強くなり、「もっとこうなってほしい」となり、今のわが子の状態に満足がいかなくなる。その結果、マイナスのラベルを貼ってしまうことがある。しかし、マイナスは、実はプラスでもあるということはよくある。親の認識を変えるだけで、無意識に子どもにその認識が伝わっていくことがある


④小学3年生と中学1年生に向けて準備をしておく

自己肯定感が下がりやすい時期が、小学3年生と中学1年生と言われている。これは、学習の抽象度が上がる小学3年生と、いわゆる「中1ギャップ」と呼ばれることが原因となる。

親はここから逆算し、子どもたちの力がここでも十分に発揮できるようにする必要がある。

このような時期に対応するためには、抽象思考ができるかどうかが一つの鍵となるだろう。

幼少期に行う「ごっこ遊び」などは、「机を車に見立てる」「机を消防署に見立てる」などの置き換える思考が伴う。これはまさに抽象的思考である。


幼少期において、子供が自然に行う遊びには、必要な能力を十分に育成することにつながるのだ。幼少期は、たくさん遊びをする必要がある。このような経験が、小学3年生の学習にも驚くほどつながっていく


親は、特に意識的に「じゃあ、これはキッチンね」などと、「見立てる」ような言葉がけをしていくとよいだろう。ということで最後は、


⑤存分に「遊び」をさせる。その際、「見立てる」思考を促す言葉がけをする。


他にも自己肯定感を伸ばす方法はたくさんある。共通していることは、親が子どものことをよく観察し、「今」の状態をよく理解してあげることではないだろうか


参考引用文献

平岩国泰(2019)『子どもの「やってみたい」をぐいぐい引き出す!「自己肯定感」育成入門』株式会社夜間飛行

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