【つながる旅行記#37】大間を知るための極寒散歩
前回、大間のマグロの美味さに衝撃を受けた。
今までマグロを食べてきて一番感動した美味さ。
素晴らしかった……。
大間町 海峡保養センターでの目覚め。
昨日は本当に素晴らしい体験をした。にやけるほど美味いとは。
朝から大浴場でリフレッシュも出来たし、
ここを選んで正解だったかもしれない。
ふと壁にかかったカレンダーを見ると、なんだかやけに原子力発電について語っている。
そう、実は大間は原発の建設計画で色々ある場所なのだ。
しかも大間原発の計画の歴史は1976年にさかのぼる。
もはや始まりから50年が経過しているが、東日本大震災の影響などで反対も強まったこともあり、未だに完成はいつになるやらだ。
調べてみると、大間原子力発電所は他の原発とは違うらしい。
世界初のフルMOX原発なのだ。
まあ細かいことを解説すると立待岬の回と同じことになるので、短めに説明すると……原発を使うと出来てしまうプルトニウムを燃料として使って発電することで、長期保管物質を減らせるらしい。
核燃料のリサイクルをしつつ発電したいということだ。
核燃料リサイクルという意味では、あの高速増殖炉もんじゅと同じような使命を持っているとも言えるかもしれない。
しかし電気代の高さやら、対岸の函館市も何かあれば避難範囲に入るやらで反対運動が起き、今に至る。
本州最北でこんな事が進んでいたとは知らなかった。
海峡保養センターをあとにして大間の街へ向かう。
夜の間も雪が降っていたのだろう。
歩道の足跡も消えている。
たどり着いたのは長宝丸。
前回言った通り、今日もマグロを食べるつもりなのだ。
この店は下北駅の観光案内所でもらったパンフレットにあった店。
昨日の大正解だった店でまた食べるのもありだったが、他の店がどんな感じかも気になったのである。
とはいえ今は9時前だ。
店が開くにはまだ2時間も余裕がある。
ここは明るい時間の本州最北を見ることにしよう。
と、その前に、今日使うフェリーターミナルを見に行こう。
ドでかいマグロが出迎えてくれた。さすがマグロの町だ。
フェリーはそんなに長い時間乗る訳ではないが、
この売店で何か買って船旅を楽しむのが良さそうだ。
最北端へ向けて歩いて行く。
「大間んぞく」があったのでもうすぐだ。
大間町関連の展示が色々あったので見ていく。
ここでも出てくるのか。石川啄木。
盛岡に函館に大間にと、出現頻度が凄い。
啄木は大間の寺に泊まり、弁天島に渡ったらしい。
どうやらこの人がブラキストン線を作った人のようだ。
なんと函館山に銅像があるらしい。
函館山は登ったけど……あったか?
これは再調査が必要である。
着いた。
昨日は真っ暗だったが、昼間なので今度ははっきり見れる。
これはかなりのインパクトがある像だ。
そして画像では伝わらないかもだが、凄まじい風で荒々しさがヤバい。
今日はこのあとフェリーで帰るわけだが、この海模様は大丈夫なのか……?
ちなみに上の画像に写っているのが、啄木が渡った弁天島である。
あそこにわたって何をしたのだろうか。
足元を見ると、日本の色々な先端が紹介されている。
自分は人生でどれだけの先端にいけるのだろうか。
とりあえずこれで一箇所は制覇したものの、こりゃ先は長い。
というわけで本州最北端、制覇。
風のせいでめっちゃ寒い。
マグロの店が開くまで時間があるのでまた歩く。
思えば本当にこの旅は歩きまくっている。
むつでも歩き、大間でも歩き、今日だって既に5kmは歩いているだろう。
ずいぶんと体が変化したものだ。
大間を歩く。
歩いているとなんだか変な感じに雪の積もった木があった。
まるで背骨のようである。
そしてさっきからどこからともなくやってきたネコがついてくる。
延々にゃーにゃー言いながらついてくる。
場合によっては先導もする。
動画ではうまいこと消しているが、ヤバい風が吹いている。
ぶっちゃけ寒い。
最強防寒具がなかったらどうなっていたかわからない。
この猫は果たして大丈夫なのだろうか。
実は「た、助けて・・・!」とか言ってたらどうしよう。
牧場で猫がフェードアウトしたので、一人で歩く。
たどり着いたのは、「大間町畜産資料展示館」。
無料なので入ってみよう。
正直かなり控えめな展示の施設だが、家畜に直接関わりのない人生だったので興味深かった。
歩いていくと、なんだか遠くに展望台みたいなものが見える。
まだ時間はあるので行ってみよう。
このあとは大間のマグロが待っているのだ。
お腹をすかせておかなければならない。
あぁ、楽しみすぎる……!!
~次回へ続く~
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