<ご挨拶:新入生と在学生の皆様へ>

東京外国語大学に入学したばかりの新入生の皆様、ご入学、誠におめでとうございます!

憧れのキャンパスライフ、きっとワクワクしていることと思います。大好きな言語の勉強も楽しみで仕方無いと思います。当アカウントの中の卒業生達もかれこれ10年ぐらい前、学部や学科の構成は今と当時で異なるものの、似たような気持ちで入学してきています。実際、学業は非常に充実していました。これは現役学生に話を聞いている限り、変わっていないはずです。これから始まる4年間、5年間、あるいは6年間、もしくはそれ以上、楽しい勉強に浸かることができます。もしかしたら、人によっては相当厳しい時間になるかもしれません。先生達もなかなか厳しく、普通の日本の大学と違って、簡単に単位はもらえません。遊ぶ時間も他大生と比べたら圧倒的に少なくなるでしょう。学力的には慶應も早稲田も普通に行けたであろうなかで東京外国語大学という、学生数も少なく相対的にマイナーな大学を入学先に選んだ皆様。きっと、独自の世界観や選択軸を持っていたはずで、自分がやりたいことを極めるべく、厳しい勉強の日々も乗り越えられると思います。普通にやっていれば卒業時には誰にも負けないその地域の語学力と見識を持ち、卒業していくことができるはずです。

筆者勢の個人的な経験にはなりますが、海外で出張ベースで仕事をしていた時に、ある卒業生の語学力を目の当たりにした慶應出身の同僚から、

「子供絶対外語大に入れるわ~」

と言われたことがあったそうです。もちろんお世辞だと思われますが理由を聞くと、

「その語学力は凄い。いや普通さ、大学行ったら遊ぶわけよ。でも外語大みたいな大学に行ったら、何かが必ず身に付いた形で卒業できるわけじゃん。絶対それが良いに決まってるよね」

という話をされたそうです。その卒業生は、

「いや、遊びの方が大事だと思いますよ?笑」

と、自分が学生時代に他大の学生と比べて遊ぶ時間が少なかったことを思い出して返答したとのことですが、グローバルで働く素養については、現役学生のうちに正しくやれば、このグローバル社会において周囲が羨むほどのポテンシャルを持って卒業していけるはずです。是非、恵まれた環境を最大限に活かされることを祈念します。改めまして、ご入学、おめでとうございます!

そして在学生の皆様、日々の勉学、大変お疲れ様です!

あまりの授業の厳しさ、そして部活やサークル、料理店や語劇、留学準備にバイトやインターン等との兼ね合いで、人によっては疲弊していることと存じます。少なくとも中の卒業生達は思い返せば実に大変な学生生活だったと振り返る人が多いです苦笑

疲弊し始めると厄介で、入学時にあれほど情熱的だった想いを忘れてしまうことがままあります。多くの人が、入学時には思い描いていた学生生活のイメージや卒業後の夢があり、希望とともに最初の数週間を過ごします。その夢や希望が入学時点での最大の「目標」であり、学業等はその目標を叶えるための「手段」という認識です。ところが色々と忙殺されるようになってくると、「目の前の宿題や課題を捌く事=目標」となってしまいます。特に外語大の場合は勉強が本当に大変なので、「あの憧れていたキャンパスライフはどこに?」という状態になってしまいがちです。「下手したら大学受験の時より勉強しているんじゃないか!」と。ちなみに卒業生達は大学で沢山勉強することは良いことだと口を揃えますので、その点はご心配なく。ただ、問題なのは本来手段であったはずの学業における宿題や課題を捌くといった目の前の作業が、あたかも大学生活の目的のようになってしまうことです。こうなってしまうとちょっとまずいことになります。手段が目的化してしまうと、途端につまらなくなってしまうのです。

実は卒業後に取り組む仕事も一緒なのです。

「自分がやりたい!」と思う仕事には自分の意思があり、何等かの夢や希望を伴うものです。そういう仕事はやっていて楽しいものです。その夢や希望を叶えるために「作業」という手段があり、目標が見えていれば仕事は楽しくなるのです。ところがあまりに忙しくなりすぎると「目の前の作業を捌く事」が目的化し、「作業=仕事」になってしまいます。そういう仕事って、もの凄くつまらないです。作業が仕事化してしまうと、やらされている感じになってしまうのです。自分からしている仕事は楽しく、他人からやらされている仕事はつまらないのです。そうすると、ちょっとネガティブな情報が自分の耳に入りやすくなっていきます。自分の思考もネガティブな方向にむかってしまいます。

在学生の皆様はいかがでしょうか?そういう状態に陥っていませんでしょうか?

「マイナーな地域の言語を勉強して何になるんだろう?」
「通訳や先生になるわけでもないのに言語偏重の勉強は将来活きるんだろうか?」
「他大の友人はキラキラしているのに、自分はこんな田舎にいて大丈夫なんだろうか?」
「言語はAIに置き換えられると言われるけど自分の強みはどうなってしまうんだろう?」

現役学生にアンケートを取ると、そんな不安、とりわけ将来に対する不安を持ちながら学生生活を送っている人が多いことがわかってきました。約100名を対象にしたアンケート結果からすると、実に約85%の現役外大生がそうした不安を持っていました。もしかしたら、日々の学業に忙殺されて、勉強を他人にやらされている状態になってしまっているのかもしれません。ネガティブな情報や思考に心当たりがある方は、今一度、入学時の夢や希望を思い出してみると良いかもしれません。また、アゴラグローバル2階の外語会プラザにでも足を運んで、グローバルにバリバリ働いている卒業生をつかまえて、学生時代の勉強がどう仕事に活きているか、あるいは活かすためにどういう学生生活を送れば良いのか、聞いてみるというのも良いかもしれません。この大学は人数が少ないせいか、ほとんどの先輩達は非常に親切で面倒見が良く、色々と教えてくれると思います。

「将来社会に出て働くつもりの現役外大生に向けた『大人語講座』」、通称「大人語講座」は、そんな現役外大生が抱く可能性がある不安を軽減、解消できたら良いな、という想いのもとにできた講座でした。現役外大生の学生生活と将来を充実させる一助になれば、という想いでこの度、現役外大生のためにその講座内容を公開することに致しました。

<そもそも大人語講座とは>

前述の通り、大人語講座は現役学生の不安を軽減、解消するために少しでも力になれれば、という想いで、外語会NEXT(当時:平成の会)のサポートのもと誕生しました。

講座内容を詰めていく過程で、かなり多くの若手~中堅を中心とした外語大の卒業生に話を伺っています。その中で見えてきたのは、ほとんどの卒業生が、

「学生時代、アレをやっておけば良かった」

と、ある種の後悔の念を持っていたことです。これは見事に、全員が同じようなことを仰います。あんなに勉強して卒業したにも関わらず、です。多くの卒業生が、卒業直後に社会で苦労した経験を持っています。その苦労は様々です。先輩達が言う「アレ」は多種多様。そんな中、全ての先輩達に共通しているのは、学生時代の学業と卒業後に求められる能力のギャップでした。その意味では、現役学生の皆様が持っている不安が的中してしまっているとも言えます。世に言う産学ギャップというやつかもしれません。

だとするならば、その先輩達が学んでおけば良かったと後悔する「アレ」というのを、学生時代から学べる機会を先手必勝で提供してしまえば良いのではないか。その「アレ」を、「大人になってから必要となる技術」と捉え、外語大らしく「大人語」と表現しました。大人というのを何歳とするかは諸説ありますが、仮に今の日本の制度でいえば成人は18歳です。極論、その時点で身に付けておくべき言語ということです。ということで、なるべく入学したての外大生が本講座を受けるべきと考え、講座内容を設計しています。事実、本講座を受講された現役学生はほぼ全員、

「もっと早く受けたかった」

と口を揃えます。もちろん、何事にも遅すぎるということはありません。18歳を過ぎていても受講可能ですし、むしろ将来に対する不安を少しでもお持ちならば受講を推奨します。

なお、本講座は常に進化を続けているのですが、ローンチの際、パイロット版を実施しています。その時の大人語講座はパイロット版とは言え、ファシリテーターが不慣れだったこともあり、酷い内容になってしまいました。あの時受講いただいた当時の学生の皆様に、幹事団から心の底よりお詫び申し上げます。そのパイロット版の教訓を活かし、本運用に入ってからは受講生の満足度が爆上がりしています。当時のパイロット版を受講された方で、本運用に入った後の内容を知りたい方、メールアドレスを教えていただければ、今回公開する大人語講座の内容を無条件で差し上げたいと存じます。また、過去に本講座を受けたことがある方も、同じ扱いとしたいと存じます。

<大人語講座の期待成果>

大人語講座は卒業生が思う「アレ」をお伝えする講座、と説明しましたが、受講すると具体的にどんな力が身に付くのか。様々な卒業生にヒアリングした結果、卒業してすぐに必要となる能力たる「アレ」とは、

「正解の無い問いに対し、クリエイティブに答えを創る力」

とでも言えるものです。この能力こそが大人語なのですが、この言い方もなかなかその全容がイメージし難いかもしれませんので、多くの卒業生が仰ることを簡単に要約してご紹介します。

世界がどんどん混沌としていき、今まで通りにやっていれば何とかなった時代はとっくの昔に終わりを告げている、というのが世の中の共通認識です。こうすれば正解、といった公式はどんどんなくなっています。そもそも正解がある問いについては、ググれば答えが出てくる時代です。時代の流れはどんどん速くなっており、ほんの数年前の常識や倫理観ですら通用しない状況となっています。そんな社会環境のなかでは、「誰かに言われた通りに確実に何かをこなす能力」より、「正解が無いなかで自分らしく新しい答えを作る能力」の方がはるかに重宝される時代に入っています。卒業して働くことだけを念頭に置いているわけではありません。そもそも仕事とプライベートの境界すら曖昧になってきている節もあります。大人語を話す力を持たない者は、オンでもオフでも人材として淘汰されていく未来が、何となく見え始めています。ただし、先人達が全員口を揃えて言っている通り、この能力は外語大で普通に勉強しているだけでは育むことはできません。この能力を学生時代に自助努力で養成してこなかったことを、先輩達は悔いています。皆、将来大丈夫かな、という漠とした不安は持っていました。残念なことに「その不安をどうしたら解消でき、どうすれば学生生活を充実させることができ、どうすれば将来を充実させることができるか」という「正解の無い問いに対して答えを創り出す」ことが、先輩達はできなかったのです。皆さんの先輩達が卒業後すぐに活躍できなかった理由は、学生時代にこの能力を養う機会がなかったからです。将来活躍するために、大人語というものは大学で学ぶべき超重要学問なのです。

大人語というワードを使っていなくても、それに類する能力を大学で習得できなくて良いのか、と今の大学の教育に疑問を投げかける人も世の中に多くいます。これは外語大に限った話ではなく、日本の高等教育に共通の問題意識とも言えます。卒業後、社会に出て世界を股にかけて働きたいと考える現役学生は外語大に沢山いますし、そのための能力開発が大学で充分ではないと考える卒業生も沢山いるなかで、双方の期待に応える形で大人語講座を開講しました。

そんな大人語講座、受講者にアンケートを取っています。2023年時点で100名以上が受講していますが、アンケート結果から読み取れる満足度の高さは凄まじく、他の外大生にも受講を勧めたいか?という推奨意向ではほぼ100%です。「ほぼ」というのは、あまりに「神講座」過ぎて、他の人に教えたくない、という受講生もいたからです。

アンケートの自由回答を少しだけ抜粋紹介します。

・普段の大学の講義では学ぶことができない知識の活かし方、問題解決の方法を学ぶことができました。
・1年生の時に参加できていればと悔しい気持ちでいっぱいです。
・外大生に足りない能力を補うための導入として素晴らしい内容だったので友達にも勧めたい。
・現代社会の変化に合わせた内容で楽しみながら学ぶことができてよかったです。
・数回のグループディスカッションの経験で感じた他大生との考え方の違いが分かった気がする。
・外大はふわっとした授業が多く体系的な考え方が身につきづらいと思うので一つ学べてよかった。
・特に未来予測についてのインプットでは知らなかった情報を吸収できました。全体として納得感が大きかったです。
・これからの残りの学生生活でやるべきこと、やりたいことが見えてきた感覚があります。
・グループが行き詰まった時に適度なアドバイスをいただき、とてもとても充実した時間だった。
・多磨に住んでいて行動範囲が狭く焦りを感じていたが、今後何を意識して過ごせば良いか分かった。全てにおいてよかった。

などなど、まるでサクラのような褒めっぷりですが全て受講生による生の声です。皆さまから前向きに捉えていただき、今後の勉強を含めた学生生活、将来への示唆を大いに得ていただくことができています。

<本書の位置付けとリアル講座の位置付け>

そんな大人語講座を書籍化したのが本書です。講座は学習効果を高めるためにグループワーク中心のワークショップ形式で設計しているFace to Faceの講座です。抜群の学習効果を得ることができる一方で、弱点もあります。グループワークというのは6人ぐらいが限度です。グループを複数作るワークショップとなってくると、どんなに多くても6人×5グループの全部で30人ぐらいがファシリテーションの限界となります。つまり、一度に参加できる人数が決して多いとは言えないのです。加えて、講師となる卒業生も社会でバリバリに働いて活躍している人を揃える必要があり、そんな売れっ子プレイヤーをいくら後輩達のためとはいえ、都合良くしょっちゅう確保できる保証もありません。パイロット版の失敗からも明らかなように、ワークショップのファシリテーションというのも決して簡単なものではありません。正直、大人語講座は開催できて年1回なのです。一方で、本講座のニーズが物凄くあることは前述の通りです。本来であれば外語大の授業に必修として組み込んでも良いぐらいの内容だという声も多く届いています。ですが残念ながら幹事団のリソースからすればそれは難しいと言わざるを得ず、結果として外大生の中でも、本講座の存在に気付いた限られた学生しかその技術の習得が為されないということが起きてしまっていました。また、本講座の存在に気付いたとしても、学生だって忙しいですから、講座開催日に別の予定が入ってしまえばもう参加できないのです。一言でいえば、現役外大生にとってかなりの機会損失が起きていたということです。そこで、本講座の存在に気付いた学生がいつでもどこでも学べるように書籍化するという構想に至りました。今の時代は有難いことにnoteのようなプラットフォームがあるためそれも可能となります。

書籍で全て学べてしまうとなるとリアル講座の方はどうなるんだという話があります。大人語講座は常に進化しますので幹事団で引き続き構想を練りますが、本書で大人語を一通り習得していただいたら、本書は教科書、リアル講座はその実践の場として大人語講座の高度化を図る、というのが分かりやすい筋かと思いますので現状はそのような想定をしています。リアル講座については動きがあり次第メルマガにて共有させていただきます。

<本書でカバーできないこと>

通常の講義形式の授業とは異なるワークショップ形式の本講座を、書籍の形式で完全再現するというのはやはり無理がありました。受講者からは、意外と学内でも自分の専攻以外の人達と繋がる機会がなく、違う学年の人達ともフラットに議論する機会も普段皆無で、そんな貴重な機会を作ってくれてネットワーキングにも寄与してくれた本講座に感謝している、という声も多く頂きました。大人語講座はそんな異なるバックグラウンドの人達と協業し、刺激を受け合いながら進行する講座ですので、そのリアルならではのメリットを書籍だけで享受していただくことはやはり不可能で、学習効果が落ちると言わざるを得ません。ここは素直に認め、講義中にあったインタラクションの様子を記すことでなるべくライブ感を担保できるように工夫しました。が、限界があるということはご理解いただけますと幸いです。

<本書の目次>

さて、まえがきが長くなってきましたが、そろそろ講座の内容に入っていこうと思います。本書はいくつかの章で構成されています。ご存じ無い方のために後で理由を説明しますが、リアル講座と同様、書籍版大人語講座は以下のように有料で展開致します。


●まえがき(無料)
―ご挨拶:新入学生と在学生の皆様へ
―そもそも大人語講座とは
―大人語講座の期待成果
―本書の位置付けとリアル講座の位置付け
―本書でカバーできないこと
―本書の目次   ←イマココ

大人語講座(有料)
―大人語講座の心構え
―大人語講座後に受講者に期待する変化
―大人語講座のテーマと流れ
―外大生の強みと弱みとは?
―5年後の未来を考える
―外大生が今後取り組むべき課題
―マイアクションプラン
―クロージング

プロジェクトファシリテーション(有料)
―大人語講座に対する学生からの要望
―プロジェクトファシリテーション概要
―リーダーか、メンバーか
―一般的な打ち合わせの流れ
―リモートでの打ち合わせ
―まとめ

大人語講座の学問的な解釈とより高度な知識のインプット(有料)
―マーケティングの勉強
―マーケティングのSTP
―4P
―3C分析の再解釈
―その他の思考の型
―就活をマーケティング思考で考える
―リサーチ
―マーケティングのステップ
―本項の終わりに

おまけ①:大人語を外語大での恋愛に持ち込む(有料)
―外語大という恋愛市場
―市場価値最強の女子大生
―市場価値最弱の男子学生
―市場価値が逆転する社会人男女
―結婚したいのになかなかできないハイスペック外大卒女性の話と対策

おまけ②:年収が上がる外大生活の過ごし方(有料)
―世の中に存在する年収の3つの壁
―卒業後のキャリア戦略
―非常識に稼ぐ外大卒の先輩達のキャリア事例
―お金が手に入るメカニズム
―ブランド論
―Unlock the Possibility of 外大生

あとがき(無料)

●Q&A(有料)
Q&A-コロナ情勢を受けた22卒以降の外大生の就活見通し等について
Q&A-就活と社会人生活で無双するために外大生活ですべきこと

プロジェクトファシリテーションのニューノーマル(有料)

●ディベートの基本(有料)
「そんなに言語やって意味あんの?」という例のアレについて

ある日のGS合コンの記録(有料)

今までの大人語講座書籍版と、これからの大人語講座書籍版(無料)

ファイナンスのプレイヤー達の仕事(有料)
―そもそも、会社運営の仕組みとは
―会社の周りにどんなプレイヤー達がいるのか
―絶対に知らなきゃいけないお金の価値の常識
―まとめ

怒られるぐらいに端折った会計の話(有料)
―PL
―BS
―備考:借金について
―粉飾する方法(非推奨)
―会計上の利益と手持ちの現金がズレるケース
―キャッシュフロー計算書
―連結会計はどう考えるか
―まとめ

怒られるぐらいに端折ったファイナンスの話(有料)
―現在価値と将来価値とDCF法
―拭いきれない疑問
―WACC
―会社の価値の計算から得られる示唆
―株価の正体
―その他の重要な指標
―まとめ

おまけ(有料)
―未来予測のファイナンス的解釈
―恋愛のファイナンス的解釈
―年収が上がる外大生活の過ごし方のファイナンス的解釈
―リアル外語祭で1年生が確実に自分だけ他人よりも儲ける方法とその事例
―卒業後の資産形成戦略

真・あとがき(無料)

※2021年1月23日追記:ファイナンス篇(「ファイナンスのプレイヤー達の仕事」以下)を追加更新しました。

ご存じ無かった方の中には「なんだよ、無料じゃないのかよ」と思われた方もいらっしゃるかと思いますが、すみません、有料です。大人語講座はそもそも、外語大の同窓組織である外語会の会員向けの講座です。外語会費を払っている現役学生に参加資格があるものです。従い、流石にそこは公平性を期すべきと考えています。なのですが、実態としては当初のリアル講座においては外語会員向けと言いつつも、ご自身が外語会員かどうかが分からない人も受け入れ、後から実は外語会員じゃなかったことがわかったケースもあり、来るもの拒まずの精神で実施し、講座内で外語会のメリットを示しつつ、万が一外語会員じゃない方は外語会に入ってくださいね、と宣伝をさせていただくことで対応しておりました。さらに、当初は受講料も無料で開催していました。要するに、明らかに管理が緩かったのです。ここが初期の幹事団の反省ポイントになっておりまして「誰でも参加可能」&「無料」という緩い運用にしていた結果、大学の普通の授業と勘違いしてしまった学生が少なからず出てしまい、講座当日に連絡無しで出席をドタキャンする学生が相当数出てしまいました。

大人語講座はご説明した通り、グループワーク前提で進みます。グループも、狭い外語大というコミュニティであっても現役学生の中でなるべく多様性が担保されるように注意深くグループ分けをしています。また、受講者の将来の志望とあった仕事をしている卒業生によるテーブルファシリテーターを各グループにつける試みをしていたこともありました。何より、講師陣が全員本業を持っているなかでの実施であり、あらゆる点で大学の授業とは異なるのです。大学では身に付かない能力を教授するわけですから当然です。これでドタキャンされてしまうと、グループに迷惑がかかるだけでなく、当日の進行にも支障が出ますし、講師陣に対して失礼極まりない状態となってしまいます。もちろん、参加学生には事前にそのことを伝えていましたし、欠席する場合は事前に連絡が欲しい旨もお伝えしています。欠席の場合でも事前に連絡を頂ければグループ分けを組み直す等で対応できるのですが、普段の大学での授業と同じ感覚で連絡無しのドタキャンをされてしまうと、かなり困ったことになってしまうのです。我々に魅力が無かったという結果でもあると思いますのでそこは反省しなくてはいけない、というのは認識しています。ただ、ドタキャンする学生が少なくなかったことは事実です。ちなみに社会に出てからは、連絡無しでドタキャンすることは一気に信頼を失いますから絶対にやめた方が良いのですが、外大生は大人語を知らないわけですから、それができないのも無理はないです。知らないことは、できません。これから知っていけば良い話です。

ということでこの問題には本当に困ってしまいまして、ドタキャンを防ぐ苦肉の策として、以後の講座ではデポジット制を採用しました。金額については講座受講経験者や現役学生の声を聞いて慎重に判断した結果、3,000円としました。実は社会人の間ではもっと安い金額を想定していたのですが、現役学生から「あんまり安いとまた連絡無しのドタキャンを生みます。飲み会1回分が高くもなく安くもなく絶妙なセンじゃないですか?」という力強い説得を受け、この金額に落ち着きました。デポジットなので先に3,000円お支払いしていただき、出席したらお返しする、という方式です。つまりは有料なんだけど実質無料、というやつです。実際の運用は事前集金が面倒臭いので正当な理由なく当日欠席された方から3,000円頂く方式をとりました。

経緯説明が長くなってしまいましたがまとめますと、そのような方式でお金を集金してしまっている以上、やはりこれは有料講座ですし、書籍化に当たっても公平性を期して課金すべき、というのが考え方です。要は少し前にリリースした「外大生のための勝ちにいく就活講座」と似たような方式です。

誤解を避けるために「外大生のための勝ちにいく就活講座」と同様のことを念のため記しておきますが、当アカウントの中の卒業生達は、本講座で儲けようなどというつもりは一切無いということを明言致します。そもそも学生向けのビジネスなどというものはよほどうまくやらない限りスケールしないというのが世の常識です。繰り返しになりますが、参加費を頂いた理由は、参加者の当日のドタキャンを避けるため、というただそれだけの理由です。近しい内容で参加費を取る座組をくんだ以上は、公平性を期すのが筋であろうということで今回も課金させていただく次第です。なけなしの利益はリアル講座のさらなる充実に充てさせていただきます(卒業生や外語会であっても多磨の教室使うのは大学からお金取られるんですよね苦笑)。

なお、3,000円としましたが、書籍化にあたって、リアル講座で説明しきれなかった内容も大いに盛り込んでいます。リアル講座ならではのライブ感に限界がある代わりと言ってはなんですが、内容を増幅することで金額を同等にしようと努力しました。文字数的には20万字を軽く超えるレベルとなり、一般的な書籍2冊分(400ページ)以上の分量になっています。周りを見渡せば、3,000字~10,000字程度の薄いボリュームで5,000円近く課金するnoteもあるようですし、一般的な数時間のセミナーも3,000円~5,000円が相場(大企業主催のものは数万から数十万)と考えれば、分量と金額のバランス的にはそこまで悪くないのかなというところです。とは言ってもお金の支払いが発生する以上はミスマッチを避けたいので、今読んでいただいている「まえがき」や、無料公開の「あとがき」等々で雰囲気を感じていただき、自分に合うか見極めてから受講をお願いできますと幸いです。

さて、エクスキューズが長くなってしまいました。そろそろ、大人語講座に入っていこうと思います。本講座を受けた人と受けていない人の間に、二度と追いつけないぐらいの差を作るつもりで、大人語講座、スタートです。

なお、以後の有料部分を許可なく外部に公開されているのを見つけた場合、法的な手段を取らせていただきますのでご承知おきください。無断転載禁止ということで、よろしくお願い致します。

ここから先は

0字
多磨という僻地で主専に忙殺され、都会の他大生との交流で自分から社会性が失われていることに気付く外大生は、何を意識して学生生活を送れば良いのか。似た気持ちを味わってきた卒業生達から、現役学生に余すことなくお伝えします。分量は20万字超で、一般的な200ページの書籍2冊分以上のボリュームとなっています。

卒業後すぐに必要となる「正解の無い問いに対してクリエイティブに答えを創る技術(=大人語)」を、世界でバリバリに働く卒業生から現役外大生に教…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?