美容室から始まるアートと地域の繋がり
「芸術地域連携企画Daz」
年内の展示を目指し活動する「芸術地域連携企画Daz(ダズ)」。
その代表の総合美術コース3年永沢ほのかさんと、副代表日本画コース3年宮古真奈さんに活動内容やそれぞれの企画にかける思いを聞いた。(以下、苗字表記)
–「Dazの活動内容について」
Dazとは、代表の永沢さんが美容室『Kuria.』のオーナー(滝本義貴さん)より「芸工大生に展示用の絵を描いてもらえないか?」と依頼されたことから始まった団体であり、そこでは「地域の学生が1人のアーティストとして、個性を活かしながら活躍して欲しい」という願いも込められている。
この企画内容に対し、
永沢さん:「地域でのアート活動を通して、学生ひとりひとりがアーティストとして活動することの意味を見出していくこと」「アートの力で地域を元気づけること」
宮古さん:「芸術地域連携企画」とあるように、アートと地域の結びつきを深めることが目標と思う。」とそれぞれ語っていた。
「最果テマデ」作:永沢 サイズ:F6木製パネル 使用画材:アクリル、日本画絵の具
–「プロジェクトの最終目標」
この企画の目標の一つとして、それぞれの個性あふれる作品の展示と販売が挙げられる。この販売は「Kuria.」のオーナーさんより、「地域の学生が1人のアーティストとして、個性を活かしながら活躍して欲しい」といった願いからのものであるとのこと。
「学生だから無償で活動をする」という考えではなく、「有償であるからこその活動に対する責任感」と「自身の作品が社会に触れることや自己表現の範疇を超えた活動をすることの意味とは何か」を有志メンバー各自が自覚していくことも一つの目標となっている。
–「企画終了後の地域との関わり」
今後も継続的な作品の入れ替えや納品を予定しており、今回の企画から生まれた繋がりをさらに拡大していきたいとのこと。展示終了後の作品の追加については、オーナーさんのご厚意のもと許可をいただいた。
永沢さん:「芸術を親しみやすくするためには1回の展示では説得力に欠ける。「今後もアートを通して地域と関わるには?」というのをまずは課題として、社会と関わるアートの存在を地道に根付かせていきたい。」
と述べていたことから、この企画終了後の取り組みは最適といえるのではないだろうか。
最後に今回のインタビューを通し、今後のDazの活動への期待が高まった他、アートによる地域の繋がりを”求める人”と”作っていきたい人”の出会いは今後も増えていけばと考えた。
今回とりあげたDazのように互いの目指す理想が一致し、共により良いものを作り上げるパートナーを見つけるのは難しいことであることから、この企画をきっかけに増えていけたらと考える。
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清水優花
東北芸術工科大学 総合美術コース
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