東北芸術工科大学 総合美術コース

アート・コミュニケーションを活用して、人や社会とつながろう!TUAD Arts and…

東北芸術工科大学 総合美術コース

アート・コミュニケーションを活用して、人や社会とつながろう!TUAD Arts and Communication 山形にある、東北芸術工科大学 総合美術コースのnoteです。気づいたこと、学んだこと、学生たちの視点から書いています。

マガジン

  • こどもから学ぶ 2023

    コミュニケーション基礎『こどもから学ぶ』。東北芸術工科大学に併設されている、「認定こども園・こども芸術大学」と連携して行っている演習です。 まず、園の役割や、理念について学び、子どもたちへのインタビューを行います。そして子どもたちとの対話をヒントに、遊びを考案、実践していきます。 ここでは、活動を通してとらえた、子どもたちの遊びの姿、遊びの様子を見つめ、学生たちが自身の気づきと学びを、写真とともに綴っています。

  • Interview 21

    -地域で活躍する芸工大卒業生の姿- 地域で活動する東北芸術工科大学の卒業生・在学生はどんな方法で、 社会に学びを活かしているのでしょうか。 本校の総合美術コース学生21人がインタビューを行いました。 そこで学生たちが知ったこととは? 2022/東北芸術工科大学3年

最近の記事

子どもたちの「遊び」が教えてくれたこと

2023年11月9日(木)、私の所属する班(メンバー6名)は、こども芸術大学認定こども園にお邪魔して、「はらぺこモンスター」というワークショップを行ってきました。このワークショップは、食べ物に見立てたカラフルなボールを、モンスターの口に入れて、モンスターをお腹いっぱいにさせるというゲーム形式のワークショップで、「投げて入れるという行為の楽しさや、体の動かし方を工夫する楽しさ、友達と一緒に玉を投げたり拾ったり応援したりして遊ぶことの楽しさを感じてほしい」というねがいが込められて

    • それぞれの手により進化する「遊び」

      皆さんは「変な顔」と聞いた際に、どんな顔をイメージしますか?あべこべな顔、どんな感情かわからない顔…、想像してみると思わず笑ってしまう方も多いのではないでしょうか。今回、私たちのグループではそんな「変な顔」を主題にした「へんなかおつくろ!」という遊びを企画しました。 この遊びは、福笑いをベースに作られています。ルールは福笑いと同じですが、渡されるパーツは雰囲気も大きさもバラバラ、ある一定の顔になるどころか、変すぎる顔が完成してしまう!そんな遊びになっています。 この遊

      • 子どもの「今」を見守るまなざし

        2023年11月9日 こども芸術大学にて「はらぺこモンスター」というアートワークショップを実施しました。 お花紙でできたカラフルなボールを、とってもおいしい「パクパクの実」に見立てて、お腹ペコペコのモンスターたちを満腹にさせていきます。モンスターの大きなお口に上手にボールを投げ入れることで、スケスケだったはらぺこモンスターたちの身体が色づき、透明なビニールの姿からカラフルな身体に変身しました。 「投げる」という行為によって全身で遊びを楽しむことや、お友達と協力してモン

        • こびとになってみる世界

          みなさんは、「あべこべ!こびとトランプ」をご存知でしょうか?簡単に説明すると、大小いろいろな種類があるトランプのことです。1番小さくて約5cm(単2の乾電池サイズ)、1番大きくて約100cm(4歳のこどもの平均身長サイズ)、二つのサイズがあります。 これは、総合美術コースの学生が一生懸命作ったトランプです。では、何のために作ったのでしょうか?答えは簡単。こども芸術大学のみなさんに遊んでもらうためです。 この遊びには、トランプの大きさ、模様の違いを感じてもらう・トランプを

        子どもたちの「遊び」が教えてくれたこと

        マガジン

        • こどもから学ぶ 2023
          6本
        • Interview 21
          20本

        記事

          「あそび」のプロフェッショナル達から学ぶ

          東北芸術工科大学の敷地内にある「こども芸術大学認定こども園」。そんなこども園に通う「あそび」のプロフェッショナルである子どもたちに、ワークショップを体験してもらいました。私たちのテーマは「触って」「協力して」楽しむこと。そのため、自分達の班では立体的なマグネットパーツを用いた福笑いを行うことにしました。 ── 「自分はわかるよ!」 最初に私たちが自己紹介する前に、子どもたちは私たちの胸に貼っていた名札を見て「べべ!」「うぐはん!」と読み上げ、またホワイトボードに貼っていた手

          「あそび」のプロフェッショナル達から学ぶ

          遊びの終わりは遊びのはじまり

          2023年11月 こども芸術大学にて、3歳児から5歳児の子どもたち16名を対象に、アートワークショップを実施しました。 ── マルコと大きなピザをつくろう! 私たちは、グループのメンバーから挙げられた「ピザで遊ぶ」というワードから、ピザを制作することに基点を置いたアートワークショップを企画しました。 本ワークショップにおけるねがいは次の通りです。 ・仲間と作品を完成させて達成感を味わってほしい ・自由に描くことを楽しんでほしい ・描いた絵を通して会話を楽しんでほ

          遊びの終わりは遊びのはじまり

          子どもたちに届けたい素敵な出会い

          ──ニュータウンの子育てサロン 蔵王みはらしの丘は、山形市と上山市に位置するニュータウンである。みはらしの丘にこにこサロンは、みはらしの丘に住む未就学の幼児とその保護者を対象にした子育てサロンである。サロンは平成17年夏に設立された。サロン開催日は毎月第一・第三木曜日の午前10時から11時半に開催されている。 運営しているのは、すべてボランティアのスタッフであり、その代表を務めるのがみはらしの丘在住の武田あや子さんである。武田さんは、現在のグラフィックデザイン学科の一期生

          子どもたちに届けたい素敵な出会い

          金山に生きる魅力、はっけん

          山形県金山町。山形県北部に位置するその町は、豊かな山々の自然が広がり、また白壁と杉板張りの美しい町並みが印象的だ。その舞台で地域のために活動する1人の女性がいる。 東北芸術工科大学コミュニティデザイン学科を卒業した新潟県出身の本間真生さん。2021年4月から金山町地域おこし協力隊として活動している彼女は、「地域の資源を活用した関係人口の創出」をミッションに掲げ、イベントの企画・実践や展示会の開催など、精力的に活動を行っている。 金山町地域おこし協力隊 Facebook

          金山に生きる魅力、はっけん

          わくわくを、ぎゅぎゅっと。 -誰もが楽しめるアート教室を-

          ──アートの需要に、救いの手を。 2021年9月、山形県新庄市のエコロジーガーデン「原蚕の杜」では、沢山の親子が賑わいを見せていた。 インタビューに答えてくれたのは、東北芸術工科大学(以下、芸工大と略す)コミュニティデザイン学科 3年の有我朋恵(ありが ともえ)さん。 有我さんは、この「原蚕の杜」にて行われたアートワークショップイベント「新庄教室」の学生代表として活動の主軸となって活躍している。 福島県で生まれ育った彼女だが、学科での地域実習をきっかけに新庄市を拠点とし

          わくわくを、ぎゅぎゅっと。 -誰もが楽しめるアート教室を-

          昔ながらの丁寧な食事を、今こそ

           山へキノコを採りに行き、2〜3時間かけて下処理を行う。それから調理をして、ようやく食卓に並ぶ。  電子レンジ1つで温かい食事にありつける現代社会の中にも、こうした昔ながらの食生活を送る人々がいる。そして、そんな暮らしを営む人々のもとに赴き、その魅力を発信する活動を行う美大生たちがいる。 ──地産地消の暮らし 「七軒スタジオ」は、山形県大江町七軒(しちけん)地区を舞台に、地域活動を行う団体だ。東北芸術工科大学 コミュニティデザイン学科の学生で構成されており、現在は2期生で

          昔ながらの丁寧な食事を、今こそ

          ゴミに向けられた、それぞれの思い

          私は、「白の橋」(しろのはし)という学生プロジェクトの参加者にインタビューを伺った。インタビューに応じてくれたのは。東北芸術工科大学 芸術学部 美術科 日本画コース1年(2021年度入学)の勝又愛乃(かつまたあいみ)さんと、同学、学部、学科、同 コース3年(2019年度入学)の江守彩夏(えもりさいか)さんである。 「白の橋」とは、芸術作品を制作、オンライン公開し、販売する活動である。活動のそれらの作品には、動物愛護センターで殺処分、施設内死亡となってしまった愛玩動物たちの焼

          ゴミに向けられた、それぞれの思い

          そっと寄り添い合う

          画⾯いっぱいに広がる美味しそうなパスタ。 ナスの焼き⽬、トマトのぷっくりとした形、⾒ているだけでお腹が空く。これはクレヨンで描かれたものだ。柔らかで鮮やかな⾊の中にある⽩⾊が、より美味しそうに魅せる。 絵を描いたのは東北芸術⼯科⼤学芸術学部美術科総合美術コース 3 年の増⽊英莉さんである。 ⾷べ物を描く際は実際に⾷べたものを描くというこだわりを持っているのだ。 ──吸収して、外へ 紙を持ちマスク越しでも伝わるような柔らかな目をした女性は、今回インタビューさせていただ

          自分なりの和菓子を伝えたい

          田中 美海さん(メディアコンテンツデザイン学科情報計画コース2010年卒業)現在は山形市双葉町で『和菓子甘果』を経営している。 店内を覗くと、背の高いカウンターに身を近づけ、私たちに笑顔で挨拶をする一人の女性。田中美海(よしみ)さんは、製造から販売を一人で行う『和菓子甘果』のオーナーで、東北芸術工科大学(以下、芸工大と略す)を卒業している。 田中さんは大学卒業後、和菓子職人を目指して修行をし、今年の4月に山形市の双葉町に『和菓子甘果』をオープンした。 山形県山形市双葉町

          自分なりの和菓子を伝えたい

          ろうそくで灯す飯舘の輪

          ──飯舘村でものを作る楽しさと魅力を発信する。 東日本大震災で村全域が避難区域になるなど、原発被害で厳しい現実に見舞われた飯舘村。そこで復興の一助として「地域おこし協力隊」として移住しキャンドル制作を行う「工房マートル」をオープンさせた、東北芸術工科大学(以下芸工大) プロダクトデザイン学科卒・大槻美友さんに活動に至った理由から現在までを迫る。 工房マートル(大槻美友人さん)  Facebook https://www.facebook.com/atelier.myrtl

          実践から知る「強み」

          大学に入った当初から地域で何か活動をしたい、貢献したいという思いがあり、チャレンジしたいと思った、と語る高野奈美さん。(美術科総合美術コース4年生) 高野さんはできることは率先して行い、先輩後輩関係なく皆から頼られる存在だ。 一見「チャレンジ」と聞くと不安を感じ、ハードルが高く感じる人が多い。では実際に活動をしている人はどの様なことを意識して実践に繋げていったのだろうか。 きっかけは東北妖怪文化研究センター(以下:東妖研)のチュートリアルに参加したことだと彼女は語る。

          花を咲かせるために 〜大学での学びとは〜

          私は小学生の時の「総合的な学習の時間」で紅花染めをした。初めての素材や技法にドキドキしていたことを覚えている。その際講師として来校されたのが、今回インタビューをした竹越友美さんだ。約10年ぶりにも関わらず私を覚えていてくださり、とても嬉しかった。 竹越さんは、東北芸術工科大学 芸術学部 美術科 テキスタイルコース(以下芸工大)を平成22年度に卒業。その後、山形大学 地域教育文化研究科 修士課程 文化創造専攻 造形芸術分野(以下大学院)に入学。現在は山形県内で小学校教諭として

          花を咲かせるために 〜大学での学びとは〜