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鳥取県大山町で感じたこと。

大学のゼミの誘いで気になり、「イトマプロジェクト」というものに参加した。

特に用意されたプログラムはなく、基本自由だと言われた時には正直不安の方が大きかった。「イトマ」とは(意識、意志、意味/空間・時間・仲間)を深めていくという意で、自分達で創り上げていくことが今回の大きな意義だ。

1日目は淡路島に行き、パーマカルチャーを目で見て、共創循環型ファームビレッジ『Seedbed』のフィールドを体験し、土が生み出す生命の強さを感じ、いかに自分達は自然にかえらないことをしているのだろうかと痛感させられた。午後は大山町に行った。初めて行くところなのに何故か郷愁漂う気持ちになってかつ新鮮な気持ちにもなり、とにかく落ち着いた場所だった。

自分達でご飯を作り、テント張りをするなど、分担して行った。それも初めての人達とだった為、HSPの自分にはやっていけるのかと不安だった。しかし、そんな気持ちはどこへやら先輩方の気さくな対応で一切気を遣わずに過ごせたのは感謝すると共にありのままでいられた。

2日目も濃い一日となり、ムーンショット計画についてのディベートをし、午後は野菜の収穫、梨農家さんのお手伝い、母屋のゆきえさんのご厚意で猪の解体を手伝わさせていただいた。夕方は畑でお米の刈り取り、ヒエ取りをした。これだけでも自分の身の回りには決してない体験をさせていただいたことに命の尊さや農作業の大変さを骨身に染みて感じた。

3日目は朝からバックキャスティングのワークをし、皆の心こもったお話に涙が出そうになるくらい感動した。これは、SDGsにも関係するなと感じた。SDGs自体はバックキャスティングの発想で作られていて、つまり「具体的なやり方はわからないけど、とにかく私たちの世界は2030年にはこういう状態になっている必要があるのだ」と、相当にチャレンジングな目標として設定されている。このことを理解すれば、通常の組織でSDGsを実行に移そうとしたときに、軋轢が生まれて実現可能性に疑問符がつくのが、よくわかる。

話はずれたが、ここまで様々な方のご縁と出会いがあってここにくることができた。それも偶然ではなく、そもそもコロナ渦という未曾有の危機の中で、皆が一つ一つの難しい決断をし、様々な重い悩みを抱え、望んできた結果がこのイトマで出会ったメンバーなのではないかと感じる。2泊3日という短い期間だったが家族のような強い糸で結ばれた関係になれたような気がする。(これは自分だけなのか否か‥)。

この大山町の今後の考え方の大きな軸となり、人間が本来忘れている、お金では買えない、人と自然との関わりを感じることができた。何よりも第2の故郷になり、また帰りたいと心から思えた。

都心に帰ると人が沢山いて、周りが明るすぎたことに驚いた。大山では外灯もなく、あんなに星が鮮明に見られたのに‥‥。如何に都心部は人間や自然にとって有害なことをしているのだと強く感じた。

農家さんに農薬を使うなと一方的に押し付けることは職を失うし、不可能だと感じた。一方でこのままだと日本は食物ができずに終わってしまうのも時間の問題。この辺のバランスがまた難しいところだ。物事は常に両義的だとタネノチカラの金子さんは仰っていた。この考え方を自分も持っていきたいと思ったとともに、シンギュラリティーや土不足がもたらす影響は想像を絶するものとなりうるだろう。

そんな混沌とした世の中における本当の「豊かさ」、「幸せ」ってなんだろう。。

ひとつの答えとして「自分で生きる力」をもてること。だろう。

それを培うために人々が自由に選択肢が得られる環境が必要だ。

これからは、自分の違和感や経験から肌で感じた「直感」を信じて積極的にアクションを起こすのだ。

毎日何か気づけるような人になる。本質的な未来への課題を知る為に‥。

金子さん、奥田さんのような両義的で建設的な話はまだできないけれど、そんな人の近くにいられたほど幸せな時間はないし、自分もこうなりたいと思えた。

直感や縁を大切にしたい。とても有意義な時間をありがとう。また絶対行く。


(タネノチカラさんの概要はこちらから。全てここに秘められています。)

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