T(私)の幼稚園時代①

モテ期であった。
恐らくは、人生において一番か二番目くらいには。
人生で一度でもそういう時期があったということで羨みを覚える人間もいれば、それが人生での数少ないモテ期なの?と憐れみを覚える人間もいることだろう。
私自身は、どんな時期、どんな理由であれモテはモテと考えて誇りに思えるちんけな人間なので、割と自慢に思ってたりする悲しい存在である。

幼稚園ではキスができる両想いの子がいて、私にストーカーかというくらい猛アプローチをかけてくる子もいた。
にも関わらず、私は他の子にもちょっかいをかけていたりした。
歳が歳なら、情状酌量なしの屑男である。

異性だけではなく、同姓ともうまくいっていた。
友達は多かったし、幼稚園のスポーツクラブというものにも通っていたが誰とでも仲良くできていた。

今にして思えば、幼稚園時代は不思議なものである。
何がどういう影響となって他者と良い関係を築けていたのか、全く理解が及ばない。当時の私がどういう感情に従って生きていたのかが全く思い出せない以上、答えは迷宮入りである。

唯一客観視できるのは、私は異性に対する興味がこの頃から芽生えてきていた、ということだ。
思い返してみれば、今後、私の人生には異性というものが大きく影響してくる機会が多かったように思える。

異性との関わりの中に、私という人間を知るヒントが存在するのだろうか……。


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