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東京都庭園美術館「生誕140年YUMIJI展 大正浪漫と新しい世界」へ。

夏日となる晴天の中、実はまだ訪問したことがなかった東京都庭園美術館へ行ってきました。1933(昭和8)年に皇族朝香宮家の自邸として建てられた建築物で、国の重要文化財に指定されています。

東京都庭園美術館公式サイトより

目黒駅より徒歩約15分、首都高を潜り抜けると広大な敷地の庭園が見えてきます。入口にはチケットカウンターとレストランが。
庭園は無料なので、ベビーカーで赤ちゃんを連れてピクニックに来ていた方もいれば、ご夫婦でのんびりされる方も。広い敷地には所々椅子やベンチが配置されています。

庭園は緑がたっぷり

建物は随所にアールデコ調の素晴らしい装飾がされているのですが、基本的に写真NGなので、目に焼き付けるしかない!

入口のタイルと窓の装飾

撮影OKのエリアの作品群。

『憩い(女)』昭和初期 絹本着色
夢二がデザインした封筒を、大きなタペストリーにして展示
『立田姫』 1931年絹本着色

今回の特別展では、1944年以降所在不明であった竹久夢二の油彩画『アマリリス』が、2023年12月、正式に夢二郷土美術館の所蔵となり、140周年を迎えられたとのこと。
実物の『アマリリス』。儚くどことなく憂鬱そうな女性の表情、顔と同じくらい大きく描かれたアマリリスが彼女の美しさを際立たせています。竹久夢二はあまり油彩画のイメージがなかったので、暗め、重めの色彩が意外でした。こちらの女性、恋人のお葉がモデルと言われているそうです。絵の背景には二人の物語や想いが散りばめられているかも。

竹久夢二は1884年から1934年を生きた画家で、大正ロマンの美人画における代表格とされています。
今回の展示では、絹本着色の掛け軸、木版画、水彩、油彩、ペン画、鉛筆画と様々な画材や技法を駆使していたことがよくわかります。
描く対象は儚げな女性が多く、女性の神秘性、着物の嫋やかさ、柔らかさを表現したカーブやS字の構図、表情も楽し気なものから悲しげなものまで、多岐に渡ります。デッサンとしては首が長くなで肩、手が大きい、腕がとても細いなど、バランスとして不思議な部分もありつつ、それこそが夢二らしいとも言えるデフォルメがされています。
封筒、雑誌の表紙、本の装丁なども出がけ、デザイナーやイラストレーター、アートプロデューサーとしての顔も垣間見えます。特に、物語の様子を想像させる、本の挿絵が秀逸に感じました。子供をモチーフにした作品も愛くるしさが伝わってきます。

新館にはミュージアムショップとカフェも♪
暑くて疲れてしまったので抹茶と小倉のケーキを頂きました。とにかく景色が美しく、眼福です。

ミュージアムカフェにて。

今度はぜひ庭園入口にあるレストランを利用したいなと思います。

東京都庭園美術館 https://www.teien-art-museum.ne.jp/
生誕140年 YUMEJI展 大正浪漫と新しい世界
2024年6月1日~8月25日
毎週月曜休館(ただし7月15日(月・祝)、8月12日(月・祝)は開館、7月16日(火)、8月13日(火)は休館)
*着物で訪問すると割引があります♪
https://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/240601-0825_yumeji/

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