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卓球療法INのせ①【卓球療法について】

この度、卓球療法士の資格を取得しました!

卓球療法について、以前に軽く書いたと思いますが改めて。

卓球療法は、卓球の用具を活用し、心身の健康の維持・向上・予防を図る方法です。
卓球と聞くとサーブを出して、ラリーになって…というのを連想すると思いますが、こちらの『競技としての卓球』とは全く違い、あくまで卓球というツールを使ったもの、という認識をしていただけると幸いです。

競技とは全く違うものなので、運動に自信のない方はもちろん、体力がない方も、体が痛くて動けない方も、立つことができない方も、工夫次第で誰でもすることができます。
何より他のスポーツより怪我のリスクが低いのが卓球の一つのメリットですから、軽い気持ちではじめられるかなと思います。

今回は卓球療法の効果や、競技卓球となにが違うのかをお話できればと思います。

『競技』ではなく『療法』としての卓球

卓球療法は競技卓球とは全く違うと書きましたが、何がどう違うのか。
まさに見出し通りの

『競技』ではなく『療法』としての卓球なのです。

具体的にお話すると、目的が違います。
競技卓球は、『卓球』というスポーツを練習して上達する、或いはプレーを楽しむのが主な目的となります。
しかし卓球療法は『卓球』はあくまでツールとして、心身の機能回復や向上を目的としています。なので時にはテーブルを台替わりに、スリッパをラケット替わりでも構いません。スポーツとしての卓球の概念を振り払って、いろいろなメニューを用意します。

立位(立った姿勢)が厳しければ椅子に座ったままで、動くのが辛ければ動かずできる工夫をする、対象の方の身体に無理のない範囲で、楽しみながら少し身体を動かしていただく。一人ひとりに寄り添いながら、自分目線ではなく相手目線、利用者ファーストの考えでプランを作っていきます。


卓球療法での効果

・認知症とその予防 

実は、卓球は脳を活性化させる、ということが医学的に証明されています。実際に医師がリハビリに取り入れながら研究され、卓球によって脳の血流を増加することを発見されたそうです。脳の血流が良くなる=脳の働きに良い影響を与えられる、脳のリハビリに良いということです。

・運動機能の改善

卓球はボールや相手を目で見る、追いかけるので
・反射神経
・動体視力
にも効果があります。
ラケットを握って振ったり、ボールを握る、投げることで手指の運動や巧緻性にも効果があります。
さらにこれは卓球ならではですが、バランス感覚の弱い方は台に手を付いて打つことができるのでバランスを保ちながら安全にすることができます。

また脳血管障害の患者を対象に卓球リハビリを実施した結果、車椅子の方が自立歩行できるようになるなどの運動機能レベルの改善が見られたとのことです。

・精神疾患へのアプローチ

身体機能以外にも精神疾患の方にも効果があると言われています。
主に
・集中力
・コミュニケーション力
の向上などに効果的です。

相手と付かず離れずのちょうど良い距離感なので、対面と比べて緊張感が緩和しますし、言葉を交わさなくてもコミュニケーションが取れます。次第に嬉しいや楽しいなどの感情が表出し、意欲が高まってきます。

またラリーの「ピンポン」の音が心を落ち着かせるのではないかと言われています。

引っ込み思案な性格や、内向的な性格の方にも向いていると思います。


これから卓球療法も取り入れながら、少しずつアクションを起こしていく予定ですので、卓球療法のこと、学んだこと、経過報告なども上げていければと思います。
(実際に試験的に動き始めていますが、またご紹介できればと思っています!)



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