声の糸 -episode5-

その日の夜心臓が痛かった。痛くて眠れなくて夜勤の看護師さんに伝えた。毎日のようにいろんな患者さんの痛いを聞いてるからか。
やばいとは思ってなくて。毎日のように輸血してるのでもう大丈夫だろう……落ち着くだろうとみんなが思ってたし私も思ってた。
なので、病室も奥の部屋で4人部屋の入口側の部屋になった。夜中に痛いと伝えたらガラガラと押せるパソコンの乗せて若い男の看護師さんがきて話し相手をしてくれた。
看護師さんは私が寝れないから暇なのかと思って作業をこなしながらお話してくれた。
それでも心臓の痛みは取れなくて結局朝まで起きてた。

朝6時に血圧を測りに来た朝出勤の看護師さんが電気をつけた。

顔面蒼白の私を見て焦ってしまって、
いつからキツかった？って聞かれたので夜くらいから夜中にかけて心臓が痛かった……心電図で測ったけど大丈夫だったよ。って言ったら……いやそこじゃないな……ってボソッと一言残し走ってどこかへ向かった。

夜勤の心臓内科の先生がきて
やばいかもしれない早く血液検査しよう！
1番に検査して！！早く！！って言った後

私は意識なくなった。