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グッナイ小形でいちばん好きな曲

小形くんの曲に、ライフイズペチャクチャという曲がある。
この曲は酔いに酔った小形くんが、星空の下の高円寺の商店街で、北海道にいる好きだった女性に電話をかけた時に浮かんできたフレーズから始まっている。

「今夜はゆっくりお酒を飲もう
 隣にいない君と話そう」

東京に出てきて寂しくて、一人自分の家に帰るのが耐えられなかったという。

挨拶というのは相手の存在を、私は認識しているよ、というメッセージを伝えるための行為だ。
部屋に入ってきた人が先に部屋にいた自分に挨拶をしなかったとしたら、自分の存在が軽んじられたと感じる人も多くいると思う。逆もそうだ。
そもそも身の回りに誰もいなかったら、あいさつの一切ない生活がある。
そこには誰もいない。
おやすみを言う相手がいない。

僕は彼の紡いだ言葉の中で
「視線をそこからずらさないで
 目と目を合わせてこんばんは」
という歌詞がいちばん好きだ。

人の人生はあいさつに満ち溢れている。
生活にも溢れている。
だから、ライフイズペチャクチャ、なのだ。

今夜はゆっくりお酒を飲もう
隣にいない君と話そう
視線をそこからずらさないで
目と目を合わせてこんばんは

明日の朝は起こしてください
明日の夜は寝かすから
星を歌うのも照れ臭くなる
いつでもどこでも歌うのに

精一杯の愛情表現
無視することしかできないの
辛いことがあったんなら
笑ってしまえば良いじゃない
そんなことを平気で言うのに
生活が君を締め上げる
自分が一番可愛いんだから
心から君を愛したい

生き急いで
取り残されて
何にも見えなくなった毎日
生き残って
這いずり回って
何にも見えなくなった帰り道

世を沸かすほどの体力、気力と言語と気持ちを持っていない
でも誰かが言ってたジョークを言うほど
投げやりになんてなりたくない
旅をしないのはお金のせいです
恋をしないのは誇りのせい
大人になったら何になろうかと大人になっても考える

話が終われば世界が止まる
恋が終わればどこかが焼ける
君の胸にありがとうって
話しかけたことないくせに

言ったことなど覚えてないのに
声だけいつも生きている
素敵な思い出かき消すように
響いて邪魔して仕方ない

嬉しいことがあった日は黙って君と話したい
悲しいことがあった日は黙って君の声を聞きたい
明日の夕焼け見るために
今夜は踊ろう 踊ろう

生き急いで
取り残されて
何にも見えなくなった毎日
生き残って
這いずり回って
何にも見えなくなった帰り道

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