【国際結婚手続きのススメ:スペイン人と日本で結婚する手続き】
どうも!スペイン人と結婚して約10年の私が、当時何もわからぬまま国際結婚をしたときの手続きをシェアしたいと思います。
10年前の私は、まさか自分が国際結婚をするとは夢にも思わなかった。
なんだかんだ私は、寅さんみたいな人と結婚して柴又で団子屋を切り盛りすると思っていたからだ。ひょんなことから出会ったひょんなスペイン人とひょんに結婚。
プロポーズも私から。
今回は、国際結婚をお考えの方、頭の片隅にそれも悪くないなという考えの皆さんに国際結婚の是非をお伝えしたいと思います。ふざけたタッチの内容に感じるかもしれませんが、ガチのノンフィクションですのであしからず。
大前提
スペイン人、日本人が日本で結婚する場合。
※婚姻後日本人のパートナーがスペインでの生活を望む場合、「LIBRO DE FAMILIA:家族手帳」を提示するだけだそうです。(シンプルかよ)
材料
・愛し合う国際カップル
・ファイリング技術
・異文化を受け入れる器
・ご両家の賛成
・忍耐(ちょっとだけいります)
・思い出という名の記録(写真など)
・高めのテンション
※低めのテンションで外国人と結婚できると思ったら大間違いです。
予定所要期間
6ヶ月程度
※めっちゃくちゃ下準備して手順と運がよければ3〜4ヶ月も可能かも。
はじめに
まず、日本同士の結婚とは非にならない位大変だということを理解しておいてください。でも最初にビビっておくと、案外簡単に感じるものです。手続きの大変さがセルやと思って挑んでおくと、案外タオパイパイを倒すぐらいの戦闘力で乗り切れます。
インターネットで「国際結婚 方法」と調べたら、脅すような記事がいっぱい出てきます。「本当のカップルでも、偽装結婚と判断されてビザが出ないことも多々あります。」「よく入国管理局の職員と国際カップルが怒鳴り合っているのを耳にします。」など。おぉ怖っ!行政書士さんの広告のオンパレード。
もちろん、プロに頼むのも全然ありだと思います。10万以上は必要になりますが、愛する人と結婚できるかどうかの瀬戸際なのでそれを安いととるか高いととるかはお二人の判断で。私の場合は、普通に「高い!」と思って、自力で乗り切る事にしました。
(そこに愛はあっても、金はなかったのです。)
そして、手続きがなかなかうまく進まず、ストレスになることもあるかもしれないですが、それが原因でケンカになっちゃうと本末転倒なので、
「イライラした方がパエリアをおごる」というような2人が幸せになるルールを設けておきましょう。
Step1. スペイン領事面接@東京六本木
▶︎目的:
夫がどの国で誰とも結婚していない「婚姻具備証明書」(独身証明)というシュールなものを発行してもらいます。
▶︎必要書類:(90日以内に発行のもの)
スペイン人が準備するもの
1. CERTIFICADO DE EMPADRONAMIENTO(住民票)-1通
・スペインから取り寄せ
・パートナーが日本滞在2年以上であれば日本の住民票をスペイン語に翻訳したもの(手書き不可)
2. CERTIFICADO LITERAL DE NACIMIENTO(出生証明書)-1通
・スペインから取り寄せ
3. パスポート、D.N.I.(身分証)のコピー
*スペインの役場
上記書類は、スペインの役場から取り寄せる必要があります。しかし、スペインの公共機関は日本ほどちゃんとしていません。誰も信じない方がいいです(笑)。日本から現地の役場に依頼しても確実に送ってくるとは限らないので現地の家族に頼んだ方が良い。
※日本に留学中や仕事で滞在中のスペイン人と結婚する場合、来日した時点で駐日スペイン大使館に在留届をしている人であれば、彼の詳細もすぐ大使館側に情報がわたるので時間短縮ができます。
→事前に申請していなくても、スペイン大使館へ面接の日の30分前〜1時間前にいけばその場で手続きできるとのことです。(10年前の手続きなので最新の情報は大使館のHPでご確認ください)
日本人が準備するもの
1. 住民票(過去2年間の所在がわかるもので、転居などしていれば過去に居住した市区町村役場で住民票の除票を取り寄せること)
2. 住民票のスペイン語翻訳バージョン
3. 戸籍謄本(抄本不可)
4. 戸籍謄本スペイン語翻訳バージョン
5. パスポート、または運転免許証のコピー
夫婦共通
入籍用申請用紙
(大使館へ問い合わせればメールやFAXでも送ってもらえます。)
※上記書類を全て大使館へ提出します。書類受理後15日間、「ちょっと待った〜!」って言ってくる元カレとかがいなければ、不服申し立てが無しとして、大使館の掲示板に両名の名前が掲示されます。
書類提出日(名前の掲示日)から15日過ぎた後、領事に電話をして面接の日程を決めます。面接後、婚姻に必要な「婚姻具備証明書」(独身証明)がもらえます。
▶︎面接当日
・面接には、夫婦両者の他に立会人をつれて第三者的に二人の仲を立証してもらう必要があります。私達の場合、旦那が2年間ずっと日本で専門学校生だったため所在が明らかだったからか立会人の同行は不要でした。
スペイン人と結婚した別の友人は、短期滞在ビザ期間内(90日以内)で結婚した人がいます。その場合、立会人に連れていくことが義務付けられていたそうです。(その友人は母上を連れて行ったそうです)
・面接では、夫婦別々に面接されます。スペイン語を話せない私はビビり倒していたわけですが、めっちゃフランクすぎてこむら返りしそうでした。
▶︎自分たちの振り返りとTips
私達の場合は、住民票の期間に1ヶ月不足があり一度送ったのに再提出になり1ヶ月ロスがでました。スペイン大使館は日本国六本木にありますが、あそこはスペインです。こちらからこまめに連絡して催促しないと反応をみせてくれないので待ちぼうけにならないように☆
Step2. 日本側役所で婚姻手続き
独身証明をゲットしたら、すぐに役場にお住まいの市町村役場へ。
必要な書類や説明があるので区役所・市役所の開館時間内にいってください。※時間外に警備員室に出しにいっても手続きができない。
「婚姻届って、茶色なんやぁ。」なんて思う隙もなく、ハンコついてぴゃ〜ん役所にとっとと気が変わらないうちに出しにいきましょう!
▶︎持ち物
<日本人>
・婚姻届書(日本人同士の場合と同様のものです)
・本人確認資料(運転免許証又はパスポート等)
・戸籍謄本(本籍地以外に婚姻届を提出する場合)
<スペイン人>
・婚姻要件具備証明書※(日本語訳を添付)
・パスポート
そこで、晴れて婚姻届が受理され日本で夫婦として認定されます。
Step3. 大使館でスペイン側手続き
「LIBRO DE FAMILIA:家族手帳」を発行してもらう。
▶︎必要書類
・婚姻届受理証明書(スペイン語訳を添付)
・日本人の戸籍謄本(スペイン語訳を添付)
Step4. 入国管理局で在留資格の変更の手続き(日本での生活を希望する場合)
基本的に、ほとんどの書類を日本人パートナーが作成します。労力が一番いるのでパエリアをご馳走してもらいましょう。
▶︎必要書類
私の旦那はビザが「留学」だったので「配偶者ビザ」に切り替える方法。
在留資格変更申請書(入国管理局HPの様式あり)
外国人配偶者の顔写真 1枚
外国人配偶者のパスポート写し
日本人配偶者の戸籍謄本(婚姻記載入りのもの)
日本人配偶者の住民票(世帯全員)
日本人配偶者の住民税の課税証明書
日本人配偶者の住民税の納税証明書
日本配偶者の在職証明書(職業を証明するもの)
身元保証書(入国管理局HPの様式あり)
外国人配偶者の本国の発行の結婚証明書「LIBRO DE FAMILIA:家族手帳」(日本語翻訳付き)*1
質問書(入国管理局HPの様式あり)*2
スナップ写真 2~3枚*3
*1:私たちは、留学ビザの期限の関係で「LIBRO DE FAMILIA:家族手帳」が届くのが待てなかったので後で追加書類として郵送しました。
*2:全て日本人が書くものです。特に難関なのが「結婚に至る経緯」的なことを作文書かないといけないんです。A4用紙1枚程度とされていますが、私はA4用紙2枚ぎっちり手書きで書きました。日本人側の収入や、在職状況、納税、課税状況もすっごく重要ですが、入国管理局を納得させる熱い文章を赤裸々に書いてください。ことこまかに。必要なら、性生活さえ書いてもかまいません。人生一度きりなんで赤っ恥をかきましょう。
*12:スナップ写真は2枚〜3枚といわずできるだけ提出してください。私は5-8枚ほど提出。なるべく、家族と一緒に映っていて、祝福されている感があふれたものを。とは言っても、入国管理局は「ウソ」が大っきらいです。ありのままに提出してください。
【注意点】
スペイン側でも、日本側でも結婚が成立していても「日本で一緒に住めるかどうか」はまったく別問題なんです。言うなれば、大使館関係は外務省、ビザ関係は法務省。畑違いで、連携とれているようでとれていません。何はともあれ、入国管理局に提出する際は、後で厳密なチェックが行われるためすごくあっさり受付されます。
そこで、「ちょっとビザ発行されるまで待っててね〜」的な猶予を2ヶ月ほどもらいます。私の旦那はビザがあと10日で切れるってとこでギリギリ提出しにいき、家族へのあいさつのため、その3日後、スペインへ飛び立ちました。ビザが発行されるか分からない中で、日本を離れるのは、スリル満点でした(やめとけ)そして、スペインでそらもう太陽浴びてビザのことなんかすっかり忘れて帰国したら、
提出後1ヶ月に1年のビザが発行されました!
来年も、この更新を続けて、うまくいけば3〜5年のビザが発行されるらしいす。※ビザ受け取りの際、手数料¥4,000が必要です。
Wrapup
私たちの場合:
2013年5月:婚約
2013年8月:必要書類の準備
2013年11月:スペイン夫の独身証明取得&日本での婚姻
2014年1月:ビザ発給
約6ヶ月くらかかりましたが、家族への紹介やら、スペインへの挨拶をしてからの動き出しなら1年くらいみとかないといけないかなぁ〜と思います。旦那の家族はフランクだったので、スカイプで「オラ達、結婚すっぞ!」って報告したら、液晶の向こう側で義母がフラメンコを踊っていました。
それに、うちの母も外国人と結婚することなんかハナから知ってたような感じでOK!とすぐ承諾してくれました。
そうはいかない家族がほとんどだと思うので、両家への紹介はお早めに。
文章にすると、途方も無い話ですが、先に国際結婚を経験した人にききもってやったり、プロに頼んだらずんずん進みます。それに、冒頭にお伝えしたように最初にめっちゃ大変だと持って挑んでおくと案外全然ヘでもないです。
「ちゃんとしておくこと」が大事。正味な話、旦那を養えるくらいの財力(定職)があるかも重視されます。日本で住まないなら大丈夫かな。平たく言えば、入国管理局は不法労働やビザ目的で結婚をしていないかを判断するので、怪しい外国人は水際で止めておこうとするのです。
だから、ちゃんとした2人なら大丈夫。「ちゃんとした」というのは人の道に反していなければという意味です。
結婚の手続きは大変ですが、私にとって自分のふるさとが日本以外に、スペインとアルゼンチンになったことは感慨深いものです。
最後に、外国人男性と結婚を夢見る女性達にひとこと。
「外国人と付き合いたい」「ハーフの赤ちゃんが産みたい」は、禁句です。
端からきいたら結構イタイです。外国人にとっては、「ほんなら誰でもええんやんけ!」と思ってしまう一言なのでお気をつけ!
がベストだと思います。完全に私の物差しなのでご参考までに☆怒ってポストに納豆とかいれないでくださいうふふ。
長くなりましたが今日はここまで〜〜〜〜〜〜〜
プピリットパロ〜!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?