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和紙の可能性

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和紙のこと、染めや工芸など和紙加工のこと、つづっていきたいと思います。
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2020年10月の記事一覧

藍染めレポートその2

藍染めレポートその2

藍染の染めなおし。
使うのは大和藍。

1g計って 200ccのお水に溶きます。
大和藍は 本藍とインディゴの混ぜ物。
とても手軽に使えます。 



       藍を溶いた様子

    染めなおしの作品のぼかし部分に まずは霧吹きをします。

   藍の染料を刷毛で入れていきます。

ドウサ液で 模様を入れているところには藍の染料が入り込まないように慎重に作業を進めていきます。

    

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障子を貼ろう!

障子を貼ろう!



障子の衝立 いち部分が痛んだので 張り替えることにしました。

まず 和紙を大きさに裁断して、その紙を湿らせます。
写真は水刷毛を使用していますが 霧吹きで代用しても大丈夫です。
湿らせる意味は 和紙は湿り気を与えると 伸びる性質があるからです。

湿り気を与えた和紙は巻いて全体にまんべんなく湿り気がいきわたるようにします。 おいておく間に次の作業、サンに糊を付けます。

糊は正麩糊。小麦粉を

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こんにゃく糊の使い方 その1

こんにゃく糊の使い方 その1

こんにゃく粉 こんにゃく芋をすりつぶし粉状にしたもの。
こんにゃく粉を200ccの水に1gの割合で溶いて糊状にしたものがこんにゃく糊です。

良くかき混ぜてだまだまがなくなったら使えます。
こんにゃく糊の特徴は 和紙の強度が上がる。毛羽立ちを抑える。塗った跡が残らない(てかてかしたりしない、和紙の風合いがそのまま残る)。
などなど

藍染の準備として 藍染をする和紙にこんにゃく糊を塗ります。

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こんにゃく糊の使い方 その2

こんにゃく糊の使い方 その2

こんにゃく糊は こんにゃく芋をすりつぶし乾燥させて粉状にしたものを水で戻した糊です。
和紙を使う人は こんにゃく糊を和紙の強化、毛羽立ちを抑えるという目的で使うのが一般的です。

https://note.com/tsuyoume/n/nb8b9b4fc6244

今回はちょっと変わった使い方のレポートしますね。
上の写真は こんにゃく糊を使って アクリル板に染めた和紙を貼り付けてしわを伸ばしてい

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クラフトマン道場・藍染編

クラフトマン道場・藍染編

クラフトマン道場と称して 染め和紙や作ることを経験したい人に遊びに来てもらってます。
今日のお友達は 絵描きの ゆうさん。

麻紙という種類の主に絵画用に使う和紙を持ってきてくれました。
あらかじめ ドーサ液で模様を付けてます。
大きな月ですね。

ボクが使っている紙は 土佐和紙。
こんにゃく糊をしみこませて 破れにくい加工にしています。
麻紙はもともととても強い紙で こんにゃく糊の加工はしていま

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お皿を貼る。そして糊のこと。

お皿を貼る。そして糊のこと。



年末の 岡山天満屋デパートでのイベントに出品する、赤と黒の洗える和紙のお皿を作ってます。

       和紙のほうにはでんぷん糊(正麩糊)。

        本体のお皿のほうには木工ボンド。

           紙の上に 本体を乗せます。

          ひっくり返して

          撫で付けます。

          次の作業は裏に折り返す。

    まずは お皿の

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藍染レポート完結編

藍染レポート完結編



和紙の藍染のタペストリーの 染めなおしが完成しました。

やり直し前がこの色合いだったので またこれから20~30年位は使ってもらえると思います。
トップ画像は 染めなおしてこんにゃく糊でアクリル板に張り付けしわを伸ばしているところ。乾けば完成です。

ずっとかけっぱなしで お日さまが当たるところで15年くらいたっていたのでところどころ 破れがありました。

     繕いの作業もしました。

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藍染の染めなおしのお仕事

藍染の染めなおしのお仕事



昔に作った藍染和紙のタペストリー。
おそらく15年か20年近くたっていると思います。
お客さまより染めなおしのご依頼を承りました。
玄関先で日の光がよく当たるところにかかっていたので、色あせが進んでます。
まず 黒竹を外し水洗いしました。
少しだけ黄色っぽい汚れが落ちたくらいで、そんなに汚れてはなかったです。 さっぱりした感じになりました。

次の作業は こんにゃく糊を塗ること。
水400cc

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