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新社会人へ|サステナブルな働き方って?

こんにちは。

大型連休も終わり、また忙しい日常が戻ってきました。
緊急事態下であっても、陽気はすでに初夏を思わせるようにさわやかですね。

今回のコラムテーマは、日常に引き戻されるタイミングだからこそ、立ち止まって考えたい、

持続可能な働き方」についてです。

特に新社会人の皆さんは、会社員生活がスタートして1ヵ月が経ちました。
仕事に対する見方が陳腐化されてしまわないよう、このテーマについては特に
考えてみていただきたいと思います。


■"自然の摂理"から考えてみる

サステナブル|Sustainable
「持続可能な。支持できる。耐えうる」

私がコラムで何度も触れている「違和感」。
ここから直感が生まれると言ってきました。

それにしてもこの「違和感」は、なぜ私たちの中に生まれるのでしょうか。
あくまで私の見解ですが、
それは、私たち人間が本能的に、「持続可能な社会」を望んでいるからではないか、と思います。

つまり、「すぐに終わってしまうようなコミュニティ(組織や企業)は危険であり、そもそも不自然である」と、
誰もが本能的に理解しているのではないでしょうか。

人間はバカではありません。
そもそも”生存本能”が備わっている生物として、自分が危険にさらさられるようなところには近づきたくないですし、
もし自分が置かれた環境に危険が迫っていたら、とうぜんそこから逃げたくなるものでしょう。
それが、人間の習性というものではないでしょうか。

つまり、
自分が身を置く環境というのは、安全であり、安心できるものでないと、そう長くはいられない
という”摂理”のようなものを、誰もが無意識のうちに理解していると思うのです。

もっとシンプルに言えば、
「不自然なものは、いずれなくなる」という
大自然の摂理が存在していて、
それに当てはまるものなら永続きするし、
当てはまらなければ短命で終わる、

ということです。


■私たちに備わっている「危険予知のアラート」

近年、SDGs(Sustainable Development Goals|持続可能な開発目標)が国連によって提唱されました。
あらゆる企業はもちろん、この地球で幅を利かせている私たち人間、しかも個人レベルの行動にまで、そのコンセプトは例外なく必要だとされています。

しかしよく考えてみれば、その考え方の必要性は、そもそも今に始まったことでありませんよね。
人類が誕生したその頃から、自然や社会と共存するために、人はそれなりに知恵を絞って生きなければならなかったはずです。

そして近年は、気候変動や食糧不足など、さまざまな地球規模の問題が同時に顕在化してしまいまいた。
その解決に向けた取り組みも、いよいよ待ったなしとなったのです。

このような背景もあって、私たち一般市民でも、自分の身の周りの環境やモノの取り扱い方に対して、敏感になっているのではないかと思います。

つまり”違和感”とは、
サステナブルな社会を実現しようとする私たちの本能が発してくる、
危険予知のアラート」と言えます。


■やさしくなければ、もうからない

少し身近な話に戻しましょう。世間ではいまだに、いわゆるブラック企業というものが存在します。
毎年、『ブラック企業ランキング』なるものまで発表されているくらいです。
ハラスメントや長時間労働、無給残業といった、「誰かを犠牲にして成り立つしくみ」が常態化している企業は、はたしてサステナブルでしょうか。
絶対に違いますね。

収益さえ得られれば、環境だろうと人だろうと犠牲にしても構わないという姿勢は、
遅かれ早かれ、こうしたランキングなどによって評判を落としたり、あるいは内部からの告発を受けたりして、
いずれ必ず何かしらの制裁を受けるようになっています。

実際に、ブラック企業と評価を受けてしまった企業には、採用に応募する学生が激減したり、株主から厳しい追及を受けたりする例など、枚挙にいとまがありません。

ましてや昨今は、ウェブ上の掲示板やSNSによって企業の内部の透明性が高まっていて、
どんな悪行でも、すぐに世間の白日のもとにさらされるようになっています。

さらに、「ESG」(環境、社会、ガバナンス)という観点からも、いち企業は評価されるようになりました。
投資家たちは、この評価が低い企業に対しては、もう投資をしません。

どういうことかというと、
環境や人に優しくない企業は、もう儲からない、
という事態にさえなっているのです。

いかがでしょうか。こうして大きな世界の潮流から見ると、サステナブルとはけっして一時的なトレンドではないことが、わかるかと思います。

つまり、「サステナブルでないしくみは永続きしない」という大原理は、間違いなく存在するということです。

”不自然”な存在であることは必ず、揺り戻しや、
それにふわしい報復を受けることになる、ということなのです。

仕事のやり方にどこか不自然さを感じる、という違和感を覚えたなら、
それは、自分に発せられた危険予知のアラートです。

やり過ごしたりせず、きちんと違和感と向き合ってみましょう。

◆◇◆ 今週の箴言(しんげん)◆◇◆
(ラ・ロシュフコーより)
希望と怖れとは切り離せない。
希望のない怖れもなければ、怖れのない希望も無い


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