若手社員を開発する「問いかけ」の手引き
こんにちは。
私は今、実家のある飛騨高山に滞在しています。
書斎から遠くに見える北アルプスを眺めながら、コラムを書いています。
今回は、若手社員の能力開発に活用できる、有効なコミュニケーションについて考察します。
コミュニケーションの分野でも特に昨今、多くのビジネスマンの関心を引いているのが、「問いかけ」ではないでしょうか。
社員が自己啓発するきっかけ、自己理解を深める機会を提供するのが、この「問いかけ」です。
今回はシンプルに、シチュエーションごとに答えを引き出すための、問いかけの例を提供していきます。
一般的な問いかけの例
まずは、1on1などで、部下の思考の範囲を大きく広げて答えやすくする問いかけです。
今のプロジェクトに一番挑戦的だと感じる部分は何ですか?
今の仕事をさらに効率的に進めるためには、どんなツールやリソースがあればいいと思いますか?
あなたが専門家になりたいと思う分野は何ですか?
自分の今の仕事で、最も得意とするエリアは何ですか?
仕事での挑戦や困難を乗り越えるために、どのようなサポートがあれば役立つと思いますか?
ではここから、さらに深掘りするための、特定のシチュエーションにおける質問例を考えてみましょう。
シチュエーション①
自分のキャリアに迷いを抱いている若手社員への問いかけ例
あなたが働く上で一番大切だと感じる価値観は何ですか?
あなたの理想の仕事の一日はどのようなものですか?
長期的に見て、あなたのキャリアで達成したいことは何ですか?
あなたの人生にとって、キャリアとはなにを意味しますか?
シチュエーション②
自分の能力開発に積極的ではない若手社員への問いかけ例
自分の強みをどのようにとらえていますか?
あなたが自分のスキルをさらに高めると、誰にどんなメリットが生まれると思いますか?
あなたが興味を持っている分野や、学んでみたいと思うことは何ですか?
自己開発のために時間やお金を投資することって、どんな意味があると思いますか?
シチュエーション③
意欲はあるけれど、評価に結び付かずに悩んでいる若手社員への問いかけ例
あなたの努力が、適切に評価されていると感じるには、何が足りませんか?
あなたが達成したことの中で、最も認識されていないと感じるものは何ですか?
自分のパフォーマンスを、客観的にどのように評価していますか?
評価に結びつくパフォーマンスへと改善するために、何が必要だと思いますか?
チームや組織に対して、どのように貢献したいと思っていますか?
シチュエーション④
何を聞いても、本音を明かさない若手社員への問いかけ例
あなたが今の仕事で一番楽しんでいる部分は何ですか?
自分の仕事に対して一番大切だと思う価値観は何ですか?
あなたがすべてを打ち明けられないとしたら、その原因は何ですか?
シチュエーション⑤
何を聞いても、最低限の返事しかしない若手社員の心を開かせる問いかけ例
仕事以外で一番興味があることは何ですか?
今週を振り返って、いちばん仕事で充実感を覚えたのはどんなときですか?
あなたが今もっとも、私や組織に望んでいることは何ですか?
シチュエーション⑥
何度も同じミスを繰り返す部下に、メタ認知をうながす問いかけ例
このミスが繰り返される原因は何だと思いますか?
初めてこのミスをしてしまったとき、どのような反省点や学びがありましたか?
その反省点や反省点をもとに、どんな改善策を試みましたか?それは効果的でしたか?
自分の作業プロセスを見直すと、どの部分が問題を引き起こしている可能性がありますか?
シチュエーション⑦
自己評価が高すぎる部下に、メタ認知をうながす問いかけ例
自分のパフォーマンスを評価する際、あなたはどのような基準を用いていますか?
他の人たちのフィードバックや評価は、あなたの自己評価とどのように違いますか?
あなたのスキルや知識について、まだ学ぶべき部分は何だと思いますか?
自分の仕事やパフォーマンスを客観的に見るためには、どのような視点が必要だと思いますか?
あなたの自己評価と他人の評価にギャップがあるとしたら、その原因は何だと思いますか?
いかがでしょうか。
主に、7つのあるあるケースを挙げてみました。
若手社員の成長を支援するのに大切なのは、すぐに答えを差し出すのではなく、自分で考えさせることです。
自分で見つけた答えは、生涯、本人のものになるからです。
部下が、自分自身の行動や思考パターンについて深く考える機会を提供しましょう。彼ら自身が自己改善の道筋を見つけ出し、自己認識を深めることをサポートしてあげましょう。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
※トップ画像はAIに描かせてみました。
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