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『喜ばれる人になりなさい』本屋で本に呼ばれて買った本、巻末の「ギフト」がすごかったです!

喜ばれる人になりなさい 
 母が残してくれた、たった1つの大切なこと
永松 茂久 著 
2021年 5月の本

 著者のことは実は全く知らず、丸善のオトナ買いの際に「喜ばれる人になりなさい」とこの本が僕を呼んでいるように思えたので手に取りました。 オトナ買いの際には、いくつか狙った本を調達した後に、こういうひょんなめぐり逢いということもあったりするので(セレンディピティというやつですね)、僕は好きです。
 もちろん、目的をもって買う本も大事だし、難し目のビジネス本も読みます。 そんな中で、こういうほっこりするような本もたまに読んで、ほっとする。 100%感謝の気持ちが湧いてくる母子の物語、と帯にある。 男子たるもの、多くの方が、母という偉大な存在に感謝している(私ももちろんそうです)。母からの言葉というありがたい応援の本でした。
 みんな、お母さんから生まれてくるんだからね、と。

 いつもどおり二度目読みをすると、前半部分にも、二度目読んだら見つけられることもあったりで、それはそれで素敵でしたし、巻末まで至ってから見開きのDearという本を贈り合う文化の部分に気づいたりもします。  
 なんとなく、この本を読んでしまったら 「人は話し方が9割」 も、読まなきゃいけなくなった気がしたので、後日、また読んでみたいと思います。(人は話し方が9割の著者が書いた本だとは知らずに買いました)


 と、ここまで二度読みをしてレビュを書いてから、巻末に記載のある「感謝の気持ちを込めた「ギフト」のご案内」を拝見したのですが、これで大泣きをしました。 そこまでは自分の感覚では★3つだったのですが、一気に★5つになりました。
 なんだろうな、文字で受け取っていたイメージの情報が動画になっているからかな、一言一言、いろいろ魂に響いてしまいました。大泣きでした。 

 完全に読書レビュでないんですけれど
 「今、目の前にいる人のために」から「喜ばれる人になりなさい」というキーワードへの流れが、自分が大事にしている価値観(というか自分のポリシーである)「今、目の前を100%」および「自分に正直に他人に誠実に」という概念に真にリンクして、ずどーーんと来ました。

 スペシャルムービーに至れて、ほんとよかったです。大泣きしました。 読み終えた後に巻末にあるという演出含め。 さらに「日本中のお母さんに読んでほしい」というトークあり、なるほどそうなんだ、と思いました。(確かに、読後の感想としては、ごもっともです)



 ほか「本は100パーセント読者のためにある」など、たくさんの素晴らしいメッセージがあったので、いつも通り下記抜粋しておきます。
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P34 
 お世話になった人にちゃんとお礼は言ったか?
 筋道は通しているか?
 恩を忘れてはいないか?
 自分の我ばかりを通そうとしていないか?

 子どもの頃はうっとうしかったが、そのうっとうしい教えが社会に出て驚くほど役に立った。
 母は最初から僕たちを本気で「社会に返す」つもりだったのだと思う。

自分の母も、こういうことを伝えてくれる方であるが、なるほどごもっとも身に染みております。 社会に出て驚くほど役に立った、本当におっしゃる通りです。 自分の場合だと、「やることやってからにしなさい!」の育てられ方は(たぶん二面性はあるとは思い、この育て方をしていただいたことに)強く感謝をしています。 その結果として、自分としては比較的GRITな人間に育ったと感じています。(GRIT:やり抜く力、と言われている力です。ブクログレビュ、リンクしておきます)


P99 今や銀だこは東証一部上場の超名門企業になったが、その当時から佐瀬社長の口癖は
どれだけ大きくなっても、たこ焼きの向こうにあるものから目を離すな
 だった。

 これはつまり、たこ焼きを食べる人の笑顔を絶対に忘れないということだった。 言い方こそは違えど、この言葉の中にも、母が幼い頃から僕に言い続けた
喜ばれる人になりなさい
が心に響いてきた。

たこ焼きの向こうにあるものから目を離すなって、素敵な表現だな、と思い付箋をはりました。 「喜ばれる人になりなさい」が心に響いてきた、ということはすごくわかると思います。 僕もこれから何かにつけて、「喜ばれる人になりなさい」が、想起されることになるんだろうな、とは思います。


P151 
「効率の中から感動は生まれないよ」
「え?」
「たしかに効率的に料理を出すことももちろん大切なことよ。でもね、非効率なことだからこそ感動するんじゃない
 (中略)
「人ってね、おもてなしをする側の気持ちってしっかり感じるのよ。『私1人のためにここまでしてくれたなんて』そう思ったときに感動が生まれる。そんなものなの。他のお店がめんどくさくてやらないことを一生懸命考えてみたら?そもそもあんたたちたこ焼き以外ど素人なんだから、何かでお客さまにまた来てもらう努力をしなきゃ」

はじめての店舗ができた際の初日にスタッフへサプライズでバースデー祝いのあったシーン、「母さん、あれはたまたまやったことだから、本番には関係ないよ」という言葉からのやりとり。 この「非効率」の道を突き進んだことにより県外からも多くの方がいらっしゃるようになった、というサクセスストーリー。ここでもお母さんからの大きなアドバイスがヒントになっているんですものね。


P180
 「勉強ができることって素敵なことよね。でもね、スポーツができたり、料理ができたり、人に親切にできたりってすごい才能だと思うのよ。 特に社会に出たら、喜ばれる人から順に成功するじゃない? あの子のその才能をのばしたほうがいい気がするの」
 一見むちゃくちゃなように聞こえるが、真剣に話し始めると、妙に核心をついて説得力があるのがこの人の怖いところだった。

社会に出たら、喜ばれる人から順に成功するじゃない?というところも含めて、むちゃくちゃなように聞こえるが、妙に核心を着いて説得力がある、というのは、すごくわかる気がした。 100%子どものことを信じているからこそ言えるアドバイス(この場合の声がけをした先は孫にあたる子の状況なのであるが)。 「人に親切にできたりってすごい才能だと思うのよ。」この概念には、まったくもって共感します。


P205 「なんでもいいのよ、人が幸せになれば。 しかもあんたがやっていることは私よりはるかにスケールが大きいよ。 こう言うと嫌かもしれないけど、あんたの講演してる姿とかお店で若い人の相談に乗ってる姿を見ると、『あ、私のやってきたことはちゃんと息子に伝わったんだな』って思える。ありがとうね」
 僕は黙って聞いた。
 「これからもたくさんの悩んでいる人をたすけていってね。それが私の願い」

もうこのへんくると大泣きである。自分が涙もろいこともあるけれど、お母さんから受け継いだバトンがしっかり渡されている、ということを母から話されたら涙なしにはいられないです。(ガンで余命いくばくかという時のシーンです) 悩んでいる人を助ける ⇒ やっぱり喜ばれる人になる、というところにつながると思います。僕も悩んでいる人がいたら積極的に助けていく人生へより磨きをかけたいと、強く心に響きました。 


P248
 「私はシロウトだからよくわからないんだけど、本ってね100パーセント読者さんのためにあると思うのよ。 そう考えたとき、今あんたの立場でやるべきことは、あんたが書きたいことより、読者が読みたいことを全力で探し出すことなんじゃないかな」
 (中略)
 「でもね、商品は100パーセントお客さまのためにあるって思ったら、すごく楽になった。 大丈夫よ、あんたならできる。 とことん読者さんに喜んでもらうことだけ考えれば、自分がどんな書き方をするか見えてくるんじゃないかな

すごいですよね。 まったくもって昨今言われている「ユーザー目線」「カスタマーエクスペリエンス」な発想ですよね。100パーセント読者のためにある、と言い切れる。表現力も秀逸ですよね。書きたいことを書いているようでは、読まれる本にはならない、ということは、おっしゃるとおりでございます。先日読んだ「交渉術」の件でも記載してあった通り。(先日の本もリンクしておきます)


P264 本をつくるとき、一番大変なことは、実は執筆ではない。
 「誰に何を書き、どう問題を解決するのか?
 この軸を決める企画部分が一番大変なのだ。

これは、「人は話し方が9割」の本に関して、企画会議を行った後に記載されていた記述。 とことん読者さんに喜んでもらうことだけ考えれば、自分がどんな書き方をするか見えてくるんじゃないかなのところを徹底的に考え抜いておられることがよくわかります。 「人は話し方が9割」は、この部分がよく練られていたからこそ、平易で、特にこのコロナ禍においてもよく読まれたんだと言われています。


順番を前後しましたが、最後に一番響いた部分。

P195 
「私はあんたの本の日本一のファンだからね。私みたいに悩んでる人に寄り添う著者であってほしいからこれからも厳しく言うよ。ファンってわがままだからね」
 そう言って笑っていた。
「もらった才能や勲章は決して自分をいばらせるためにあるんじゃない。
  その力を使って誰かに喜ばれるためにあるもの」

 母のこの言葉は僕の中で、今も最も心に残っているものの1つだ。

困ってる人を助けたい、という思いから本を書き始めた著者が、売れ始めて本の記載内容が変化してきてしまった際に、母から諭されるシーン。やっぱり僕もこのシーンはグッときました。 その力を使って誰かに喜ばれるためにあるもの、喜ばれる人になりなさい。その力は、弱い人を助けることにきちんと使いなさい、と。最後のメッセージの部分は、(読後に「巻末ギフト」として掲載されていて感動して大泣きした)動画では「単なる役割」「ちゃんと役割を果たしなさい」という言い方をされていましたね。

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以上

最後まで読んでいただいてありがとうございました。読書レビュで目次作るのって、ちょっとうまくいく感じがしなくて、どうしてもこういう書きっぷりになってしまいます。申し訳ありません。 いつものブクログレビュをリンクしておきます。



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