『メモの魔力』遅ればせながら読みまして、自分なりの解釈含めてブログ化してみました。
おはようございます。大橋です。 お盆休みに雨の時間を利用して複数冊読み切りましての共有です。(と、下書き保存でストックしてあった) 2019年に大ヒットし、2020年になってもビジネス書大賞2020にノミネートされ、未だに根強く売れ続けており、2021年6月30日第36刷発行だそうです。ほんとすごい本ですね。 累計72万部ですって。 自分としては、魔力とは言えないまでも、メモ(というか手書き)は大好きだということもあり、本書とはちょっと距離を置いていました。感想含めて共有しますね。
メモの魔力 The Magic of Memos
前田 裕二 著
2018年12月の本
ビジネス書は、メジャーどころはほとんど抑えていく性格であって、それこそFACTFULNESSも、両利きの経営も、シン・ニホンも、1兆ドルコーチも、父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。も、すべて買って読んで持っているんですが、本書だけは意識的に後回しにしていました。
というのも、自分としては自分なりに、いろんな書籍から学んだり、書籍から学んだことを手帳にメモって、日々の行動の指針にしていたり、それなりに確立してきていたので、いざこの本を読んでしまって、あぁ今度はこの方法か、となるのがちょっと嫌だったというところが正直あります。
例えばの例とすると渡邉美樹さんの「夢に日付を」だったり(僕は今でもDate your Dream手帳を続けています)、稲盛和夫さんの「生き方」での「現実になる姿が『カラーで』見えているか」の件だったり、齋藤孝先生の三色ボールペン(そこに黒を加えての四色ボールペン)は、ずっと長年活用しているし、いろいろ長年かけて積み上げてきました。(改めて調べなおしたら三色ボールペンの本2005年の本だったのですね、確かにそのぐらい前だったな。)
しかしながら、改めまして、会社入って20年目の夏休みに、じっくり腰を据えてこの本と向き合い、いつも通り二度読みし、齋藤孝先生の赤青緑ライン引きもしっかり行って熟読することにしました。 本にもありましたが、ワクワクする文房具を活用する、ということで、モレスキンのノートも調達しました(笑)。(一か月半使ってきたから少し年季が入ってきたように見える)
巻末の自己分析1000問、読み終えての翌日モレスキンが自宅に届いてから、チャレンジしています。 ほとんど読書レビュになっていない、自分の体験談となってしまってますが、以下、抜粋引用は行っていきたいと思います。 こうしての抜粋引用の営みそのものは、「面白かった」「ほかの方にも届いてほしい」というファクト部分、であり、そこから、「なぜ面白いと思ったのか?」を自分なりに咀嚼し、『抽象化』『転用』をしていけば、もっともっと自分の成長にもつなげていけるんだろうな、と思います。
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・P27 ビジネスに限らず、僕から生まれ出るほぼすべてのアイデアは、ふだん無意識に通り過ぎてしまいそうなことに目を向けて、逃げずにそれを「言語化」することで生まれています。その知的生産の過程を「メモ」と呼んでいるのです。そして、この、人間にしかできない知的生産活動こそが、仕事の真髄であると思います。
そうなんですよね『言語化』する、ということは、先ほども書いたけれども自分の中で咀嚼して(たぶん抽象化をしているんだと思う)、自分なりの言葉をポーンとそこに当てはめる、そうしたトレーニング活動のたまものなんだと思います。 ラグビースクールでのコーチングにおいては、この「言語化」部分については、とても重視しているし、会社仕事においては、議事メモの作成の際に、自分なりにはすごく意識をしているつもりです。
・P100 例えば、「この映画、面白いな」と思ったとします。実際、8-9割の人は、純粋に「面白いな」で終わるでしょう。その率直で素直な感覚自体は大変尊いものですし、失ってはいけません。 が、この意識に「なぜ」を向け、言葉にする作業こそが、僕らの抽象化能力・言語化能力を引き上げます。「なぜ面白いのか」をきちんと言葉に落とし込んで、人に伝える作業をすれば相当な力がつきます。
自己完結のメモだとなかなか続かない人は、メモ代わりに、TwitterなどSNSをつかってみてください。 ○○が面白かった。それは、○○だったからだと思う、と理由を言葉にしてしっかり伝えるのです。
自分の手帳にそれこそ転記しておりましたメモをあわせて掲載しておきたいと思います。
President2006.8.14号より(ボストンコンサルティング御立尚資)
新聞や雑誌を読み、他人の話を聞いて「なんか面白い」と自分が思ったということは何らかのパターン認識しているからと考えられる。
それをただ「面白かった」と漫然と受け流してしまう人と、もっとうまく表現できるたとえや事例がないかと考えてパターン認識をより豊かにしていく人とでは、のちのビジネス人生に大きな差がつく
2006年当時のメモも、しっかり手帳に残し続けているような人間ですが、今回の「メモの魔力」の本については、まさにこの『パターン認識をより豊かにしていく』というメソドロジーを「抽象化⇒転用」という形にて、提案してくれた本だとすごく感銘しました。 73万部も売れている本だけれども、この御立さんの当時の解説にどなたか気づいた方いらっしゃったかしら。 御立さんの当時の解説があまりにもピタリときて、すごく腹落ちしました。
・P129 「あなたの弱点は?長所は?」などといった自己分析の質問に単に答えるのは、誰にでもできることでしょう。自分が考えた具体的な弱点をさらに「抽象化」して、そこで得た気づきを別のことに「転用」(具体化)したりすることで、計り知れないほど大きな価値が生まれます。
例を挙げましょう。「自分の長所」への答えとして、「辛抱強い」と書いたとします。ここで止まっている自己分析は、弱い。 ここで一歩踏み込んで、どんな辛抱強さがあるか、具体化します。そしてそれらに対して今度は「なぜ?」を向けて、そのインサイトを深堀し、抽象化してみるのです。
自分は、なぜ辛抱強いのだろう。何が自分をそこまで辛抱強くさせているのだろう。自分の辛抱強さを作った原体験は何だろう。こういったことを考えていきます。
自己分析、前田さんの熱量すごいですよね。でも確かに「原体験は何だろう?」という思考まで転用させていく、というところまで実施していくことで、力強いストーリーが生まれる気がしました。先日カウンセリングを受けた際に、自分が直感を信じて行動する人間になった背景には、もともと優柔不断でウジウジしていた自分を変えようとしてきたという話をしたことがあり、ここの考察はぜひ進めていこうとモレスキンを調達しました。
・P147 突然ですが「なぜ流れ星を見た瞬間に願いを唱えると夢がかなうのか?」考えてみたことがありますか? 願いがお星さまに届くからでしょうか。おそらく、違います。 僕が思うには、「流れ星を見た一瞬ですら、瞬間的に言葉が出てくるくらいの強烈な夢への想いをもっているから」です。そしてその強烈な夢への想いの結果、片時も忘れず、ずっと願っているからです。想いは強ければ強いほど、行動への反映率が上がります。そして、行動こそが、夢が手に届く場所に僕らを連れて行ってくれます。
この話と、渡邉美樹さん、稲盛和夫さんの「夢をカラーで描く」の件、さらに、マハトマ・ガンディーさんやマザーテレサさんの行動、習慣、運命の件、そういったところの、それこそ抽象化された概念について、このフレーズで感じました。 流れ星を見た一瞬ですら、瞬間的に言葉が出てくるくらいの強烈な夢への想いをもっているから なんていうところまでは至らなかったけれど、読んで、ナルホド!と思ったフレーズです。
・P165 でも、残念ながら、多くの人は、天才ではない。ただし、そこで悲観すべきではないと思っています。むしろ、天才でないことを自覚するからこそ、天才たちができないような科学的アプローチによって、天才と同じ結果を出すのです。ワクワクしませんか?
ここのところもへたくそラガーマンとすると、とっても勇気の出る表現でした。 下手くそだったからこそ、天才のようには振る舞えず、誰よりもラグビーについて勉強して細かいところまで分析したし、そういった営みの結果現在でもラグビーを続けられているし、スクールでのコーチも行えています。 さらにこの「科学的アプローチ」という観点では、法人営業の手法を体系化してくださっていた、「無敗営業」を想起させました。
・P195 誰にも止められないような、内から湧き出てくる強い願望です。その意味で、やはり大切なのは、表層的なテクニックではなく、「なぜやるのか」「何のためにやるのか」という根っこの部分だと思っています。
自分は根底で何を願っているか、この自己理解が進むと日々をただ漫然と過ごすのではなく、目の前の取るに足らない何かをアイデアに変えたり、夢の実現に前のめりに生きることができます。受け身で生きるのではなく、楽しみながら、自分から取りに行く。そういうスタンスを持つと人生は一気に楽しくなります。
おお、ここでも2006年の御立さんのコメントの「漫然と」という表現が使われている。 「なぜやるのか」「何のためにやるのか」という根っこの部分 これ、自分として腹落ちしているところと、そうでないところの差が激しいんですよね。 たとえばオレのゴミ拾いの場合は、「なぜやるのか」「何のためにやるのか」というところはすごくシンプルなんだけれど、こと会社仕事のことになると、落とし込めていない自分がいるんですよね。そうしたところも含めて、自己分析、徹底的にやっていこう、と思いました。 行動を変え、コミュニケーションの力でお客様と共に未来を創るために。
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以上です。
メモの魔力、それこそなんとなく直感で避けてきたけれど、改めて読めるタイミングで読めて、よかったと思います。実際に読まれた72万人以上の方は、この本をどう受け止めて、どう人生を変えようとしているのか、そういうところがかなり興味があります。(というのも、これかなり行動に変えていくには重たい本だと個人的には思ったので…。 )いつものブクログレビュつけておきます。
(本棚登録13282人、感想1177人だって、すごいですね。)
あと、おまけのおまけで、(ここまでやる人はどれくらいいるかはわかりませんが)モレスキンでの一日一回の自己分析を盆休みから続けてきていて、例えば9月30日のメモをひらいておきます。(興味のある方は拡大して見てくれると嬉しいです。 オオハシという人間がよくわかります)