見出し画像

あの時のヒノキ【文京の湯×津和野ヤモリーズ】

日に日に色付き始める山々を横目に現場の山に辿り着き、朝夕の林内の空気は肌寒く感じる季節、家に戻った時の薪ストーブの暖かさに幸せを感じます。津和野ヤモリーズ6期生のシモダです。

今までスギを伐らせてもらうことはあっても、ヒノキを伐る機会はほとんどなく、先日ヤモリーズのメンバーに見守られながらヒノキを一人で伐り倒す練習をしてみたのですが、すぐ近くにあったヒノキにかかってしまい、結局一人ではどうにもこうにもならなくなり、最終的にメンバー全員に助けてもらうという苦い思い出となりました。途中雨も降ってきて、段々暗くなってきて、メンバーの皆さんに申し訳なくて、軽くトラウマになりそうでした。

画像2

失われたヒノキ愛を取り戻すため、今回はヒノキについて調べてみようと思います。

ヒノキの分布と寿命

ヒノキは人工林として多く植栽されている樹高50メートル以上に達することもある常緑針葉の大高木で、ヒノキ科ヒノキ属。日本、中国や台湾などに分布しています。スギと同じくとても長寿の樹木で、日本では木曽に樹齢450年、台湾では樹齢2000年のヒノキが生息しているそうです。

腐朽に強い最高品質の建築材、ヒノキ 

ヒノキはスギと比べて密度が高く強度があり、その耐久性と耐水性の高さから神社仏閣などの高品質な建築木材として古くから利用されてきました。
約1300年前に建てられた世界最古の木造建築、奈良県斑鳩(いかるが)の法隆寺もヒノキの大径木が使われています。
芳香が強く、ヒノキ酒器やヒノキ風呂など日本人に親しまれているヒノキは、抗菌性が高いことからまな板などの台所用品としても利用されています。

リラックスする香り ヒノキの精油成分

アロマ効果があることで知られるヒノキの香り。その精油成分はα-ピネン、γ-カジネン、α-カジノール、Τ-ムロロール、ボルネオール、ヒノキオールなど。
ややこしいのですがヒノキチオールという成分はヒノキにはわずかしか含まれていなくて、事業的にはヒノキアスナロ(アオモリヒバ)から採取されているそうです。

檜 桧 ヒノキの名前の由来

ヒノキという名前の由来は、火の焚きつけに使われた『火の木』説、最高に尊いという意味の「日」を使って『日の木』説、神宮建築に用いられることから『霊の木』説などがあるようです。また漢字の「桧」は、種子の姿が2つのパーツが合わさって(会わさって)いるように見えるので、木編に会うと書くという説があるそうです。

日本神話に登場するスサノオとヒノキ

日本人とヒノキの付き合いは長いらしく、「古事記」「日本書紀」にも登場します。
「古事記」の有名なお話でヤマタノオロチという八つの頭と八つの尻尾を持つ大蛇を、暴れん坊の神様スサノオノミコトが退治するというのがありますが、そのヤマタノオロチの背にはスギやヒノキやクスノキの大木が生い茂っていたという描写があります。舞台となった出雲は鉄の産地で、燃料として山の木が伐られ、結果として川が暴れ出した様子をヤマタノオロチとして描いた「洪水の化身」と解釈する説があるようです。
「日本書紀」ではスサノオノミコトが「スギやクスノキは船を作るために、ヒノキは神社を建てるために、マキノキは棺桶として使いなさい」と人々に木の使い方を教える描写があるそうです。

今回参考にさせていただいた書籍

画像1

「森は生きている」富山 和子 (著)
「森づくりの原理・原則 自然法則に学ぶ合理的な森づくり」正木 隆 (著)
「樹木学事典」堀 大才 (編著),井出 雄二 (著), 直木 哲 (著), 堀江 博道 (著), 三戸 久美子 (著)

「生ヒノキの湯」 文京の湯×津和野ヤモリーズ

この記事を読んでくださってヒノキのお風呂に入ってリラックスしたいと思った方にお知らせです。

文京浴場組合の4つの銭湯で、島根県津和野町産の天然の生ヒノキ、生クロモジを湯船に浮かべるイベントがあります。この「森林浴」に使われる木材は、津和野ヤモリーズが津和野の山を守り、森林整備をする過程で伐った木を加工しています。
11月15日(日)は『生ヒノキの湯』、11月29日(日)は『生クロモジの湯』。
津和野の山にどっぷり浸かって、心穏やかな2日間をお過ごしください。

◆豊川浴泉◆ 文京区目白台1-13-1
営業時間:16:00~23:30

◆大黒湯◆ 文京区大塚3-8-6
営業時間:15:30~23:30

◆白山浴場◆ 文京区白山2-7-1
営業時間:16:00~23:30

◆ふくの湯◆ 文京区千駄木5-41-5
営業時間:8:00~0:00

伐るのは大変だけど余りある恩恵を与えてくれるヒノキ。今回ヒノキについて調べてみて、現在我が家にはお風呂の椅子がないので自分で作ってみようかなと思いました。蘇るヒノキ愛。というか生ヒノキの湯、家で毎日出来るんだということに今更気づいた遅咲きの41歳。

この道を行けばどうなるものか危ぶむなかれ危ぶめば道はなし、来週は師匠岡橋先生を招いての道作り研修。掃除と勉強に終わりはなし、津和野ヤモリーズ6期生シモダでした。

ご支援いただいたお金は、重機の修繕や消耗品の購入等、ヤモリーズの活動のために使わせていただきます!