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杉の寿命は千年!?【スギについての豆知識】

津和野ヤモリーズの先輩達(5期生)が20代30代なので昼食時の話題のズレからジェネレーションギャップを感じずにいられない6期生のシモダ40代です。

最近の作業は「グラウンダー」と呼ばれる、先輩が道を作るために邪魔になる木を伐っていく(ある友人はそれを「歩兵」と呼んだ)ポジションです。
1日に数本ずつですが伐らせてもらっているのは主にスギ、時々ヒノキです。

毎日のように会うスギについて調べてみると、驚いたことがいっぱいでした。
特に面白いと感じたことを得意げに娘に伝えるためのメモ。

スギは日本に自生する固有種

スギはヒノキ科スギ亜科スギ属に分類される日本が原産地の固有種で、年間降水量の多い地域に分布する温帯性針葉樹という樹木の仲間です。1万年前の現在に一番近い氷河期(最終氷期と呼ばれる)を生き残った集団が核となり、最終氷期が終わり気温が上昇するとともに再び栄えはじめたと考えられています。弥生時代より前の時代にはスギ、ヒノキと常緑落葉広葉樹が混交する森が広がっていたと考えられています。

スギの利用方法

建築材として使われるのはもちろん、防風林としての機能、葉は線香の原料になります。ちなみに津和野町には風情ある酒屋さんが多く、散歩していると軒先に新酒の熟成具合を知らせる杉玉も見かけます。

参照▷ 地酒 蔵元 津和野町観光協会

奈良県の吉野杉、鹿児島県の屋久杉、宮崎県の飫肥杉、秋田県の秋田杉、京都の北山杉、富山県の立山杉などなど、ブランド化された多くの地域品種が存在します。

スギの寿命は1000年

人間の都合により、スギの木は植えられてから通常35~50年で伐られることになるのですが、寿命は大体1000年と考えられており、鹿児島県屋久島の屋久杉では樹齢3000年以上と推定されるものも。

スギの樹高記録は花脊の三本杉62.3m

最高樹のスギの公式記録は2017年京都市左京区花脊の大悲山国有林に生育している三本杉(の1本)で62.3mと計測されたもの。近くにあるお寺、「峰定寺」の御神木として古くから信仰を集め、樹齢は1200年と推定されているそうです。

スギという名前の由来

真直ぐの木という意味の「直木(スグキ)」語源という説と、
上へ上へ進む木という意味の「進木(ススギ)」が語源という説が有力らしいです。
漢字の「杉」が木編に三と書くのは子葉が双葉ではなく3枚だからという説があるそうです。

スギと山岳信仰

全国各地にある山岳信仰と関係の深い神社仏閣。その近くに存在するスギ古木林は修験道の行者によって植えられたものと考えられています。修験者は修行で山に入る際に杉の穂を植えるという習わしがあって、その時代に植えられた杉が生き残って森になったんですって。


花粉症の問題などで厄介者扱いされることもあるスギですが、日本が原産地の固有種だとか寿命が1000年以上あるだとか、少し調べただけでも驚きの連続で、学生時代教師の誰かが言っていた「勉強と掃除に終わりはない」という言葉が今頃身にしみる日々です。

勉強といえば来週は津和野ヤモリーズにとってのビッグイベント、奈良県吉野より岡橋清隆さんに来ていただいての研修があります。とても楽しみです。

▼岡橋さんの山を河瀨直美監督が撮影した映像がYouTubeにアップされてますので、どんな山をやってる人なの?と思った方はぜひご覧ください🎥

岡橋清隆さん「壊れない道づくり」(ZIBATSUチャンネル)

まだまだ知らないことばかり、勉強は続く。
津和野ヤモリーズ6期生シモダでした。

追記 家がヤモリだらけです。


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