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Notionとzapierで、散らばったVOCを統合管理するリサーチデータベースを構築!

どうも、本の要約サービスflierのUIデザイナーdysonです🥷

NewsPicksさんのnoteを拝読して「素敵だな、メリクリ🎄」と思ったところから着想した本記事。

弊社のVOC(Voice Of Customer)データの運用方法について共有いたします📝

尚、諸ツールやDB自体の品質についての解説記事はたくさんあるので、今回は、いかにして統合管理を実現しているかと、2024年1月時点でのシステム構成を中心にお伝えします◎



【想定読者】

デジタルプロダクトを企画/開発/運用されているデザイナー、リサーチャー、マーケター、PM、ディレクター、エンジニア、経営者の皆さま


【課題】 VOCデータが散らばっていて、いざという時すぐ使えない

プロダクトの新機能の企画や改修などを行うには、ご存知の通りユーザーデータ及びインサイトがとても重要になります。

リサーチデータの重要性や定量/定性データそれぞれの役割については↑を参照ください

「centou」リスペクト

定性データは管理/運用が難しい?

定量データについては、弊社のエンジニアやアナリストが型を設計をして継続的に取得/活用できている一方で、

定性データは、多種多様なフォーマットに分かれているため、統合管理することがとても難しいです。


flierの主な定性データソース(7種)

これらのソースから入手した大切なデータやインサイトが、

「それぞれ別のSpreadsheetに貯まっている」あるいは「CRMサービス等の管理画面内で放置されている」

という事態を招いてしまっていました😭

どこに何のデータがあるかが全社には共有されていない状態で、
一部のメンバーだけがPJごとに都度まとめ直し、やっと活用できるような状態。

そんな風にデータを扱える人が属人化してしまっていては、リサーチ行為を重複実施してしまったり、大事なミーティングですぐに参照できなかったりするリスクがあります。

名刺管理サービス「SanSan」が配信されていた、
上記の課題をわかりやすく表現されていた人気CM「早く言ってよ〜」

https://www.youtube.com/watch?v=QpR67038kK8

名刺という1つのフォーマットだけならまだしも、7種類ものメディアがあると、余計にカオスになるのはやむを得ない構造上の問題デスヨネ…


【解決策】 zapierをフル活用し、NotionのDBに一本化する

社内の企画/開発に関わるメンバーがいつでもすぐに参照できるよう、NotionのDBに統合することを決意しました。

参照するだけではなく、各メンバーが得たリサーチのファクトとインサイトを気軽に共有できる仕組みが理想です。

そこで、zapierを使ってできるだけ自動的にNotionにデータを流し込むフローを整備しました!


zapierとは

ノーコードでワークフローの自動化を実現することができるWEBアプリケーションです。

エラーが起こった時も教えてくれるし、うまくいかなかった処理も管理画面から再実行できるので、安心感があります!
英語ですがUIも直感的に扱えるのでこわくないです🙆

zapier管理画面「Zap一覧」
zapier管理画面「Zap編集」


①② アプリストアは Appfollow to Notion via zapier

AppfollowでAppstore/Playstoreそれぞれの設定さえできれば、簡単に自動連携ができます!無料でもお使いいただけるのでご安心ください。


AppFollowとは

モバイルアプリのパフォーマンスをトラッキングし、レビューとランキングの分析を提供するプラットフォームです。
flierでは無料プランで使っています。

クレームに近いことも上がってインサイト発見にもつながりますが、褒めてもらえることもたくさんあるので、シンプルに嬉しいです!

また、弊社では専用のSlackチャンネルにも自動で流れるようにしています。

インサイト発見だけでなく、素敵なコメントを社内で共有できるのはとてもうれしいこと🥰


③プロダクト内お問い合わせフォームは Spreadsheet to Notion via zapier

プロダクト内のお問い合わせフォームはfreshdeskというサービスで管理をしており、Spreadsheetにエクスポートできるようになっています

統合できそうなプロパティはNotion側でタグを整理しておき、zapierで合流させることをオススメします。

しかしまずは、細かいプロパティのすり合わせは後回し!
Spreadsheetの構造に合わせたビューをNotionDBに用意して、とりあえずそのままコピペで流し込めるようにしておくと便利です。


④⑤ CSとセールスカウンターの顧客のこえは Slackワークフロー to Spreadsheet to Notion via zapier

CSやセールスメンバーがSlackのワークフローから直接全社に共有&NotionDBにインプットできる仕組みは、

toBサービスも展開しているflierがVoCを漏れなくプロダクト開発に反映する術としてとても重要になります。


Slackワークフローとは

顧客の声の生データと、CS/セールス社内担当者の所感を分けて取得するようにしています。


⑥⑦ ユーザーインタビューとユーザーアンケートは直接NotionDBに起票

インタビューやアンケートは、質問項目が固定されず、毎度変わることがあるので、無理に自動化を目指しません。

その分、実施者がソースも含めNotionに記載しておくようにしておきます。


【まとめ】



  • データを民主化することで、VoCの正当な価値を引き出すことができます

  • Notionはフィルタリングや逆引き検索しやすいので、活用できるDBとして優秀

  • zapierは自動化連携しているツールがとても多く、失敗しても後から再実行できるのでオススメ

  • NotionDBのプロパティ統合はズボラでOK、一旦自動連携の流れを作ってから後で調整が吉

  • Slackのワークフローは、Notionでの管理がしやすいようなフォームに項目を整理

  • AppFollowは無料でも使えます、Slackにも流せます


以上。

統合できたところで活用できていなければ意味のないデータベースとなってしまいますが、活用を目指されている方の助けとなれば嬉しいです!


参考記事

UXリサーチは他社様が良記事をたくさんリリースされているので、参考にさせていただいたものを一部貼っておきますー!

Notionデータベースの品質は、SmartBankさんがアツい🔥

そもそもリサーチ自体を「なぜ」「いつ」「どうやる」のかは、Mutureさんの記事が参考になるのでぜひご覧ください〜

Gaudiyすげ〜(語彙力)

Atomic Research!
Centouの記事には、リサーチデータベースを運用する意味を示す語彙が詰まってます

世界的な自動車メーカーの規模感でも、同じような課題感と向き合っているのはすごいことだなと思います。しかし、専門の部署が無い小さな組織においては、リサーチのコストをできるだけ下げる仕組みの重要性を改めて感じました。




イラスト・岡本えい

記・ dyson|株式会社フライヤー|リードプロダクトデザイナー
立教大学現代心理学部卒|鎌倉市在住
Friends of Figma ShonanというFigmaの公式コミュニティを運営しております


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